グリーンカーテン6

小学生の頃、宿題でやらされたアサガオ観察日記は速攻で枯らして終了させたような気がする。だが今は誰にも頼まれるでもなくトケイソウの世話をし、こうしてブログまで書いている。これがオトナになったってことか。

トケイソウは日照が足りないとあまり枝分かれせず、日光を求めて上にばかり伸びるようだ。こないだまで伸びすぎた枝を剪定して枝分かれを期待していたのだが、調べたらどうやら花芽は枝の先端(成長点)につくらしい。枝を切ると花が咲かなくなるとのことなので、上に伸びようとする枝は下にUターンさせて洗濯バサミで仮留め。片っ端からスキマにねじ込んで誘引を重ねたらようやく最近グリーンのれんぐらいになった。トケイソウでグリーンカーテンを作る際はマフラーでも編むかのように蛇行や交差させるのがコツなのかもしれない。非常に手間がかかってメンドクサイ。

トケイソウはさすが熱帯(中南米原産)の植物だけあって、日照時間が長ければ長いほど成長する。軒まで伸びたところは葉が大きく枝分かれも多いが、根元は隣の家や植木に日照が遮られる時間があるため枝分かれをほとんどしない。よく茂ったグリーンカーテンを作りたければ、それこそ日射病レベルの日照があった方がいいようだ。

最近葉が茂るにつれ、朝がラクになった気がする。日中エアコンをつけなくても部屋の中の温度は30~32℃程度。例年だと晴れた日は36℃とか信じられない室温になることがザラだったので、グリーンカーテンはそれなりに効果があるようだ。とはいえ曇天の蒸した日だと意味はないが。

涼しいのかアゲハチョウやアシナガバチ、カナブンやら色んな虫が葉の裏に来るようになった。でも葉はマズいらしく虫食いは一切ない。トケイソウは気温の低い雨の日など気候に弱いが、病虫害に強いというのはポイント高いと思う。

しかし枝葉は立派になってきても花芽が相変わらずつかない。とりあえず先日追肥に草木灰を加えてみた。ハイポネックスよりもチッソ分少な目の花工場も買ってきた。草木灰は遅効性のものなので数日では効果が出ないだろうが、茎や葉は元気なのでしばらく様子を見てみよう。

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ゴロゴロと雷鳴が轟いている中、コンビニへ行こうと玄関を出たら虹が出ていた。雲間にちょこっとかかるものなら何度か見たことはあるが、端から端まで大きくアーチを描いたものは初めて。ン十年生きていた中で一番太くて大きい、立派な虹だ。

母や姪に「虹出てんぞー」と声をかけ、しばし一緒に自然の妙技を鑑賞。青い空と黒い雲が入り乱れ、晴れと小雨が交差する中、傘も差さずにスマホでカシャカシャと写真を撮った。

コンビニから帰る時、もう虹は消えていた。見えていたのは恐らくホンの十数分。様々な条件が揃わないと見られない現象なのでちょっと得した気分。蒸し暑い日もたまには悪くない。
  

夏と秋の境目

季節の移り変わりは明確に線が引けるわけじゃない。涼しくなったかと思えば暑さがぶり返すことだってある。だからここまで夏でここから秋、などとハッキリ分けられない。出来てもせいぜい「何となくこの辺」ぐらいだろう。気象庁ですら梅雨入りと梅雨明けについては「この日前後」と言っているだけで、県境や日時までは明確に宣言していない(と、最近知った)。

乱暴に言ってしまえば晩夏≒初秋なわけだが、この違いを私は自信を持って答えられない。夏の終わりを惜しむのが前者で秋の実りを心待ちにするのが後者じゃないかなぁと小声で囁いて語尾を濁しておくだけ。そういった瑣末な事象を曖昧な言葉で書き留めてモヤモヤさせるのが文学なんじゃないかと思う。
  
盆を過ぎたので手紙の挨拶文だったら残暑と書くがまだまだ夏真っ盛りで連日暑い。でも近所の畑を見ると秋の象徴がそこかしこに。秋を待てずにフライングでもしているのか、それとも実は夏の象徴なのか。夏野菜とか秋の実りとか言われてもスーパーに行けば一年中あるし。やはり境界線は曖昧。

四季移り変わり表を色分けで描くとしたら、オレンジ色と水色のグラーデーションで塗り分けた夏と冬の間の秋は何色になるのだろうか。