先日購入したカルローズ米。前回の記事で書いたが、炊き立ては旨く食べられるのに時間を置くと途端に不味くなる問題。これをどうにかしたい。

私が昔、池袋の4畳半で極貧生活をしていた頃は標準価格米を主食にしていた。標準価格米とは政府が米を全量買い上げて管理していた頃、人間が食べられるギリギリの米を標準として、政府が価格を定めていた米のこと。原料は古古米などだが、多分これより下の品質だと、せんべいとか味噌などの加工用か、家畜の飼料にしかならないレベル。だから普通の米が10kg2,200円以上だった頃に1,700円台で買えた覚えがある。1995年(平成7年)食管法の廃止で米の価格が実質自由化され、だいぶ前から店頭で見なくなった。
この標準価格米、現在の政府備蓄米のように冷蔵保管などしていなかっただろうから、今だったら売り物にならないぐらい不味かった。米がぬか臭く、何回研いでも白い汁がずっと出たし、炊くとツヤも粘りもなくパサパサ。不味いのをなんとかしようと色々見聞きして試したところ、最終的に米3合にみりん風調味料大さじ1加えると照りが出てマシになった(本みりんは高くて使えなかった)。
そんな標準価格米よりはよっぽどマシなカルローズ米だが、金もないのにブランド米ばかり食って無駄に肥えてしまった舌をなんとかごまかすべく、検索してたどり着いた秘策がこれ。
米油(こめゆ)

米油というのは精米時に出た米ぬかが原料で、米ぬかをギュッと搾るか化学的にアレコレすると作れるらしい。
ネットニュースで読んだのだが、コンビニのおにぎりが美味しいのは炊くときに米油が加えられているからとの事。ご飯の表面に油がコーティングされ、粒が潰れたり団子にならず、照りも出て食感が良くなるらしい。ヤマザキデイリーやセイコーマートで売っている店内調理のおにぎりが、自分で握ったものよりメチャ旨いのだが、そういうカラクリがあったのか。
ネットで調べたら研いだ米2合につき、小さじ1を加えるらしい。

パサパサ感をどうにかしたいので、水の量は少し多め(無洗米の目盛り)にしてみた。

高い炊飯器を使っているだけあって普通に炊けた。見た目は取り立てて変わらない。でも釜の中でしゃもじでかき混ぜたとき、ツルツルとご飯が滑った。炊き込みピラフ作ったときみたいな感触。
いざ、実食。

味も食感も違和感なし。変な臭いもないし口の中で油は感じない。炊きたては前回と変わらず美味しい。
では残ったご飯をタッパーに入れ、丸一日冷蔵保存してみた。

レンチンして食べてみると、以前とは歴然とした差が。粒立ちがハッキリして舌でほぐれる感じ。弾力がありパサパサ感も皆無。おそらく粒の周りが油でコーティングされて水分の蒸発を防ぎ、デンプンのベータ化も防いでいる模様。もちろん油臭さなどもなく、確かにコンビニおにぎりの食感に近い。これはいいぞ。

油なのでカロリーが気になる人もいるだろう。大さじ1杯(15ml)で126キロカロリーなので、今回加えた小さじ1杯(5ml)は1/3なので42キロカロリー。ご飯1杯(150g)だと234キロカロリーらしいので、1杯分を0.5合と換算すると、2合だと1/4となり1杯当り10.5キロカロリーの上乗せとなる。カニカマ1本が11キロカロリーらしいので、ご飯1杯につきカニカマ1本余計に食った感じか。なんだ、全然誤差だな。
前述のネットニュースでは、コンビニは米油などの添加物を入れて健康に悪いものを消費者に食わせていると悪意を持って書いてあった。でも米油は米が原料なんだから体に悪い訳がない。むしろ玄米由来のビタミンEが含まれているから健康によさそう。
というか最近のニュースメディアって記者が妄想で書いているのか、取材もエヴィデンスも実体験も伴わないものが多すぎる気がする。政府備蓄米もブタのエサみたいに言う無能な政治家(というかガソリンの暫定税率なんも進展してないじゃん)もいれば、それを鬼の首取ったかのように批判するメディアもいるし。コンビニは悪、政府は悪、日本の社会システムは悪という、結論ありきで庶民を変に誘導するよう書いているように見えるのは私の偏見か? そういうメディアは某周辺国から金をもらって日本を貶め、国民の士気を削いで国力を落とそうとしている気がするのは私の妄想か?

現状カルローズ米は高関税で大して安くないが、小泉ジュニアやトランプ政権の圧力とかで今後カルローズ米が安くドドドッと入ってきそうな予感。我々庶民は時にずる賢く工夫して、美味しいごはんを食べ続けられるようにしたい。