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mezzo forte の「のほほん」な日記

あご当て交換

最近ポジション移動するときにヴァイオリンが滑り落ちそうになる。最近さらに太り、アゴがたるんで二重どころじゃなくなったからだろう。相変わらず肩当なしで弾き続けているが、調子の悪い時はイマイチ不安定。家の練習用 BugsGear 号はそんなに滑り落ちそうにならないので、メインのパロット号に同じ形状のあご当てをつけてみることに。

パロット号は指板が茶色(おそらくクルミ材)。フィッティングはローズウッドの方が似合うと思い、楽天のショップ2件で比べていたら一方は在庫切れ。というか今年になってワシントン条約でローズウッドが国際取引の規制対象になったとか。すでに加工されたものについてはまだ売買の規制にはなっていないようだが、何となく罪悪感を感じながらローズウッド材のガルネリ型あご当てをポチリ。

届いてすぐ交換してみたが、以前交換したボックスウッド材のシャーク型 に比べて色が濃い目になって引き締まった印象に。構えてみるとあごの引っかかりが良くなって内側の方向に回転しにくくなった、ような気がする。劇的な変化とは言えないが、違和感がないからまあいいんじゃないだろうか。

しかしあご当てにガルネリ型とかストラド型とかあるが、1700年代にはあご当てはなかったんじゃないかしら。他にも色んな形状があるがお試しもできないのでイマイチどれがいいのかわからない。というかヴァイオリンの不調を道具のせいにするより、練習不足に目を背けないことの方が先決じゃないかしらん。

発表会まであと2週間。ヴァイオリンが滑るとか滑らないとか言ってる場合じゃないなぁ・・・

  posted 23:09 by mezzo forte in strings and have No comments

弦交換

先週、ヴァイオリン教室の練習合宿があったのだが、その前あたりからパロット号を弾くとガサガサと嫌な音が鳴っていた。どうやら周囲には聞こえないらしいのだが、耳元ではザザーというホワイトノイズのような音が混じって鳴る。すごく心地悪い。

恐らく1年ぐらい弦交換していない(→やっぱり昨年夏だった)。合宿前に交換しようと思ったら弦の買い置きを忘れていた。合宿から帰って I Love Strings でポチり、先ほどようやく交換。調弦している間のピチカートですら響きが違う。あースッキリした。

毎回(と言っても1年に1回)弦を買うときに、新しい弦を試してみたくなるのだが、結局パロット号には今回もオイドクサ。ちょっと値上がりしたけれど、7千円で買えるガット弦はこれしかないから。別にガットでなくてもいいんだけれど、雑音も含めてまろみのある暖かい音色が好きなので。合成弦のスカッと切れ味のある音色も嫌いじゃないが、とうとう40歳になったパロット号にはオイドクサGDA弦+ゴールドブラカット0.25E線がベストな気がする。

しかし古くなったガット弦は楽器の中にカナブンでも棲んでいるかのような音になるのね・・・というかブログだけでなく、楽器のメンテも怠ってしょうがないなぁ・・・

  posted 17:28 by mezzo forte in strings and have No comments

苦手なG線 その2

ヴァイオリンの先生は私のレッスンの前後1時間以上、他の生徒のレッスンを入れない。いつもレッスンの倍以上の時間、雑談をしてしまう。内容は楽器や曲、音楽家にまつわる雑学や、映画、インターネット、精神医学、自然科学、恋愛沙汰、ペット事情と多岐にわたる。そうやって色々と話していると人生論になってくる。波乱万丈というわけではないが、お互い人生を不器用に生きてきたタイプ。そのためか生き方考え方が似ていて共感を得ることが多い。

ある日の先生の話も興味深かった。「逃げると後で追いかけてきて、また前にはだかってくる」という話。若い頃の先生は人間関係が嫌いで、面倒が起こるとすぐ逃げていたそうだ。交友関係を広げたり、人に指示したり、そういうのが嫌だからヴァイオリンの道に進んだらしい。だが人生の節目節目で、そうして避けてきた事が前に立ちはだかってきたそうだ。その度に逃げていたそうだが、次に来たときは前よりも手強くなってきたとの事。そのうち生活のためどうにも避けることができなくなって、ようやく覚悟を決めて立ち向かったそうだ。もちろんかなりの苦労をしたようだが、今となってはそれが人生を好転させたきっかけになったと話していた。

