XJR1300のウィンカーLED化

愛車のヤマハ XJR1300(RP03J・2001年式)の他の灯火類は昨年 LED 化していたのだが、ウィンカーだけは後述の問題があるので先延ばしにしていた。しかしこないだフロントのポジション球が切れてしまったので、どうせならと LED に交換することに。

以前は Amazon で車・バイク用 LED のレビューを見るとボロクソ書かれているものが多かったが、最近は質も良くなったようで価格もこなれてきたようだ。私のペケジェーもすでに20年近く前の絶滅種のキャブレター車。ちょっと乗らないとバッテリー上がりしてしまうので、少しでも電装系に負担をかけたくない。やるなら今でしょ!(今どき林先生も言わない)

購入したのはこちら。左からフロント用にまめ電の S25 30SMD ダブル アンバーBAY15d ピン角180°段差あり 2個セット、リア用に S25 30SMD シングル アンバー BA15s ピン角180° 2個セット、それとデイトナ バイク用 ウインカーリレー 2ピン 95437 だ。ネットで調べた結果これらがポン付けできるらしい。7,000円近くかかるわけだから、買って取り替えられなかったらサイアクだしぃ。まじぴえんだしぃ。チョベリバ。

などと怪しいJK語はともかく、私のペケジェーはウィンカーレンズが前オーナーによってクリアーに交換されているので、アンバー(琥珀色・オレンジ)のピン角度180°をチョイス。最初からクリアーレンズの車種はピン角度が180°でなく150°らしいので要注意だ(小糸製作所 – 主な白熱電球(金属口金付タイプ)の種類)。もっと安いものもあるが、信頼できそうな国産のまめ電にした。個人商店的なメーカーらしく、パッケージに手書きで「ダブル」「シングル」と書いてあるのがほほえましい。

左:シングル 右:ダブル 底の端子の数で区別がつく。ピンの角度は180度と150度の2種類があるので要注意

リア用はシングル球だが、中・大排気量車はフロントがポジション(車幅灯)を兼ねているためブレーキランプと同様ダブル球になっている(球が切れるまで気付かなかったw)。この辺の交換はドライバー一本でできるので問題なし。

交換してポジションランプを点けたところ。ヘッドライトはすでにLED化済み

しかしウィンカーの場合、電球を LED に換えるとハイフラッシュ(ハイフラ)が起きてしまう(下の動画参照)。これは電球式のウィンカーを点滅させる構造が、コンデンサーの放電/蓄電による電圧差でリレーを ON/OFF させるアナログ回路だから。LED に交換すると電球よりずっと消費電力が低くなるため、その分コンデンサーの放電量が足りず、すぐ蓄電されてリレースイッチが働いてしまい結果点滅回数が増えてしまう。ウィンカー球が切れると、切れていない方の点滅が早くなるのはそのせいだ。

自動車・バイクの方向指示器は保安基準で「毎分 60 回以上 120 回以下の一定の周期で点滅するものであること」と定められている。高速点滅させると場合によっては整備不良とみなされ、車検も通らない。

ならば抵抗を噛ましてワット数を増やせばいいのだが、それでは消費電力が増えて何のための LED なのか、となってしまう。

今回はハイフラ対策のため、デイトナの電球/LED 両対応のリレー(中身はおそらくトランジスタによるデジタル回路)を用意。これならいざとなったら電球に戻しても問題ない。似たような黒い箱が多くてあちこち探したが、ウィンカーリレーは左サイドカバーを外した右奥にあった。

ゴムの台座を差し込んであるだけなので、ここはドライバーも要らず、上に引っ張り出すだけ。あとは古いリレーを横のツメを押しながら抜き、新しい方をカチッと差し込めばOK。ただし固定用のゴムの台座だけ合わないので、古いリレーから抜いて流用。場所さえわかれば意外とあっけない。

