夏と秋の境目

季節の移り変わりは明確に線が引けるわけじゃない。涼しくなったかと思えば暑さがぶり返すことだってある。だからここまで夏でここから秋、などとハッキリ分けられない。出来てもせいぜい「何となくこの辺」ぐらいだろう。気象庁ですら梅雨入りと梅雨明けについては「この日前後」と言っているだけで、県境や日時までは明確に宣言していない(と、最近知った)。

乱暴に言ってしまえば晩夏≒初秋なわけだが、この違いを私は自信を持って答えられない。夏の終わりを惜しむのが前者で秋の実りを心待ちにするのが後者じゃないかなぁと小声で囁いて語尾を濁しておくだけ。そういった瑣末な事象を曖昧な言葉で書き留めてモヤモヤさせるのが文学なんじゃないかと思う。
  
盆を過ぎたので手紙の挨拶文だったら残暑と書くがまだまだ夏真っ盛りで連日暑い。でも近所の畑を見ると秋の象徴がそこかしこに。秋を待てずにフライングでもしているのか、それとも実は夏の象徴なのか。夏野菜とか秋の実りとか言われてもスーパーに行けば一年中あるし。やはり境界線は曖昧。

四季移り変わり表を色分けで描くとしたら、オレンジ色と水色のグラーデーションで塗り分けた夏と冬の間の秋は何色になるのだろうか。

グリーンカーテン5

誰も得しないトケイソウの観察日記。ようやくグリーンカーテンとしてギリギリ機能するぐらいに成長してきた。

とはいえ上の方ばかりに伸びて下がまるでスカスカ。上からの日差しは遮るようになったので朝まぶしかったのが大分和らいできた気がするが、涼しくなったのかどうかは微妙だ。

こないだ伸びすぎた枝を挿し芽したものは1本を除いてほぼ全滅。直射日光を避けたり、虫や菌の繁殖を避けないと挿し芽は成功しないのでやはり繁殖させるのは難しい。根付かせるにはちょっとやり方を変えてみる必要があると思うので要研究。

葉は大きくてもせいぜい十数センチなので日を遮るにはイマイチな感じ。ゴーヤなどのウリ科の葉は表面積が大きくよく茂るので、それと比べるとトケイソウはやはりイマイチな気がする。パッションフルーツもトケイソウ科で、検索すると立派なグリーンカーテンになっている画像を見かけるのだが、ウチのはそれほどでもないので種類が違うのか、あるいは環境がよくないのかもしれない。
  
ところで肝心の花芽を見ない。トケイソウというのは時計の文字盤のような面白い花を咲かせるから名づけられたのであって、花が咲かなければただのスカスカなグリーンカーテン。週イチでハイポネックスはあげているが肥料がよくないのだろうか。植える時に元肥として配合肥料をあげたのだが、もしかすると観葉植物用だったかもしれない。肥料の三大要素と呼ばれるチッソ・リン酸・カリの配合を間違えると葉ばかり茂って花実がつかないこともあるので。
  
肥料の知識なんてすっかり忘れていたので調べてみたら、花実にはカリが必要とのこと。カリが多めの肥料を探して与えてみるか。

追記:
グリーンカーテンのタイムラインがわかりにくくなったのでplantsカテゴリを追加して過去ログを整頓。さらに園芸ブログなのか何なのかわかんなくなった。

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雑草だらけ

雑草も緑のうちと思ってずっと放置していたのだが、庭に水撒きするときいつもホースが引っかかる草があった。邪魔なので抜こうとしたらチクッと痛い。よく見るとサボテンのようにトゲトゲしているし見覚えがない。これは直感でヤバイと思いネットで検索したらアメリカオニアザミという草だった。案の定、外来種で政府の要注意外来生物リストにも指定されている。いわゆる雑草界のブルーギルみたいなものか。
さらに検索してみると各自治体で見つけたらすぐ引っこ抜けとあるページが多くヒットした。どうやら繁殖力が強く、タンポポのように綿毛を飛ばして広範囲に種が拡がってしまうらしい。トゲが強いので駆除が難しく家畜にも影響を与えるとのこと。家の周囲を探してみたらあちこちにいっぱい生えており、裏には1m近くまで伸びて花をつけているものも。これはヤバイ。
  
抜こうにも葉にも茎にも花にもまんべんなくトゲがあり、根も太くて深いので簡単には抜けない。ボロ布を重ねてトゲが刺さらないようにつかんで引っこ抜いていたのだが、面倒になってきたので小さいのはガスバーナーで焼いた。こんなんが繁殖したら庭が歩けなくなってしまうと思い、小一時間ほどかけて文字通り根絶やしに。

ちなみにアメリカオニアザミは葉や茎に綿毛がついて鋭いトゲがみっしりついているので見分けは簡単。昔から見覚えのあるタンポポやオオバコは特に害がないので放置した。他にもヘクソカズラやカタバミがやたらに伸びているが、グリーンじゅうたんだと思って放置。これらも繁殖力がやたら強いのでいずれは戦いを挑まないとならないかもしれないが。
  
雑草は除草剤を撒けばおそらくイチコロなのだろうが、猫を飼っているのでそれはできない。実際ウチの猫は庭のイネ科の何かをよく食っている。人の家の庭に入って粗相するよりはマシと、雑草は伸びるに任せておく。ウチの庭にはほかにネコジャラシやメヒシバなどのイネ科、ハルジオン、ドクダミ、ミョウガなどがよく茂っているが放置。

とはいえセイタカアワダチソウなどは見つけ次第引っこ抜いている。帰化植物の放置はさすがに生態系に影響が出てしまうし近所迷惑。手入れはしていないように見えて一応最低限はやっておかないと。おかげで妙に植物に詳しくなってしまった。
  
しかし改めてよく見ると今年は見慣れない雑草も生えていた。近所の雑木林でよく見るノブドウ。それにどう見てもアオジソ(大葉)のような草まであったので、試しに食ってみたらそうだった。今度刺身に巻いてワサビ醤油で食べてみるか。

今まで雑草とひとくくりにしていたが、亜熱帯のような陽気のせいか庭の植生が変わってきているようだ。庭木が落としたイヌシデやカキノキの種まで芽吹いている。隣の家からメダケ(女竹)まで侵略してきた。だんだん家が朽ちてきたので、そろそろこの庭も森に還るのだろうか。とはいえ最近あまりに暑苦し過ぎるのでそれはそれでアリかな? と思ってしまう私であった。

グリーンカーテン4

前回の記事から1週間ちょい。日中30℃を越える日が続いたせいか、トケイソウが以前の状態(画像リンク)からだいぶ茂ってきた。とはいえ陽射しを遮るカーテンとしてはまだまだ心もとない。

上に上にばかり伸びて横になかなか広がらないので伸びすぎた部分を剪定。その切った枝を挿し芽して、合間に植えれば多少はスキマが埋まるかもしれない。

コップに浄水器の水を入れ、余分な葉とツルを落とした枝を水差し。始めはしおれていたが一昼夜経つとシャキンと元気になった。鋼線で挿し芽の穴あけを作り地面に穴を開けてそれを挿してみた。
  
直射日光が当たる場所だとしおれてしまったが、一部は何となく根付きそうな予感。どっちみち上に上に伸びていく枝は電線等にからまって邪魔になるので切らざるを得ない。今後切っちゃ挿しを繰り返して様子を見てみよう。