スクラップ&ビルド

P8133329タイトルは芥川賞受賞作品のパクリ。いや、最近の純文学とか興味ないので読まないのだけれど。

月頭に解体を始めると言われていたのだが、週末毎に訪れても何も変わらず正直ヤキモキしていた。ようやく昨日から予定より半月ほど遅れて古い家の解体が始まったようだ。

今日、様子を見に行ったらどうやら盆休みに入ってしまったようで、半壊したまま放置されていた。未だ解体業者への挨拶も差し入れもできていない。仕方なく中途半端な状態をカメラで50枚程撮影。
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先日、解体される前にと思って荷物を出してがらんとなった家の外や中を撮影しておいた。窓から差し込む光だけで、暗く湿っぽく空気が淀んだ家は、かつて住んでいた頃と印象がまるで変わっていた。寂しくなるとかより、汚いとかボロいとか気持ち悪さが先に立って、さっさとその場から出たくなる。主を失った家の悲鳴が聞こえてきそうで嫌な気分になる。
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古くなった家具や父が放置していた資材や道具、私のガラクタも解体と同時に処分してもらおうと置いたまま。見慣れているはずなのに、住んでいた人間の思念が乗り移って意思を持っているかのように見える。いや、私らが住んでいたんだが。
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竜巻が通り過ぎたように無残な姿となった我が家。木材が悲鳴を上げているようだ。大工だった父は古材をリサイクルして木を大切にしてきたから、その思想をちょっと受け継いでしまった私は見るのが心苦しい。だが立ち止まって何かをするには時間もお金も足りない。残念ながら今の時代、スクラップが一番お金も時間も手間もかからないのだから。

一時期一人暮らしで離れていた頃もあったが、人生の大半はここで寝て、ご飯を食べて、絵を描いて、インターネットして、う●こした。家族の暮らしが染み付いた家。だが寂しさよりも「やっとか」と安堵してしまう。薄情かもしれないが、正直さっさと跡形もなくなくなって欲しい。わずかに残った未練を断ち切るために。
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仮住まいに帰宅し、父にこの写真を見せた。数枚横目で確認したあと、そっぽを向いて手を横に降って続きを見るのを拒んだ。わかるよ。見たくないよね。

とっくに覚悟は決まっていたけれど、もう後戻りは出来ないんだなぁと実感。でも新居が建つ楽しみな気持ちはまだ湧いてこない。

FUJIAN 25mm F1.4 CCTV を買ったゾ

目に映り込む私

こないだから気になって仕方なかったレンズがあったのだが、使いもしないものに金をかけてもと思ってガマンしていた。でもどうにも気になって仕方ないし、値段も安いので思い切って買ってしまった。中国製 FUJIAN 25mm F1.4 CCTVレンズ。

FUJIAN は福建省の「福建」と書いて「フーチエン」と読むらしく、中国では結構大きいレンズメーカーらしい。まあ中国製なので品質は期待できるものではない。しかしF1.4という明るさと、マクロコンバータつきというのは魅力的。
簡素な梱包 別売のCマウントアダプタ 絞り羽根は12枚と精巧
このレンズはCマウントという16mmシネカメラの規格で、クルクル回してネジ込むタイプ。そのためマイクロフォーサーズの PEN E-PL3 に取り付けるには別途アダプタが必要だ。買ったのはアルミ梨目加工のもの。当たり前だがマイクロフォーサーズのボディにカチッとハマって心地よい。

レンズ本体の精度は割といいのだけれど、オマケのマクロコンバータ(いわゆる延長ネジ)の方はアルミ削り出しの仕上げが荒い。バリがあって若干ネジが噛じり気味だったので、目の細かいペーパーで面取りしたら多少マシになった。でもアルミの切り粉が出て、カメラ内部に飛ぶと悲惨なので、ブロワーでしっかり吹いて飛ばしてから取り付けた。さすが中国製、カンタンには取り付けさせてくれない。

あとネジをキッチリ締め込まないと PEN がレンズを認識しないのか、真っ暗な表示に。だが締め込むと今度は固くてなかなか外せない。アダプタに残ったマクロコンバータをペンチで無理くり外したらまた切り粉が出てきた・・・むむう、着脱しないでCマウントにつけたまま使う感じになりそうだ。
マクロコンバータの切り粉が怖い 精悍な感じ ライカっぽい?
レンズそのものは悪くなく、リングもスムーズに回るし金属胴で精悍な感じ。とはいえ中国製なのでレンズ内部に油ハネがあった。クリーニングのためバラしてみたらレンズは3玉で、絞り羽根は12枚と贅沢。メンテさえすれば意外にイケるんちゃう?