オリジナルよりちょっと小ぶり

エンジンをかけてテストしてみるとバッチリ点滅。ついでだから比較動画を撮ってシンプルに編集してみた。

初めて YouTube に動画投稿しちゃったよw(職場ではよく動画編集しているけれど)。SNS 嫌いでブログに固執するおっさんなので、直接ここに動画ファイルを置こうと思ったが、さすがにレン鯖の転送量オーバーが怖いので。てゆーか閲覧者そんな来ないってば…

ともかく動画を見ると一目瞭然。電球の方は点滅がボヤッとするが、LED の方は明るくスパッとキレが良い。また昼間もクリアレンズ内に電球のオレンジ色が見えなくなりスッキリとした印象になった。まあ他の人が見ても気づかないだろうから自己満足ではあるが。

左が LED、右が交換前のオレンジ電球

とはいえ最大のメリットは消費電力。単純計算で通常走行時はフロントのポジション灯8W×2だったのが1.2W×2に(16W→2.4W/-13.6W)。ハザード点灯時ならリアも合わせて23W×4が4.3W×4(92W→17.2W/-74.8W)と大幅な節電に。この時しばらく乗っていなかったのでバッテリーが上がり気味だったのだが、その割にはアイドリングだけで電圧がすぐ上がった気がする(交換前に測るのを忘れたが)。

バッテリーが上がり気味でエンジンかかりにくかったのに、アイドリングだけですぐ12V近くに回復

以前渋滞した都心を走行中にバッテリーが上がったことがあった。その時はたまたま下り坂で押し掛けして何とかなったが、平地じゃ大排気量車マルチの押し掛けなんて無理。その心配がなくなるだけでもありがたい。まあ新しいバイクならそんな心配もないのだが…

さて、今月は購入してから3度目の車検。灯火類をほとんど LED にしてしまって無事通過するのか。そこは追って報告したい。

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そういえば前回の記事で「余計なカスタムなんかするな」的なことを書いていたような…アー、聞こえない聞こえない…

追記:その後、バイク屋にて車検を通してもらったところ無事クリア。ただしバイク屋によると「ヘッドライトの光軸出すのにちょっと苦労しました」とは言っていた…

バーエンド交換

うっかり下書きのまま数年放置していたのだが、もったいないので加筆して公開。

ペケジェーのハンドルの先っちょにある金具(バーエンド)のゴムが緩くなって落ちることが多かったので交換。すると何ということでしょう、長距離運転もラクになったのです(ナレーション:加藤みどり)。

以前のバーエンド

私の乗っているペケジェーは前のオーナーが色々と手を加えていたようで、ハンドルバーもアルミ製に取り替えてあった。しかしどうやらその軽量化が良くなかったらしく、ハンドルが60km/hあたりでビリビリ振動。手放しすると真っ直ぐ走らないほどだった。

バイクメーカーは多くのテストを重ね、騒音や共振など、あらゆる不具合を潰して市販にこぎつけている。そのため小さな部品を一つ交換しただけで、全体のバランスが崩れてしまうことが結構ある。『バイクのカスタマイズとは、乗りにくくすること』というジョークがあるが、実際乗りやすく改善できる方が少ない気がする。

今回交換したバーエンドは少しでも重くなるよう、シャフトが長く奥まで差し込むタイプを選んだ。すると振動が劇的に減り、疲れにくくなった。アルミで軽量化してあるのに重みを増やすとか本末転倒だが、私がハンドルを換えた訳ではないので仕方ない。

そういえばこのペケジェー、数年前にスロットルワイヤーが切れたのだが、これもハンドル交換の際に取り回しを間違えていたのが原因だった。う〜ん、余計な改造しているなぁ…

もちろん体格や用途に合わせてカスタマイズするのはアリだろうけれど、特に現状で不都合がないのなら、バイクはノーマルで走るのが一番スよ。

ストローバイオリンの修復

先日購入したストローバイオリンだが、音がデカくミュートも付けられないので夜間は全く弾けない。そうなると弾くよりいじる方が多くなる訳だが、案の定やってしまった。ラッパを固定しているネジを締め直したら、共鳴板ユニットのネジ穴をナメてしまった。

