HP LP2475w

 「ビンボー人は麦を食え」でおなじみのmezzoです。私は普段PCやらバイクやら、ほとんど中古品しか買わないのだが、今回は清水のステージからダイブする覚悟で購入。プロフェッショナル用24.1インチワイド液晶ディスプレイ ヒューレットパッカードLP2475w、99,750円也。最近、相方と仕上げたCGの色味で意見の相違が出るのと、会社の安物液晶で自分の絵を見たときの印象がえらく違うものだから、これはいい加減ブラウン管ではダメなのかもしれないと思ったため。

 いちおー絵描きの端くれなので色にはこだわりがある。安く売られている液晶や中古品ではダメだと思い、いろいろと調べてみると「絵描きはIPSパネル一択だろ」という結論に至り、その中でも安くかつそこそこの性能を求めたらHPに行き着いた。というか周囲の人間にはことごとくHPを勧め、買わせておきながら実は私もHPに金を払うのは初めて。その代わり中古では6台乗り継いでいたりするが。

 そんなわけで昨日到着。一眠りしてから梱包を開けてみる。なんとも舶来品らしい設置説明書。多言語に対応するよう絵だけでわかるようにしているのはさすが。細かい説明書は付いておらず、CD-ROMに入っているらしい。これは国内メーカーでも最近の傾向。

 ケーブル類の入った発泡スチロールのトレーを引き出して、奥からパネルを取り出す。想像していたよりもずっと小さいのでちょっと拍子抜け。しかし枠が細身なのでそう見えるだけ。動作確認のためにつないで見るとデカイ。さすがWUXGA 1920×1200の大画面(←勇気があるなら開いて見たまえ、原寸大のスクリーンショット/282KB)。

 ようやくセットアップを始めたのだがまあ大変。何せモニターが置いてあるところが数年放置している魔窟な上、士郎正宗か大友克洋のようなケーブル地獄。かろうじてどれがどのケーブルかは把握しているが、ホコリや×××もたまっているので整理が一苦労。おまけにCPU切替器で4台のマシンを切り替えてモニターを兼用しているので、もう何が何やら。

 ようやく設置が終わって絵を映し出してみる。ぐはっまぶしい! 目が目がぁっ! 最近の液晶は高輝度バックライトなので工場設定値で使うと、ラピュタのムスカのように目を破壊されるらしい。ちなみに現在は輝度60%/コントラスト60%で調整。ユーティリティで調整もしてるので、実際はもっと暗くしてるかもしれない。付属のユーティリティで調整を終え、今度はカラーマネジメントを始めてみる。Adobe Gammaを使ってRGBを細かく調整。ようやく鮮やか過ぎない、マトモな発色になったようだ。そして今まで描いた自分のCGを開いてみた。

 赤いっ! 赤いいいいぃぃぃぃぃぃぃっっ!! なんだこりは。ものすごく赤いぞ。あまりにひどいので何度もカラーマネジメントをやり直す。ダメだ、どれが本当の色かわかんなくなってきた…

 そんなわけで後で相方とチャットしたときに訊いてみた。以前描いた絵と、このモニターで見て良い状態に色調補正をしたものを見比べてもらうと「前の方が赤い」とのこと。なんてこったい。今までCRTを信用してこんな赤い絵を描いていたのか…どうりで描いたCGをPM-4000PXでプリントしても赤いと思ったんだよ…

 そんなわけで「絵描きはCRT一択」などと言ってる人は注意した方がいいです。劣化ブラウン管でいくらカラーマネジメントしようがその色はウソなので。

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