だが絞るとフレーム4隅にどんどん黒い影が現れ、しまいにゃ昔のアニメのエンデイングよろしく黒い背景の丸窓状態に。ずっと絞り開放じゃないと使えないし、絞れたとしても明るいレンズである意味がなくなってしまう。期待に違わず使い道がかなり絞られるレンズだ。

あとリングに数字が刻印されてはいるが、肝心の目盛りがない。接写するときは被写体に近づいたり離れたりしてピントを合わせた方が早いので、リングを回して調整することはほとんど無さそうだ。
F1.4 1/100秒 ISO-800 F1.4 1/80秒 ISO-1600 F1.4 マクロコンバータ使用 1/50秒 ISO-1600
しかし明るいレンズなので暗い室内でもしっかり撮れる。PEN 本体のダイヤルは iAUTO のままにしておけば、シャッタースピードは自動で調整してくれて手間なし。上2枚はマクロコンバータなしのもの。以下マクロコンバータ使用ですべてノートリ/色調整なしで縮小のみ。色味が暖かい感じなので、食品のマクロ撮影にいいかもしれない。

ちなみにマクロコンバータ使用でフォーカスを一番近いところにすると、猫の鼻先15センチ以下。寝ていないと逃げるのでなかなか難しい。家の飼い猫でもそうなのだから、野良猫を撮るのは無理だろう。
F1.4 マクロコンバータ使用 1/80秒 ISO-1600 F1.4 マクロコンバータ使用 1/80秒 ISO-1600 F1.4 マクロコンバータ使用 1/100秒 ISO-1250
欠点ばかりのレンズではあるがこの描写力。とても5K円弱のレンズで撮ったとは思えない。ピントの合ったところはシャープに。周辺は光量が落ちてグルングルンとボケまくる。まるで芸術写真のように味があって面白い。オールドレンズの雰囲気を手軽に楽しめるし、いい買い物だったと思う。

しかしこれに味をしめてオールドレンズを買い漁ってしまいそうで怖い。何しろマイクロフォーサーズって、フランジバックが短いので、古いレンズとの相性が抜群らしいのだ。レンズ沼に片足突っ込んでしまった気がしてヤバイ。今、大きめのカメラバッグがほしいのだが、買ったら絶対それを満杯にしてしまいそうだ。

なので今、ヤフオクを覗かないように努力している・・・

スパイカメラみたいな

ちょっとバランス悪い

子供の頃からアクション映画などが好きだったが、どちらかというとマッチョ系より普通の人が実はスゴ腕の元エージェントとか、元・特殊部隊のエリート、みたいなものが好きだった気がする。ただ体力と根性だけで乗り切る主人公より、頭脳や特殊能力、秘密道具みたいなものを使ったよく言えばスマート、悪く言えば姑息な手段を使った方が今でも好きだ。

オリンパス PEN Lite E-PL3 を買って3ヶ月。なんやかんや会社やヴァイオリンの行事などで大活躍して、いつの間にやら3,000枚超も撮影していた。使っていて思ったことは一眼のクセして持ち運びがラクということ。毎日の出勤に本体とM.ZUIKO の 14-42mm を各々保護袋に入れ、それをビジネスバッグで持ち歩いているが、ストレスにならないぐらい軽くてコンパクトだ。それでいて、商品写真を撮るにも遜色ない画が撮れるのだから、これは昔あこがれのスパイカメラじゃないかとすごく気に入っている。などと書くと、このご時世では盗撮に使ってんじゃないかと思われそうだけれど。
18×18×10センチぐらいのバッグにすっぽり こんなに入ってしまう 気分はスナイパー
旅行やイベントには本体18×18×10センチぐらいのオーテクのビデオカメラバッグに入れて持ち歩くのだが、こんなポシェット程度の物に14-42mm/40-150mmのズームレンズ、フラッシュ、そして新たに買った17mm/F2.8のパンケーキレンズと電子ビューファインダーVF-2まで入ってしまう。これだけあればほとんどの撮影シーンはカバーできるのではないだろうか。ミニ三脚を持ち歩いて夜景も集合写真も余裕で撮れたし、最大150mm(35mm換算300mm)の望遠ズームで遠景もクッキリ。まるで気分はヴァイオリンケースにM16を隠し持つゴルゴ13。

