最近、24時間営業のトライアルで会社帰りに買い物することが多い。で、米が切れそうだったので売り場に行ったらこれが山積みになっていた。
ベトナムのお米
価格は国産米よりは安いが、激安という程でもなく微妙。地雷臭プンプンだが、こういうのを見るとチャレンジしてみたくなる。5kg 消費するのに1カ月半かかるリスクもあるのに即購入。
で、炊いて食ってみたところ、
普通に旨いッ。
焼き鳥をおかずにしても天丼にしても、醤油をつけた海苔で食べても、ふりかけや納豆で食べても違和感なし。甘みも粘りも丁度よく、以前食べた埼玉産のパールライス(全農)と遜色なかった。
30年前ぐらいに米が凶作の年があって、その時にカリフォルニア米を初めて食べたときも「普通に旨い」と思ったのだが、旨いのは炊き立てのときだけ。冷めると最悪で弁当やおにぎりにすると固くなり、時間が経つと風味も落ちて食えたもんじゃなかった※。
※カリフォルニア米(カルローズ米)は中粒種というジャポニカ米とインディカ米の中間の性質があり、粘りや甘みは少ないのでピラフやパエリアなどに向いているらしい。
だがこの「ベトナムのお米」は冷めても美味しく、炊いた後にタッパーに入れて丸一日冷蔵した後にレンチンしても、臭みが出たり固化することもなかった。ウチの安物炊飯器は米の質を下げると途端に不味くなるので、普通に旨いのはすごい。
本来ベトナムなど東南アジアで食べられる米はインディカ米という長粒種が主流(通称:タイ米)。炊いてもパラパラで味もあっさりしていて日本食に合わない(カレーやピラフには合う)。
日本で主流のジャポニカ米のような短粒種をわざわざ日本人向けに作ってくれたベトナムの農家さんを思うと目頭が熱くなる。でもベトナムじゃ1年で3回収穫できるらしい。ずるいぞ。
国内の米消費量が減るにつれ、生産農家も減少傾向にあるとか。いずれ国産米は高級品だけになって、庶民は外国産米だけしか食えなくなるのだろうか。でもこれぐらい旨かったらウェルカムだ。
とはいえ現状「ベトナムのお米」と書かれているせいか、隣の国産米に比べて山積みのまま、あまり減っていない。生産国を隠して売るよりは誠実だが、なんとも物悲しい。まあだまされたと思って食ってみな、旨いから。って人に言われて私はだまされたことが何回もあるが。