私も苦手なもの、面倒な事は嫌だ。避けてきたもの、わかっていても見えないフリをした事がいっぱいある。その1に書いたG線もその一つ。

G線と聞くとクラシック好きな人ならすぐ思いつくのは「G線上のアリア」だろう。バッハの管弦楽組曲第3番の中のアリアを、19世紀ドイツのヴァイオリニスト、ウィルヘルミがヴァイオリンとピアノ用に編曲したもの。今では原曲のオーケストラ演奏まで「G線の~」と呼ばれてしまっているが、本来は別物だ。

このヴァイオリン曲の特徴は、原曲のニ長調を1オクターブ以上低くしてハ長調に転調し、G線だけで弾くようにしてあるところ。最低音がGの解放弦のソ、最高音が1オクターブちょっと上のシ♭までを1本の弦だけで弾く。一番高い音でも第7ポジションの3の指(薬指)だし、テンポもゆったりなので、中級以上ならば実はそんなに難しくはない。

ところが、これをキレイな音で聞かせようとするととんでもない。前回書いたようにG線がまるで響いてくれないのだ。ロングトーンでボウイング(右腕の動き)のムラがモロに出る。左腕はヴァイオリンに回り込ませるようにぐっと曲げないとならないから、腕肩がつるしヴィブラートも安定しない。ポジション移動が多いから音程も合わない。今の私だと老婆が絞め殺されているような、不快な音にしかならない。まさに私が抱えている欠点をすべて白日の下に晒すような嫌な曲なのだ。

そんな曲を今年の発表会に選んでしまった。我ながらマゾい。しかし一昨年の発表会で弾いたバッハのおかげで、重音(二弦以上を同時に弾く)の苦手意識を克服したし(上手くなったわけではない)、私が今、越えるべき山なのだと思う。というか今逃げたら、冒頭の先生の話のように後になってさらに大きくなって立ちはだかってくるだろう。悪いフォームは年を取ってから直すのが容易ではないし、演奏に致命的な故障を起こす要因にもなる(と、メニューインの本にも書いてあった)。

だが季節の変わり目で体の節々が痛い。慣れない姿勢を強いるG線のハイポジションがキツく、長年の悪い癖を直すのに四苦八苦。ひたすら基礎からやり直している状態で、今はまだ曲をさらう以前の問題。もう、くじけそう・・・

  posted 01:13 by mezzo forte in strings and have No comments

苦手なG線 その1

G線が苦手だ。バイオリンを真正面から見たとき、一番左側にある弦。最低音が出るところ。初級の第1ポジションじゃどうってことはないが、これが第5以上になるとまるでキレイに響かない。

それもそのはず、低い音を出すには高い音よりエネルギー量を多くしないとならない。人間の耳は音が低くなるほど音を感じにくくなるので、体感的に同じ音量で聞こえている高い音と低い音は、実はエネルギー量に差がある(詳しいことは「デシベル ホン」でググれ)。

スピーカーの高音用のツイーターは小さくても十分鳴るが、低音用のウーファーは何倍も面積を大きくして電流を多く流さないとその高音に負けてしまう。それに高い音から低い音へと同じ音量に聞こえるようにするには比例ではなく、対数的にグラフがグイッとカーブを描くようにエネルギー量をググッと増やさないとならない。オーディオのボリュームの部品に使われる可変抵抗器はそういう風に作ってあるらしい(Aカーブ)。

楽器の場合、低音を豊かに響かせるには本来なら弦を長くした方がいい。同じ太さの弦ならば、単純に2倍の長さにすれば、振動数が1/2になって音程は1オクターブ低くなる。だからピアノだったらアップライトより、やたら長大なコンサートグランドの方が響きがいい。

しかしヴァイオリンやヴィオラは弦が長すぎると腕で抱えきれなくなるから、弦をコイル巻きに太く重くして振動数を無理やり抑えている。だから弦の作りからしてもともと響きが鈍い。そんな弦をハイポジションで弾くと、押さえた指と駒の間、10センチ以下の中で弦を震わせることになる。さらにヴァイオリンはチェロやコントラバスに比べて共鳴胴も小さいし、単純に考えてもいい音で鳴るはずがない。

・・・でも、ヴァイオリン演奏家の巨匠が弾くと、何とも憂いのある深い音色になったりするのだ。物理法則をもねじ伏せる、何か超絶なテクニックがあるらしい。頭でっかちな私はその法則性を探るべく、何度か今まで試行錯誤を繰り返してみたが、今の所どうにもならない。地道に練習を重ねるしかないのだろうが、練習ギライなのでとりあえずG線は避けて通ってきた。そのうちなんとかなるさ、と。

  posted 23:57 by mezzo forte in strings and have No comments