UPSのバッテリー交換、みたび

仕事でヘトヘトになって帰ってきた金曜日。家事やらを終えて自室に戻ると「み゙ーーーー」っとかすかな電子音。音の主を探してみると、PC 裏に鎮座している UPS からだった。ずいぶん前にアキバの中古店で購入した非常用電源、APC BK500。20年以上前の代物で、バッテリーはすでに2回交換している。

本体を持つと微妙に熱を持っていて、底ブタを開けてバッテリーを引っこ抜こうとしたが固くてなかなか抜けなかった。やっとこさ抜いたらセルがパンパンに膨らんでいた。危ない。

とりあえず Wi-Fi ルーターや PC は直繋ぎしたが、同居の姪がよくドライヤーでブレーカーを落とすので、UPS は無いと怖い。すでに APC (いつの間にかシュナイダーエレクトリックに社名変更) は本体サポートを終了し、交換用バッテリキット (RBC2J) も出していないので互換品を検索。というか純正品があっても高すぎるから、始めから選択肢にはないけれど。

中古購入直後に交換したGSユアサ PXL12072 (台湾製 12V/7.2Ah) は11年もったが、以前交換した LONG WP1236W (ベトナム製 12V/9Ah) は6年の寿命。半日悩んだが、結局安さに負けてまた同じ LONG 製を購入。というか6年でも十分高寿命だし。念のためバイク用のバッテリー充電器を使って補充電してから交換した。

本体横腹に交換日時を書いて設置し直し、コンセントを抜いて動作するのを確認して完了。次回はさすがに本体の交換をしないとダメかもしれない。でもこういう昔の機械の方が単純で壊れないんだよなぁ…

追記:
数時間したら「ピッピッピッ」とエラー音。電源入れ直したりしたが、本体がダメっぽいみたい…合掌(-人-)

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HP HPE-360jp を延命 その3

前々回前回と、2010年に購入した HPE-360JP/CT の延命処置も今回で最終章。延命というならば、11年以上稼働していたファンも交換したい。電子機器は大抵モーターで動く所から壊れるもの。ウチの日立の冷蔵庫も、真っ先に基盤冷やすファンが壊れたし。

ケースファンは Foxconn の PV902512L (3P) なので同じ 92mm (9cm / 最大風量49CFM) を買えば問題ない。だが CPU につけられていたのは Foxconn PVA080G12Q という 80mm ファン。そのまま同等品(最大風量 62.5CFM)を買っても良いのだが、回転数が高くて(4,600rpm)音がうるさいし(47dB)、口径が小さくて CPU を冷やすのには心もとない気がしていた。

CFM…Cubic Feet per Minute の略。風量の単位で、1CFMなら1分間に1立方フィート、28.317リットルの空気を排気できる、らしい。

ならば大口径ファンに交換すれば回転数を減らしても風量が稼げるはず。とはいえそのままではつかないので、以前アキバで見かけたファンの口径を 80mm から 120mm に変換するアダプターを探してみた。

しかしネットでほとんど見つからない。こんなニッチな部品、需要がないのかどうやらメーカーも製造中止したらしい。ようやくヨドバシの店頭在庫で Bullet FA812 ファン口径変換アダプタ を発見。オウルテックの 120mm 静音ファン SF12-S592mm 標準ファン SF9-S7 もヨドバシ店舗で購入した(後で見たらファンは Amazon の方が安かった)。

早速元のファンやスペーサーを取り外し。

CPU の冷却フィンにアダプターを装着。

付属のネジが大量に入っていたが、短いテーパービスがジャストフィット(写真右下の黒ネジが元ついていたやつ)。

手が太過ぎて入らないとか老眼でネジ頭が見えにくいとか、主に加齢が原因で困難を伴ったが、精密ドライバーと通常のプラスドライバーの2本があればできる作業。いい感じに装着できた。

比べてみると一目瞭然。ファンの存在感がすごいが、これなら低回転の静音(1,850rpm / 24dB)でも、冷却に問題はなさそうだ(最大風量 59CFM)。

高さが増えたが、フタは全然余裕で閉まる。ケース横のパンチ穴に手を当ててみたが、いい感じに排熱できている。4倍に増設した 32GB の DIMM の方もついでに冷却してくれそうだ。

後方のケースファンは何となく怖くて標準(3,000rpm / 32dB / 50.1CFM)にしたので、横に座るとそれなりに音はする。それでも CPU ファンの分、前より格段に静か。以前は処理をかけたまま就寝すると部屋中にファン音が響いていたが、交換後はほぼ無音になった。

こんなに静かだと本当に冷えているのかちょっと怖い。試しに2時間ほどフリーウェアの CPU-Z で負荷をかけながら HWMonitor で温度を測ってみた。

ファンも最大回転数の半分以下で駆動しているようで、問題ないようだ。もしかすると後方のケースファンも静音タイプで良かったかも。とはいえ夏が近づけばもう少し上がるだろうから、たまに監視はしておこう。

