ジッポーが戻ってきた

昨日仕事から帰ってくると佐川の貴重品便が届いていた。通販で何か買った覚えもないので「なんだ? 私のファンからのプレゼントか?」などと思ったら昨年修理に出したジッポーだった。

タバコはごくまれに気が向いたときにしか吸わないmezzoであるが、ライターだけは色々持っている。とはいえ自分でライターを買ったことはないし、持ち歩くこともしない。利用方法といえばせいぜい妹からもらった白金カイロに火をつけるぐらい。このジッポーはいつの間にかウチにあったもので、どういう経緯で私の手元に来たのか記憶にないもの。多分、親が拾って私にくれたものだと思うが。

ジッポーは底面の記号で年代がわかる。ジッポーのサイトのボトムコード表で確認すると「 D IX 」は1993年4月製らしい。18年も経つのでさすがにあちこちヘタっており、特に回転させて火花を飛ばすヤスリ状の円盤(フリント・ホイール)が磨耗してほとんど点火できなくなっていた。使うことがほとんどないとはいえ、直せるのなら直しておきたい。

パーツ交換ができないものかネットで調べてみたところ、なんとジッポー社はライターを無料生涯保障しているそうだ。「ライターの機能的な故障に対して、その状態、使用年数を問わず、これを無料で修理致します」とのこと。保証書等がなくても大丈夫らしい。ジッポージャパンのサイトから修理シートPDFをプリントし、指示通りライター内のオイルを抜いて(郵便法では可燃性ガス等の発送は厳禁のため)から、プチプチや封筒に包んで愛知県のジッポーサーヴィスに郵送。1ヶ月強かけて忘れていた頃にやっと修理から戻ってきた。

佐川の袋を開けるとさらに二重に封筒に入れられたジッポーと、古いインサイドユニット(中のライター/オイルタンク機構)、それに新品のフリント(火打石)2個が入っていた。修理に上がったジッポーのフタを開くと独特の「カキン」という心地よい金属音。中には金メッキの真新しいインサイドユニットが入っていた。フリントホイールを回すと勢いよく火花が散り、純正オイルを入れて再度回すと大きな炎が上がった。新品同様、というか中身が完全に新品になった。

何度か点火と消火を繰り返していたら開閉時に違和感を感じた。なんだろうと思ったらヒンジまで修理されていた。以前はグラグラガタガタしていたのだが、よく見るとヒンジが丸ごと新品に取り替えられている。すごい。以前はオイルを入れても数日で空になっていたのだが、フタの締まりがよくなったのでそんなこともなくなるだろう。マニアな人はあちこち新品にされてしまうことに抵抗あるかもしれないが、私は大満足。すごいぞジッポーサーヴィス。

再度封筒の中を調べてみたが請求書はおろか、修理箇所について説明した書類など何も入っていなかった(これまた郵便法では封書以外の小包、宅配便に通信文を入れるのは厳禁だった気がするので)。ジッポー社の「神対応」は本当だった。ありがとう、ちゃんとこれからは純正品使うよ。

♪キン、シュボッ、♪カポッと何度も点火を繰り返し、ライターとして当たり前の機能になったことを喜ぶ。久々葉巻でも買って吸ってみたくなった。