というか金属加工を少しでもかじったことのある人なら、M3(径 3mm)の鉄ネジをアルミに直接タップを立てて固定しようなんて思わないだろう。柔らかくせん断しやすいアルミ母材だけに、0.5mm ピッチの山がキレイに切れるのかすら怪しい。

まあナメるのは想定内。当初から考えていたエンザートを試すことにした。エンザートとは、アルミやプラスチックなどの柔らかい母材に雌ねじを立てる際、その補強に使われる筒状の埋め込みナットのこと。外周にもネジが切ってあり、先にねじ切り用の切り込みが入って刃になっている。ここでタップを切りながら母材に食い込ませるように挿入して、丈夫な雌ねじが固定される仕組みだ。

エンザートに似ているものでヘリサートコイルというものもあるが、こちらはタップで母材にネジを切ってから挿入しないとならない。エンザートはその点、ドリルで穴さえ開ければあとはグイグイ締め付けるだけなので手軽だ。早速近所のホームセンターで入手。

本来ならボール盤などを使って垂直に穴を開けなければならないのだが、一般家庭にそのような物はない。仕方なく太ももでバイオリンを押さえながら、どこの家庭にもある4.5mmのドリル刃で無理やり穴を広げた。

エンザートは問題なく挿入できたが、金属用ドリル刃がなくて木工用で開けたせいもあって、やはり穴がズレてラッパが取り付けられなくなった。これもまあ想定内。穴がズレたら取り付けるラッパ側の穴を拡げればいいじゃない。ラッパはフランジを介して取り付けられているので、フランジの穴をグリグリとドリルで拡げた。

だいぶ削ってM5が入るぐらいガバガバになったが、まあ何とかハマった。これでラッパをガッチリ固定できるようになった。心なしかビリビリと鳴る共振音も減ったような気がする。ついでに最初からバカになりかけてグラグラしていたモニター用の小さなラッパの固定もエンザートでやり直した。

しかし直す前からなのだが、こちらのラッパからは音が鳴っていないようだ。もしかするとこっちの配管、穴が貫通していないんじゃないだろうか? それを確認するのにまたこちらの配管の脱着をしないとならないが、またナメそう。おそらくこちらもエンザートを入れることになりそうだ…

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この奇妙な楽器の構造を完全に理解しているわけではないが、こういう推理と試行錯誤の必要な工作は嫌いじゃない。しばらくは退屈しなさそうだ。ていうかそんなことよりバイオリン練習しろー。

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バイオリン用メガネ

私はほぼ1日中パソコン仕事をしているので、老眼が進んでもう70cm以内の視界が壊滅的だ。さらに2016年に上野駅ナカの JINS で作った仕事用メガネのフレームが割れてしまったので新調しなければならなくなった。残念ながら上野の店は閉店したので、その後にできた自宅から歩いて行ける眼鏡市場へ。

左が新しく作った仕事用メガネ。右は瞬間接着剤でかろうじて原型を保っている古い方。

視力検査した時の店員の対応が丁寧で、仕上がったメガネも疲れにくく良かったので、ならば後日もう一本バイオリン用の眼鏡を作ろうと思い立った。

実は最近、五線譜の線がにじんで見えて、ソとラの判別がしづらくなっていた。シャープ(#)とナチュラル(♮)の判定もムズイ。楽譜を読むだけなら市販の老眼鏡で十分なのだが、レッスンとなると先生の顔の表情がわからず、アイコンタクトが取りにくい。

もー、こんな感じ。目のつけ所がシャープじゃない。

こんな見えづらい状態でバイオリンを弾くと、すごいストレスになる。肩こりもひどくなる。気力もそげる。

ならば遠近両用メガネと思って、以前 JINS で作ったのを試すも、通勤用に手元30cmのスマホで焦点が合うように作ったので、70cm 先の譜面台にピントが合わない。というか私は手元が見えないだけで裸眼で両眼とも1.2ぐらいあるので、遠近の両立が本当に面倒。