などと書くと手放しで大絶賛なレビューになってしまうが、不満も色々あるわけで。ファインダーがなく、背面液晶で確認しながらの撮影になるわけだが、太陽光の下での撮影はこの液晶が非常に見えにくい。炎天下では反射防止フィルムなんて気休めにしかならない。
頭でっかちなペンタプリズム風 メカメカしい ファインダーのプレビュー
で、以前から気になっていたのが電子ビューファインダーだったのだが、廉価版のVF-3と上位モデルのVF-2があり、どちらにしようか悩んでいた。以前アキバで実機を両方確認したが、やはりVF-3のドットの粗が気になる。とはいえVF-2は実勢価格2万円強。なんやかんや買わずに済ませていたのだが、今回会社のイベントの撮影係に任命されてしまったので新宿のマップカメラで中古で買ってきた。

で、イベントで600枚弱撮ったのだが、結論としては「さっさと買っとけば良かった」。ステージ上の素早い動きの中、ズーム操作やフォーカスの合わせ直しを行うのに液晶のプレビューより集中できる。昔鍛えた左目で直接対象物を追いながら、右目で画を切り取るという技術が甦って自分でも驚いた。

欠点としては被写体の速い動きにもたつきがあること、色味が若干青に傾いていること。これは光学式じゃないから仕方ないのだろう。あとVF-3にはあるロック機構もないし、チルトしたあと元に戻してロックするところが樹脂のツメにプチッとなるだけなので心もとない。でも写真の仕上がり状態に影響する部分ではないので、割りきって使えばいいかな、と思っている。
そしてレンズ沼 1/50秒 f2.8 ISO800 1/20秒 f2.8 ISO1600
あとマップカメラでついでにと、M.ZUIKO のパンケーキレンズ 17mm F2.8 も購入。フォーカス時の動作音が少々気になるが、単焦点ならではのボケ足がキレイに出るし、自然な色味。非常にコンパクトなので以前買ったボディキャップレンズの代わりに持ち歩こうかと思う。

実はマップカメラで新しく出た上位版の電子ビューファインダーVF-4の展示品を試し、その画質に感動したのだけれど、値札を見たあと「見なかったことにしよう」としたのはヒミツ。

とはいえ、ビューファインダーを買って今後マニュアルフォーカスの古いレンズとか買ってしまいそうな予感。余計な物を買うから貧乏なのか、貧乏だから余計なものしか買えないのか(どっちもー)。

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青空練習室

自己満足な世界

春先になるとピクニックにでも行きたい気分。たとえ一緒に行く恋人や家族がいなくとも。

そんなプチ・ピクニック気分を味わいたくてバイクで10分ほどの川原へヴァイオリン練習。買ってから猫とか会社の商材写真ぐらいしか撮っていない PEN Lite E-PL-3 も持ち出して。

セブンイレブンでおにぎりと炭酸水を途中で買ってロケーション探し。天気が良いせいか、この日は人があちこちにいるものだから、だいぶ舗装道から離れた竹林へ。奥に入ったら虫が多くて大変だったが。何とか日差しも避けられるポイントに設営してヴァイオリンとヴィオラをデタラメにギコギコ。たまにカメラを持ってレンズを交換しながらあちこちパシャパシャ。
絵になる道具 カメラが良いと名ショットに 芸術家気取りな
練習はさして進まなかったが自己満足な1日。人間、シアワセになるのってカンタンだな。馬鹿になってしまえば。

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