第1回第2回と続いて完結編? フロントタイヤは装着し終わったが、ようやくリアに取り掛かった(フロント編はこちら)。前回ネジ穴がバカになったのも解決してようやくここまでたどり着いた。長かったぁ…

数十キロ走って識線は消えたが、まだヒゲは残っているフロントのスノータイヤ

で、リアホイール脱着のために以下を Amazon で用意。60cmのロングラチェットと 140N・m まで測れるトルクレンチ。あと差込角1/2インチ(12.7mm)のインパクト用24mmロングソケット(100mm長)。

左がトルクレンチ、右がラチェット+ロングソケット
created by Rinker
ストレート(STRAIGHT)
¥6,192 (2025/01/02 16:12:19時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
トネ(TONE)
¥9,869 (2025/01/02 16:12:20時点 Amazon調べ-詳細)

STRAIGHT 製のロングラチェットは先が外せるので、短く使うこともできる。

考えた人、あったまいい〜

なぜこんなゴツイ工具を買ったかというと、2ストジャイロキャノピーのリアアクスルナットの締付トルクは 128N・m というトンデモトルクだから。乗用車のホイールだってせいぜい 100N・m 前後なのに。トルクが3桁超えると、ソケットの方も 1/2 インチ(12.7mm)じゃないと耐えられないようだ(ここ、伏線)。

ではホイールを外す前に、まずは後輪が安全に上げられるかジャッキをセッティング。前輪はロックがかからず危ないので、いつものジャッキをステップボード下のフレームにかけて2点支持。

前輪が浮かない程度にジャッキアップ

後輪は妹の軽の車載工具からパンタジャッキを借りて試してみた。ジャッキアップポイントはどこだろうと悩んだが、考えてみればジャイロキャノピーは総重量でも130kg程度なので、クランクケースの金属部ならどこでも耐えられるだろう。

片輪上がることを確認したら一度ジャッキを下ろし、まずはアスクルシャフトに挿してあるはずのピンを抜こうと思ってセンターキャップを外したら、

んんんッ?!

はああああぁぁぁ(クソデカため息)

針金やないかい!

ジャイロのここの部分は本来Rピン(βピン、スナップピン)のはず。いや、割りピンならまだわかるよ? なのに針金? まあワイヤリングって技術もあるし、外すのに苦労したから緩み止めにはなっていたけどさぁ…

気を取り直し、リアのアスクルナットを緩めようと用意したレンチを突っ込もうとしたら、

んんんんッッ?!

たった数ミリ大きい

やっちまったああぁぁ! ソケットの外径が大きすぎてホイールの穴に入らないッ! あとでインパクトレンチを買ったときのため、肉厚な TONE のインパクト用ロングソケットにしたのが裏目に出てしまったぁ。

左:TONE 外径35mm 右:PROXXON 外径32mm
created by Rinker
トネ(TONE)
¥1,733 (2025/01/02 13:02:32時点 Amazon調べ-詳細)

致し方ないので手持ちの差込角 3/8 インチ(9.5mm)の 24mm ロングソケットと、スピンナーハンドルで緩めてみることに。手では無理だったが、足をかけたら意外にスルッと緩まった。

created by Rinker
プロクソン(PROXXON)
¥881 (2025/01/02 13:02:33時点 Amazon調べ-詳細)

後輪が外れたら前輪と同様、ブレーキシュー交換。前輪と同じくキタコのスリット入りのやつ。

取り付けられていたのはホンダ純正マーク付き。もしかして新車購入時から交換していない? ブレーキダストで真っ黒。

表面は黒光り。シューに目立った減りはなかったが、ずっとキーキー鳴っていたので、古すぎてもう限界のようだ。

ブレーキ&パーツクリーナーでしっかり汚れを落とす。途中でようやくスプレー1本使い切り、2本目を投入。

スプライン(回り止めの溝)の部分にグリスを塗布。ブレーキの可動部にも薄く。

created by Rinker
AZ(エーゼット)
¥500 (2025/01/03 05:30:53時点 Amazon調べ-詳細)

スプリングを噛ませて組んだブレーキシューをグワッと開いて組付け。

タイヤの回転方向を確かめて左の車輪を差し込む。揺すりながら奥まで入れて、ナットを入れて締め込み。

3/8 だったら TONE のセットがあるが、1/2 ソケットは持っていないので、トルクレンチをかけられない。あとRピンもない。とりあえず今回は緩まない程度に締め込み、また部品と工具が到着したら締め直そう。当分は緩まないっしょ。

てな感じで左車輪はサクッと終了。カッコイイ。

さあ次は右側。ホイールセンターキャップを外してみたら、こちらは割ピンが入っていた。

針金よりもさらに抜けにくく、悪戦苦闘してようやく撤去。

そして右と同様、スピンナーハンドルに足をかけて緩めようとするが、タイヤが滑ってバイクが動くほど固い。ナニコレ。

何回か勢いよく体重を掛けていたら、

グニン。

折れたあぁぁッ!!

ソケットの穴は少し角が変形したぐらいだが、スピンナーハンドルは根元からポッキリご臨終。使ったのまだこれで4回目なのにぃぃ…

これはスピンナーハンドルが不良品ということではなく、足で踏みつけたのは明らかにオーバートルクということ。やっぱり差込角 3/8 インチじゃ耐えられなかったんや…

でもわかり切っていることでも、まずはやってみるのが大事。「失敗することを恐れるより,何もしないことを恐れろ」というのがホンダイズム。あの本田宗一郎氏も空冷エンジンにこだわりすぎて若手社員が「ムリッスよ」と音を上げたとき「やってみもせんで何がわかる!」とハッパをかけたが、宗一郎氏の言う通りやったら結局エンジンが壊れ、「クランクケースが割れることがわかって良かったな」とか言ったとかなんとか。まあ結局宗一郎氏はこのあと相棒の藤澤武夫氏に喩され、技術屋としての限界を感じて社長を引退したが。

と、世紀の大失敗はいいが、1/2 インチソケットは他に持っていないので右車輪を外せなくなった。ホームセンターで買って来ようとも思ったが、今日はもう何回もケチがついてしまった。やる気がなくなったので作業中止。撤収だ、撤収。Amazon に足りないものを発注して、右車輪はまた後日。

パトラッシュ、疲れたろう? 僕も疲れたんだ…

結局今回で完結しなかった。というかなんでこのジャイロは思う通りに行かないんだ…これがヤフオクでバイクを購入した男の末路なのか? リア編4に続く。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)