色々ググってみたら光学機器メーカーの HOYA の広告、ヴァイオリニスト千住真理子の記事(PDF)が見つかった。どうやら楽器演奏には「中近(ちゅうきん)」と呼ばれる室内用レンズが良いらしい。

再度眼鏡市場に行き、先日作ったPC用メガネ(焦点は70cm)と同じ度数で中近を作りたいと相談。するとこないだの店員ではなく店長から「それ程進んでいないようですので」と「近近」レンズを勧められた。キンキンケロンパ? シャボン玉こんにちは?

店長が裏でゴソゴソして、目盛のついた丸眼鏡にレンズを数枚組み込んだのを持って来た。試すとなるほど2m以上はボケるが1m以内が広範囲に見やすい。ソーシャルディスタンスではピントが合わないが、これなら先生の表情ぐらいはわかる。

鯖江の SABA≡TRA(サバトラ)という眼鏡市場オリジナル。

フレームは文豪系の丸眼鏡が良かったのだが、私の顔幅に合うものがなくて国産の鯖江フレームに。レンズは HOYA ではなく、ニコン製になった。

1週間ほどで仕上がり、その場でかけてみると、手の届く範囲が良く見える。「これでオイラもイツァーク・パールマンだゼ」と思って自宅でバイオリン構えてみると、あるぇー? なんだか違和感。どうにも譜面が読みづらい。むしろ外した方が見やすいぐらい。

ブルーライトカット、ハードコーティングオプション入り24,200円もしたのに意味ないなっ。と思ったが、演奏で頭が動くとメガネが下にずり落ちてしまうのが原因だった。インテリメガネよろしくクイッと上に上げると見えるが、バイオリンを弾くとすぐスコンと落ちて焦点が合わなくなる。受け渡しのとき、店長不在で新人クンぽいのが調整してくれたんだが、イマイチだったかー。

後日店に持って行ったら今度は店長が調整してくれたが、この鯖江フレーム、頑丈なのかちっとも曲がらない模様。ツルが耳裏にしっかり引っかかるよう、時間をかけてグググッと曲げてもらった。おかげで首をヘビメタライブ並に振っても動かなくなった。だったら i-ATHLETE にしときゃ良かったじゃん、ってツッコミは無しの方向で。

そんなわけでそのメガネをかけてコレを書いているのだが、若い時の視力が戻ったかのようにすこぶる調子が良い。だがバイオリンを弾くとまだ微妙な気がする。どうやら慣れの問題らしい。しばらく掛けたまま過ごすと、手元だけでなく2mぐらいの範囲もピントが合ってくる。眼鏡市場では度が合わなければ6カ月以内なら無料でレンズ交換してくれるらしいが、とりあえず様子見で自室用メガネとして慣らし運転中。

細かい作業用、枕元用、マンガ読書用、パソコン用、目がめっちゃ疲れてるとき用、夜間運転用サングラス…と、節操なく度無し〜4.0まで試していたらこんな感じに。

ほとんど安物だが用途を絞れば意外と百均メガネでも使えたりするので侮れない。

とはいえ合わないメガネをかけたり、メガネなしで見えないのを無理して見ようとすると、脳が補正をかけて「見えてる」風にするらしい。そのままにしていると脳にかなり負荷がかかるとのこと。まあ PC でグラフィック処理とかエンコード始めるとファン回りっぱなしだもんね。脳もオーバーヒート気味が続くと脳梗塞とかの遠因にもなるとかならないとか。

どっちみち視力が悪くなると疲れやすくなるので、ちゃんと視力測ってメガネ作った方がいい。アラフォーになって最近疲れやすく気力がなくなってきたら、視力低下も疑った方がいいッスよ。