Android を使い倒さない

EVOの内蔵電池の慣らしのためにあえて電源が落ちるまで HTC 添付アプリのフラッシュライト(懐中電灯機能)をつけっ放しにしてみた。電源を入れ直してみたらOSのGUIが落っこちたらしく、UNIX系OSで見慣れた起動方法を選択する Boot Loader オプションのコマンドが出てきた。タッチパネルも利かない。

恐らくフツーにケータイを使っていた人だと壊れたー(ToT)とか叫ぶんだろうなぁ。念のため書いておくけど、電源ボタン長押しで切ってからしばらく充電して電源入れ直せば直る。動かないからと言ってむやみに電源ボタンを連打しないように。恐らくそうやった人がauショップでデータが飛びましたー(ToT)って持ち込んでいたしね。Android というのは Linux カーネルを使っているので要は Linux なわけで。TVじゃスマートフォンの宣伝しまくっているけれど、まだまだ一般コンシューマー向けではない技術のような気がする。

root化というOSの管理者権限を奪取するのが流行りらしいが、Unix系OSも触ったことがない人がネットで調べた生半可な知識でやると痛い目に遭うと思う。何でもできるってことはブッ壊すこともできるわけで。うっかり何かをすると手に負えなくなる。こないだ私もPCに入れているUbuntuでsudoしたら起動しなくなったし。でもUbuntuもrootログインは基本できないOSのはずなんだけどねえ。

私は別にギークでもオタクでもマニアでもないし、フツーに使いたいだけなのでEVOでroot化なんてやるつもりなし。保証も利かなくなるらしいし。ていうかauの安心ケータイサポートに入っているのがムダになるわっ。将来的にはAndroid向けのお遊びアプリとか作ってみたいとは思っているが、今はマーケットアプリだけで楽しむことにしている。で、今回は色々見つけたフリーのアプリをピックアップ。

絵描きの端くれなのでまずはお絵描きソフトを入れねばなるまい。とりあえず入れてみたのは Paint Joy のフリー版。色やペンを変えるときに画面を切り替える煩わしさはあるが、狭い画面で描くにはこれが合理的なのだろう。当然タッチパネルに筆圧感知はないし指だと画面が隠れてしまうので描き辛いが、そもそもスマートフォンで絵描きすることが無茶なので仕方ない。

そしてヴァイオリン弾きの末席にも座れない、音感の怪しい私に必須なのがクロマチック・チューナー gStrings。手持ちのヤマハのチューナーと比べたらほとんど誤差がない。各音のプリセットもできるし音も鳴らせる。有料版だとさらに高機能になるらしいが、これで十分すぎるかもしれない。

以前TV CMでキムタクだったかがiPhoneか何かでピアノ演奏していたのをスネて見ていたが、私だってあんな風にピアノしたい。色々探したら My Piano が評判いいみたい。音色が10種類あって内蔵マイクでサンプリングもできるしMIDIで録音もできる。EVOのタッチパネルだと2音同時発音が限界みたいだけど、ローズピアノがなかなかいい音。同じ作者でドラムや鈴など違う楽器バージョンも用意されているみたい。しかし私のような太い指にはキツイ。キムタクになるのはやはり無理か。

あと音関係では dVolume。Androidってなぜか着信音やアプリの音量って個別に設定しないとならないのでなかなか面倒。一覧で表示してくれたり一発でマナーモードにしてくれるアプリは沢山あるが、どうせなら可愛いのがいいのでこれに。ただこの間みたいにバスの中で「あそうぎなゆたですっ♥」電卓少女)とかアニメ声が大音量で鳴って焦ることもあるので、一発で全部ミュートできるミュートというアプリも入れておいた。

標準では撮った写真を一覧表示する画像ビューアはあるのだが、なぜかエクスプローラーのようなフォルダやファイル表示をするものがない。なのでES ファイルエクスプローラーを入れてみた。さすがに本体内のシステムファイルまでは覗けないが、SDメモリ内のファイルやフォルダ、さらにはネットワークやBluetooth共有外部ファイルまで一覧表示できる。HTC Sync を使わなくてもBluetoothや無線LANでファイル交換などがワイヤレスで手軽にできるのがいい。

あとは電池残量が標準ウィジェットだとイマイチわかりにくいのでバッテリー情報表示というアプリも入れてみた。バッテリー系のアプリでは一番シンプルで、ウィジェットでホームに表示すると文字表示だけという潔さ。だがタッチするとバッテリーの健康状態や電圧、温度まで表示してくれる。

買ってまだ1週間だが懸念だったZero3や携帯の機能引継ぎ以上のことが無料アプリでできて大満足。それに色々なアプリが豊富に用意されているのは Android 最大の魅力だろう。定番の日本語IME Simeji やシステム電子手帳アプリ ジョルテ など、標準アプリよりも使い勝手のいいアプリがフリーで配布されているし、一世代前のCPUでもサクサク動くのでOSの深いところまでいじる必要がない。だからEVOに関してはあまり使い倒すつもりはないが、ヒマを見てはついついAndroidマーケットを覗いてしまう。なんだかんだ私は着実にAndroidのアプリ沼にハマりつつあることは間違いない。

