What Your 火 Is What You Get

うっかり今、火鉢の炭を切らしてしまっている。火鉢に使う炭はけっこう種類を選ぶ。いわゆる「備長炭」と呼ばれる密度のある硬い炭でないと火持ちが悪いからだ。だが本物の備長炭は樫の木などを使って作るので値段が高い。コストパフォーマンスを考えるとオガ炭という、おが屑を固めて焼成した整形炭の方を選ぶこととなる。だが、これがなかなか売っていない。いつもヤフオクで出品している業者から格安のを買っているのだが、今回は入札してみたら即決じゃなかった。締め切りまであと2日近くあるのでその間がもたない。仕方なくどこのホームセンターでも売っている練炭を買ってきた。

練炭は14個で2000円弱ぐらい。一度火をつけると炭の入れ足しもしないで6時間以上もつので経済的。だが途中で消火できない。無理やり水などかけて消そうものなら爆発しかねない。原料が石炭系なので木炭より火力がやたらに強い。練炭火鉢の通気孔のフタで若干の調整はできるが、せいぜい2センチ程度のスライドしかしない上、動かしてもその数ミリの調整が反映されるのは数分後なので温度調整が難しい。そして空気をやたらめったら汚す。まさに一酸化炭素中毒で死にたい人にはもってこいの代物。でも練炭での中毒死はマジに苦しいと思うのでおススメできない。

最近売られているものはマッチ練炭と呼ばれる火薬つきのもの。練炭火鉢に練炭の火薬面(黒っぽい方)を上にセットし、マッチで火をつける。すると大量の火花と煙を撒き散らしながら点火する。この作業は外でやらないと文字通り煙に巻かれるので要注意。火花が治まったら五徳フタをし、通気孔全開でそのまま外で30分以上放置。全体に火が回るまでは石油系の臭いがプンプンしてしまうから。フタの孔からジェット状に炎がグワーっと上がっていたら、通気孔を塞いでやっと室内に入れられる。でも太い針金製の取っ手を持って歩くのが危ない。今、よく見たら手指の毛が焦げてパーマになっていた。火ぃ。

オガ炭も火が着きにくくて扱いにくいが、練炭もなかなか面倒(特に換気)。部屋を閉め切って1時間もつけていると頭が痛くなってくる。なので今、窓を開けて寒さに打ち震えながらこの文を打っている。

暖房すら自分の思い通りにならない人生を考えてしまうひと時。私はいったい何と戦っているのだろうか・・・