オガ炭

 着いたー着いたよー>オガ炭

 オガ炭ってのは名の通りオガ屑を固めて焼いた成型炭。密度が備長炭並で硬さも重さもある。その分、エネルギーが大きいから3~4時間は軽く火が保てる。しかし火着きの悪さも備長炭並で、他の柔らかい炭から着火してその熱で点火するか、ガストーチバーナーで5分以上炙って、十分赤くなるまでウチワであおがないとすぐ火が消えてしまう。

 真っ赤になったとしても並べ方が悪いとこれまた自然に消える。炭は相当の熱がないとまったく燃えないから、1本だけ置いてもすぐ消えてしまう。3本以上立てかけてお互いの熱で保温されるようにしないとならない。この辺は慣れないと非常に扱いにくい。

 コツはちくわのように開いている穴を煙突のようになるべく上に向けて立てること。こうすると熱せられた空気が穴を通過して上昇するから、熱と空気が循環して燃焼が促進される。他の炭でも一緒で適度なスキマを置きながらなるべく狭く上に高く積み上げた方がいい感じに燃える。

 そんな炭の燃焼(酸化反応)を化学反応式にしてみると

 C + O2 → CO2

と非常に単純。燃焼すると H2O も出るプロパンガス C3H8 などのような化石燃料の反応式より理屈は簡単だが、炭ってのは実際燃やそうとするとそこそこ大変なのである。

 しかし固体の半金属が気体に変わるんだからエントロピーの増大で確かに地球に悪そうだ。でも植物ってやつは偉いことにその気体を吸って自分に取り込むわけで。元を辿れば石油だって植物の化石だものね。

 木を植えよう、木。せめて草でも植物プランクトンでも。