ネットで下調べはしても、最終的には自分の経験とカンとトライ&エラー。失敗したところで別にやり直せばいいだけの話。まあこうして人柱報告することで、誰かの役に立つかもしれないし。何なら以下クリックしてくれれば私に若干小銭が入ることもあるので Win-Win ってことで。

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オウルテック
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結局、ここまで延命というかスペックアップのために費やした額だが、

  • 32GBメモリ(DIMM 4本)…14,500円
  • USB 3.0 拡張ボード…1,982円
  • USB 3.0 カードリーダー…999円
  • SSD 1,000GB…10,980
  • HDD 4TB…8,580円
  • ファン2基+アダプター…5,040円

と、4万円を超えてしまった。他にも SSD/HDD USB 3.0 接続スタンドや Bluetooth 4.0 USB アダプタなど、周辺機器にプラス1万円ほど追加したので、結果5万円弱の出費となった。

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でも元々スペックは低くない 2.7GHz 6コアの CPU に Radeon HD 5770 (850MHz / 1GB)、32GB のメモリーと SSD 1TB + HDD 4TB のストレージ、そしてフクスケの足袋(コント赤信号)。中古でも同等スペックの PC を4万では買えないだろう。

とはいえここまでお金をかけたら数字で確認したいもの。Windows 7 標準のベンチマーク「エクスペリエンスインデックス」は Windows 10 になってからなくなったけれど、コマンド操作で測って、それを視覚的に表示してくれる WEI Viewer というサイトがある。アップデート前(でもメモリ増設後)に一応測ってみた。

そして処置後は以下。

11年前の SATA2 世代の PC にしては、なかなか良いんでないかい。ああ、自己満足。

あとはマザボと電源がどこまでもつか。定年まで使えるかなぁ…(いや、そこはいい加減買い換えYO)

HP HPE-360jp を延命 その2

前回、「後半」と書いたが、あれは嘘だ。HPE-360jp 延命処置の中編。

8GB→20GB へのメモリー換装に成功したが8の倍数ではない 20GB という数値はデジタル的に中途半端な感じだ。体感的に変わらなかったのも悔しい。

こうなると欲が出るもの。検索しても HPE-360 の成功例はなかったが、さらに 16GB セットを追加購入して 32GB への増設にチャレンジ。結果は BIOS エラーも出ず、すんなり認識した。あっけなく憧れの32GBに。

しかし、体感的にはまるで速くなった気がしない。あいかわらず Firefox を開いてももっさりしている。むむう、やはり HDD か、HDD が足を引っ張っているのか…

…うん、引っ張ってるね、こりゃ。

実は一度 SSD 換装に挑戦はしていたのだが、128GB とケチったためにクローンを作るのに失敗。それ以来なんとなく億劫になっていた。だが会社の Celeron マシンより遅いのはどうにもガマンならない。Phenom よ、お前の実力はこんなもんじゃないはずだ。

結局、新たに Crucial の CT1000BX500SSD1 (1000GB) を購入。空いている SATA に接続。2.5→3.5インチ変換アダプタは先日買った ADATA の 128GB のものを流用。

しかし、ここから数日間、眠れぬ日々が続くことになるとは…

まずはクルーシャルが無料で公開している Acronis True Image for Crucial を入れてクローンを作成することに。 しかし進捗がものすごく遅く、6~7時間かかって最後にはエラーを吐いていた。Cドライブはできていたので試しに SSD から起動するも、BIOS で OS 見つかんないエラーで止まって終了。

ならば以前クローンに使った Seagate DiskWizard ならどうか。しかし最新版をインストールしてみたら、中身は Acronis True Image と同じになっていた。当然失敗。というか変な常駐ソフトまで入ってきて非常にウザい。即アンインストール。

それではと定番の EaseUS Todo Backup Home でクローン作製してみるも、同様に数時間かけてエラー吐いて終了。AOMEI Backupper Standard は割と早く進捗するも、最後の最後でエラー。もちろん OS は起動しない。

Windows の回復ディスクを USB メモリで作っても、BIOS が USB 起動に対応していないのか認識せずダメ。バックアップを作成し、DVD で修復ディスク作って回復かけてもダメ。diskpart で SSD をもう一度完全フォーマットしてやり直してもダメ。何してもダメ。ムキーッ!

