色問題からの脱出

 自分のモニターが高彩度過ぎて一般的なモニターから大きく色味が逸脱しているという予想外の事態。だが本日、その色問題にようやく終止符が。

 人間の目というのは機械の目に比べて恐ろしく適応能力が高い。カメラを使って蛍光灯の下で撮影すると人間の肌は非常に青っぽく写る。逆に夕焼けの下ではオレンジに、夜写せば真っ暗になるが、それでも人間の目はそれを「肌色」と認識する。逆にそういう「慣れ」がこういったデバイス類を調整するのに判断をあいまいにさせてしまうわけ。

 今までモニター画面をデジカメで撮ると恐ろしく画面が赤に転んでいたのだが(今までの写真は赤過ぎたので色調補正してた)今回はわずかに赤っぽいぐらいでそれなりに調整できた。

 今回試したのが写真プリントと画面上の色を「見た目」で合わせるという方法。さっき「人間の目はアテにならん」みたいなこと書いておきながら、実は比較対照さえ揃えてやればこれほど高精細なセンサーはない。方法については 日本カラーラボ協会 の以下のサイトを参照。

 http://www.jcfa-photo.jp/digital/navi/dqq_01.htm

 早速、ここにある「リファレンスプリント」を近所の写真館にプリントしてもらう。以前カメラがフィルム全盛期だった頃はよく現像を頼んだものだが、デジタルに移行してからは数年ぶり。とは言っても本格的に写真やってたわけじゃないけど。「こういうのなんで、調整しないでおきました」と写真館のご主人。さすがわかってらっしゃる。しかし写真プリントひさびさ見たけど、色の深さっていうか奥行きが違うなぁ。理論的に言うとインクジェットプリンタ/印刷は出力時にCMYKに「変換」してるけど、銀塩プリントはRGBで直接出力するからその違いか。地場産業を守るためにも今後は活用するようにしよう。

 今さっきモニターを1時間ほどつけたままにしてから(カラーマネジメント前のウォームアップは重要)、AdobeGammaを使ってプリントとモニターの見え方がほぼ見た目に同じになるよう調整。特に肌の色はスライダーを動かすと顕著に違いが現れるというか、一番見慣れた色だからか。逆に言えば肌色さえマトモに出ればあとはどうでもいいぐらい。

 調整が終わった画面で今まで描いた絵を見直してみる。おお、やっと会社の安物液晶モニターに近い色味になった。ずっと高精細だけどね。Macintoshはもともとガンマ値がWindowsの2.2に比べ1.8となっている分コントラストが薄味。こないだ調整前に描いた夕景がMacで見るとなぜか朝景に見えたのだが、調整後にもう一度開いたらやっぱり朝に見えるので、印象がおかしくなるほどの事態は抜け出せたようだ。

 はー、やっとこれで自分のモニターを疑うことなくガンガン絵が描ける。と、思いきや実はグラフィックボードが古くてアナログ接続しかできないため、実はモニターの性能が出しきれていなかったり。知人に頼んでるんだけどなかなか来ないのよね…