After Festival


兵どもが夢の跡。先日アキバに行ったときに買ったものの半分はガラクタだった。しばらく行かないうちにジャンクかそうでないかを見分ける嗅覚が衰えたか。

50円で買ったイヤホンはジャックが細い奴で使えないし。LEDランタンは680円にしちゃなかなか明るいが、これから停電があるかどうかもわかんないし。熱収縮チューブは数十本入って350円とお得だけど、使う機会って年に数回だし。Bluetoothヘッドフォン(3,150円)は帯に短しタスキに長しって感じで微妙に役に立たないし。ミニキーボード(下の2つ、各2,000円)に至っては肝心のAndroidに対応してなかったし・・・

いやいや、現代っ子はすぐに正解を欲しがるが、たまには失敗しないとそのリカバリの仕方が学習できないものさ。失敗がなければナイロンやペニシリンは生まれなかったし、沢山の失敗の積み重ねがあるから人間は強くなれる・・・とか、ただの浪費を適当な理屈をつけて正当化してみる。はあ。

Google日本語入力で手書き入力

ある本を読んでいたら故・筑紫哲也氏の文に「跛行性」という言葉が出てきた。足偏に皮とあるが何と読むのだろうか? ひ? び? きびす? というか意味もわからない。ン十年日本人やってても知らない言葉が出てくるのは恥ずかしい。というか人間、恥ずかしいと思わなくなったら劣化の始まりだと私は思うけどね。

PCを開いてIMEの手書き入力で調べようと思ったらそれがない。Windows 7 にはないのか? と思ったらそういえば私のPCにはGoogle日本語入力を入れてあるんだった。Googleが膨大な検索結果のデータを元に作った無料の日本語入力辞書だ。お試しで入れてみたら有名人の人名に強くサジェスト機能(最初の数文字で入力候補を並べるケータイの文字入力機能)が秀逸で文字入力が断然ラク。なので使っているPC全部に入れて愛用している。

しかしこの日本語入力、どうやら Microsoft IME に標準で付いていた「手書き入力」がないらしい。取り急ぎ言葉の意味を知りたかったので「足偏 皮」でググってみて事無きを得たがこれでは不便だ。なんかモヤモヤするのでさらにググってみたらどうやらGoogle日本語入力は手書きをサポートしていないらしい。これは困った。

と、思ったら開発版で手書き入力をサポートしたとのこと。不具合が起こるかもしれないけど責任取らないよ、裏で入力データも盗み見しちゃうよ的な同意文にチェックを入れてインストールしてみた。

Google日本語入力下の「開発版をダウンロード」からインストール。

マウスで「跛」と書いてみたら結果はご覧の通り。多少認識が甘い気もするが十分実用レベル。いやいや足偏間違えて書いても認識してるからむしろ優秀? どうなることやらと思ったが、これでまた戦える。

ただし賢すぎる辞書は時として危険。「出てきたからそのまま使っちゃえ」などと安易に使うと文章が画一化して無個性になったり、手じゃ書けない漢字を多用して文章が中二病化しやすい。テクノロジーに頼りすぎると人間が堕落するというテーマはSFでさんざんやり尽くしているけれどね。

蛇足ではあるがちなみに「跛行性」とは「はこうせい」と読み、同時進行の事案の片方が足を引っ張って全体の進みが悪くなる「びっこを引くような状態」らしい。「びっこ」って書くとどこぞの団体が「差別用語だ!」と揚げ足を取るらしいのでマスコミじゃよく使う言葉みたい。日本語って難しいなぁ・・・などとPC設定に足を取られていたら本の続きを読み忘れていた。地に足がついてないなぁ。

欲望の街

先日、相方の某T氏が上京してきたのでいつものごとく1泊2日のアキバ散策ツアー。

13時過ぎにビジネスホテルにチェックイン。夜勤上がりだったので着いた早々シャワーを浴び、しばらくパンツ一丁でゴロゴロしながら買ったばかりのEVOを延々いじり倒していた。夕方からようやく独りで街を散策開始。アキバは久々だったのでアレやコレやガラクタを買ってきてしまった。

21時過ぎに仕事を終えたT氏到着。一緒にメシ食ってから宿の大浴場でサウナ入って、ビール飲みながらいろいろ話して今回は早めに就寝。もちろん別のフトンで。私にそんな気はないしそんなこと想像もしたくないわっ。

電器の街も震災以降は節電モード。屋上の露天風呂でT氏が前回泊まったときは空が紫がかっていたのが今回は青黒いと言っていた。電飾がなくてもさすがアキバ。看板の工夫がハンパない。ガイガーカウンターだけじゃなく防護服まで売っていたし。なんでもアリだな、アキバ。

最近は粗食モードだったのでその反動で肉ばっかり食っていた。昔はアキバで飯の食えるところが少なかったが、今はチェーン店や新興勢力やドネルケバブがどんどん開店。メイドがお酌するバーまであるようだ。私としてはアキハバラデパートにあったお好み焼きとかキジ丼が食べられなくなったのが少しさびしい。

しかし電器の街はすっかりオタク文化に侵食されてしまった。とうとう腐女子向けのBLショップまで現れた。相方と同人はやっているが、お互い意地でもメイドカフェとかに入らない。というか「おいしくな~れ、萌え萌えキュンッ♥」とか言われると首筋が痒くなりそうだ。

マニアックな需要と供給が渦巻く雑居ビル群。メイドの客引きが路上に溢れ、昔ながらの電気パーツ店と大型家電量販店、同人ショップやアダルトグッズ店まで同居するカオスな街だけど、そんな雑多な感じをひっくるめて楽しめるのがアキバの魅力。とはいえ知らぬ間にテンションが上がってしまうからそのあとの反動がきつい…>体力と財布