仕事後の深夜や休みを使ってここまで2週間。のべ40時間ほど費やしたが一向にクローンできない。結局 OS を新規インストールし直すことに。だが Windows 7 からの無償アップグレードなので、リカバリディスクがない…

調べたら以下のマイクロソフト公式サイトから最新の Windows 10 20H2 のイメージディスクをダウンロードできた。

Microsoft – Windows 10 のダウンロード(リンク切れ)
Download Windows 10(英語 / Create Windows 10 installation media から行けそう)

ここから「ツールを今すぐダウンロード」でインストーラをダウンロードして起動。あとはひたすら DVD 作成の方を選択して、次へ次へとクリックしてゆく。

ISO ファイルは 8GB 以上あり、ダウンロードに時間がかかるので気長に待つ。DVD と表示はしてあるが、もちろん DVD では容量不足なので BD-R を用意。ブルーレイドライブに換装しておいてよかった。

ダウンロードが終わったら、また次へ次へ。このままブルーレイディスクに焼くまでやってくれるので便利。

難なくリカバリディスクを作成することができた。ありがとう、マイクロソフト。

あとはブルーレイから起動して、普通に OS インストール。

インストールが終わったら問題なく SSD から Windows を起動することができた。さすが SSD、体感的に起動も動作も2倍ぐらい早くなった。重くなった犯人だと疑ってごめん、マイクロソフト。

とはいえまっさらな Windows。たまに仕事に使う PC なので、以前の環境をまた新たに構築する必要がある。Thunderbird や Firefox、FileZilla、LibreOffice、Adobe CS、プリンタ・ペンタブのドライバーやフォントのインストール、XAMMP 等の WordPress テスト環境構築等…3日ぐらいかけて一通りインストールが終わった。

ようやく700GBぐらいあるデータの移行。念のため、今さら外付け HDD にデータを逃がし始めたところ、あともう少しというところで何やら「ファイルが見つかりません」などとエラーに。Windows の「ディスクの管理」を開くとディスクが突然認識されなくなったりする。再起動すると一時的に直るが、またしばらくするとエラーに…

クローンがことごとく失敗した理由が分かった。

HDD、ご臨終しかけてました。

うっわー、危なかったー。データも消失するところだった(一部エロ画像は消失した)。何とか環境移行までもったな。頑張ったぞ、Seagate ST2000DM001。というかまだ2、3年しか使ってないんだが…先代の日立は5年以上ハードに使ってもノートラブルだったぞ。BIOS 上で毎回 S.M.A.R.T. は何も言っていなかったが、壊れた後にエラー出やがった。意味ないな!

歴代使ってきた IBM、WesternDigital、富士通といろんな HDD が飛んではデータを失ってきたが、これからは誰を信用すればいいんや…

危ない橋を渡りながらどうにかこうにか SSD に変更できて、以前よりは快適になった。しかし、 CrystalDiskMark で測ってみると意外な数値が。

HDD の頃の2倍近い数値になっているし、体感速度も前よりは格段に早くなったけれど、なんで書き込み速度がこんな遅いん? 意味不明。

色々検索してみたところ、クルーシャルが自社製 SSD を使っているユーザーに無料で公開している Crucial Storage Executive が効くらしい。早速インストールするも、なぜか Crucial の起動ディスクを認識しない。調べたらどうやら BIOS で RAID になっているのを AHCI に変更しなければならないらしい。

Crucial Storage ExecutiveでSSDが検出されない

それではと思って BIOS 設定で AHCI に変更したら、今度はブルースクリーンで Windows すら起動しない状況に。修復モードに入ってもダメ。セーフモードは起動するが、正常起動してくれない。どうやら OS インストール時に AHCI に対応する SATA ドライバーが入っていないとダメな模様。なんてこったい、またリカバリし直しかよ!

だがいろいろ調べ回ったところ、以下を発見。

システム屋さんの忘備録 – Windows 10でAHCIへ変更(SSD等に入替えた時)

上記ページで図解入りで詳しく書いてあるが、レジストリエディタで HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\storahci の サブキー「ErrorContro」の値を3→0に変更し、HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\storahci\StartOverride のサブキーの値を3→0に変更すればいいらしい。

念のため、レジストリのバックアップを取ってから値を変更し、PC 再起動。再度 F10 キー連打して BIOS 画面に入り、

矢印キーで[詳細]>[SATA コントローラーモード]>を選んで Enter し、

RAID を AHCI に変更して Enter。 F10 で保存して終了。

今度は難なく普通に Windows が起動。試しに Crucial Storage Executive を開くと SSD が認識されている! 早速、Momentum Cache を有効にしてみた。

すると、なんということでしょう! 桁違いに READ / WRITE が爆速に!!

なんだか信じられない数字だけれど、実際体感的にもキビキビ動くので多分本当の数字かと。起動も終了もメチャ速い。ぶっとびー。

あとは本当に飛んでしまった HDD の代わりに、データ保存用に内蔵 HDD も購入。速度も大して必要ないので 5,400rpm の 東芝 DT02ABA400 (4TB) を選択。測ってみたらこんな感じ。

一桁違うけど、データストックには十分。ていうか先代の逝きかけ HDD より全然速いじゃん。先代のときは少しでも速くと 7,000rpm 選んだけど、大して早くなかった上に耐久性に難アリかも知れない。

これでようやくストレスフリーな PC に生まれ変わった。あと10年は戦えそう…

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最終回じゃないぞよ。もうちっとだけ続くんじゃ。