ジャイロキャノピーのスパークプラグをイリジウムに交換したついでにジクサーも。こちらは最近気になっていたルテニウムプラグの NGK MotoDX をチョイス。

NGK MotoDX

ルテニウムとは元素記号 Ru、同じくスパークプラグに使われているイリジウム(Ir)やプラチナ(Pt、白金)などと同様、熱やサビに強い希少金属だそう。ただし融点が高い上にメッチャ硬くてもろいので、加工が大変らしい。電気特性的にはイリジウムより優れているとのこと。Wikipedia の受け売りだが。

そんな特殊な金属を使っているんじゃ高いのかと思ったら、意外とそんなでもない(購入時1,552円)。イリジウム IX プラグ(CPR7EAIX-9、2024年9月現在1,336円)に比べればちょっと高いが数百円差。ノーマルプラグやイリジウムの倍の耐久性がある上、燃費が良くなることも考えたらむしろこっちの方が経済的かも。

NGK MotoDX サイトから借用

NGK のサイトを見るといいことばっかり書いてあるが、実際スパークプラグの状態次第で始動性も燃費もパワーも変わるのはジャイロでも実感している。かといって電圧上げて火花強くすれば良いってもんではなくて、昇圧し過ぎるとピストンに穴が開くこともあるらしい。2019年から発売されているルテニウムプラグは、NGK が長年のノウハウを注ぎ込んでテストしているだろうから、イリジウムより良いものに違いない。うん、そうだ(単純)

今のところルテニウムプラグを販売しているのは NGK(日本特殊陶業)だけ。自動車用のプレミアム RX プラグと二輪車用の MotoDX があるが、適応車種は限られている(ジャイロ用はない)。NGK サイトで適応品番検索したところ、ジクサー150(全年式)には CPR7EDX-9S が適応。

created by Rinker
日本特殊陶業(NGK)
¥1,279 (2024/10/16 09:26:04時点 Amazon調べ-詳細)

以前ジャイロ用に買ったプラグソケットのサイズは21mm。ジクサーのプラグはずっと細身で16mmなので使えない。車載工具にプラグレンチが入っているので、交換にはこれを使用。

車載工具はシート裏に
長ッ

なんか車載のプラグレンチが妙に長いと思ったらドライバーの柄がない。なるほど、このレンチはドライバーの柄と兼用しているのか。

考えた人、あったまいい~

ジクサーは単気筒だし、プラグキャップを遮るカウルがないので、脱着はカンタン。4気筒だとだいたいタンクまで外さないと交換できないから大変。

お手軽カスタム

プラグソケットはどうやって回すのかと思ったら、車載工具のスパナを使ってこのように外すみたい。なるほど、これなら締め込みの回転角度がわかりやすいかも。

あったまいい~、パート2

新車取付時の純正プラグは米国チャンピオン製らしいが、付いていたプラグは NGK RX プラグの CPR7EA-9。ネットでは純正プラグの評判が良くないので、前オーナーが替えたのかな。

NGK の CPR7EA-9
created by Rinker
日本特殊陶業(NGK)
¥755 (2024/10/16 09:26:05時点 Amazon調べ-詳細)

新しいプラグを手で締まるところまで締めて、トルクレンチをメーカー指定の 11N・m(ニュートンメートル)にセット。

作業が終わったらトルクレンチを最小目盛に戻すのを忘れずに

箱の裏書きだと10~12N・m または 1/6回転。

なるほど、車載工具だったら角一つ分回せばいいのか。

ひさびさイラレで描いた

さて車載工具のプラグレンチに17mmソケット、ユニバーサルジョイントをかまして締めようとしたら、全然入らない。車載のプラグレンチが長すぎ。

結局、カウルのネジとプッシュリベットを外してずらしたらギリ入った。

本当はトルクレンチにエクステンションバーを使わない方がいいらしい

前回、ジャイロのプラグ交換の時も思ったが、トルクレンチを使うとちょっとしか締めていないのにカチッと止まる。こんなんでいいんかな? と不安に思うぐらい。柄が長いせいもあるだろう。というか締め付け角度でトルク管理すればいいわけで、わざわざトルクレンチを使わなくてもいい気がする。

プラグキャップをはめたら何のプラグかわからなくなるので、外観上何も変わらない

で、肝心のレビュー。乗り始めてすぐに変わった感じはなし。そもそもFI(インジェクション)車は常に O₂ センサーで確認しながら最適な燃焼をコントロールしているから、プラグが変わったところで劇的な変化は望めないと思う。

ただし渋滞に捕まってノロノロ走り始めたら効果を実感。低回転でも全然ノッキングせず、スムーズに回るのでギクシャクしなくなった。しっかり火花が飛ぶようになったことで、失火しにくくなったのだろう。

あとちょっと本気でエンジンをブン回してみたらすぐ頭打ちになった。というか前よりも軽くレッドゾーンまで回ってしまう。どうやら加速はよくなっているらしい。とはいえ以前乗っていた XJR1300 の暴力的な加速Gを体験してしまっているせいで、156cc で本気出したところでヘニャヘニャに感じてしまうから微妙な違いがわからないのだが。

数十キロ走った後の焼け具合

もしかするとルテニウムでなくとも、ノーマルプラグでも新品だったらこのくらい調子がいいのかもしれない。元々ついていたプラグはいつ付けられたものかわからないし、劣化していたかもしれない。それこそ同条件でタイムアタックしたり、シャーシダイナモに載せて数字で比較しないと正確な判断はできない。そういうのは誰か YouTuber とかがやっていそうだが、私はカネもヒマもないのでパス。

でもルテニウムプラグはそんな高価でもないし、気になっているなら交換してプラセボでもなんでも自己満足しちゃった方が幸せだと思う。幸せは数値化できないんだから。

イラストAC より

とはいってもプラセボでもなくマジで低回転時が扱いやすくなるので、クラッチやスロットル操作に不慣れな初心者ライダーにはいいかもしれない。渋滞や交差点でギクシャクしがちな方、ちょっと良いプラグに交換するのをオススメしますよ。はい。

アバター画像

投稿者 mezzo forte

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)