銀ブラで楽譜貧乏

梅雨入りで小雨がパラつくので久々電車移動。本社に行く用事を済ませたあと、急に思いついて銀座へ寄り道。SUICAを持っていると途中で行き先変更しても切符を買い直さなくていいし、そのまま地下鉄への乗り換えもできるので便利だ。

おそらく楽譜の在庫数では日本で一、ニを争うんじゃないかと思うヤマハ銀座へ。HTC Evoで銀座線の最寄り出口もスマートに検索。地上に出ると道を行き交うお姉さんはやはり美人が多い。そうでない方もオシャレ。思ったより歩くなと思いながらようやく店に着いたら定休日だった。ガーン。

だがここまで来たのに帰るのはイヤなので、Evoで「銀座 楽譜」と検索かけたら山野楽器がヒット。さっき来た道を戻ったら今度は開いていたのでホッとした。さすが銀座の一等地に建つ店はどれも高級感が漂っている。店頭に用意してある傘袋に500円の傘を入れて入店するのが申し訳ないような気がする。いや入るけれど。

探していたのはモーツァルト・3つのデイヴェルティメントのミニ楽譜。A5版で持ち歩きしやすいし、打込みのMP3を聴きながら総譜で確認したかったので。あとヴィオラ用の楽譜ってどこに行ってもなかなかないものだが、この店はヤマハ程ではないけれど割と充実していた。バッハの無伴奏チェロをヴィオラにアレンジした洋書を見つけたので、チェロ用と合わせて購入。どうせ弾けもしないのに。

なお購入時に店員に「こちらヴィオラ用ですがよろしいですか?」と確認された。こういう機転って案外利かないもの。他の接客を聞いていても店員が「こちらの版が一番よく使われるもので、私もこれを使いました」などと言っていた。やはり銀座の店は一味違う。
  
せっかくの楽器屋なんだからとデジピや弦楽器のアクセサリも物色。私から漂う貧乏オーラが店員を寄せ付けないのか、一度も声をかけられなかった。べ、べつに声かけてもらわない方が面倒じゃないからいいんだもんねっ! ささ、寂しくなんかないんだからっ、ふん!

と貧乏人のヒガミ根性丸出しだが、ショッピングモールに併設されているような楽器店と違い店員が楽器買わそうと邪魔をせずに、客にゆっくりと物色してもらおうという銀座ならではの配慮なのだろう。オトナの余裕。すごいわ、銀座。私がスマートにこの街で買い物できる日はたぶん来ない。

とまた貧乏を恨みつつ後日Evoで打込みを聴きながらヴィオラの練習。今までの譜面で弾いていたらあちこち音が違うことに気がついた。おかしいと思って早速買った総譜でチェックしたら打込みミスを発見。打込みはネットにあったフリーのMIDIを練習用に再編集したもの。ダウンロードしたフリーのパート譜でも記述ミスが3箇所ぐらい見つかった。ネットで探せば版権フリーのものがいっぱいあって便利だなぁと思っていたけど、やはりちゃんと買ったものでチェックしないと怖いなぁ。

とはいえ店で売られている楽譜が正しいかというと、同じ曲でも様々なヴァージョンがあったりするらしい。実際バッハの無伴奏チェロの楽譜も編者の違うのが何種類かあったし。洋版で明らかにカラーコピーみたいな安っぽいペラの楽譜が700円ぐらいしていたし。研究熱心な人は全部揃えるのだろうか。私はそこまで熱心じゃないけれど、弾けもしない楽譜を買いまくって貧乏に拍車がかかっている。楽譜ってホント薄くてお高い本ばかりだ。

古い楽譜と譜読み練習

こないだ本を整理していたら10年以上前に市民オーケストラにいた頃の楽譜が出てきた。今度夏の発表会でやる合奏曲とまったく同じヴィオラパート。とはいえオケに入っていたのはごくわずかな期間で、絶望的に弾けなかったのですぐ辞めてしまったのだけれど。でも弾けなかったモーツァルトが最近弾けるようになってきたので、その頃よりは成長しているようでうれしい。

古い譜面を見直すと指番号(人差し指を1、中指を2と書く弦を押さえる指の番号)がみっちり書いてある。私は昔から譜読みが苦手なので、ハ音記号のヴィオラ譜は番号を振らないとわからない。慣れているはずのト音記号のヴァイオリン譜も未だ読み間違える。

楽譜をスラスラ読める人に聞くと皆「習うより慣れろ」と言う。そんな風に言われると何かカンタンなやり方があるのにイジワルして教えてくれないに違いない、と思っていたのだが結局は気合で読むしかないようだ。指番号や音名をオタマジャクシの横に書き込むのをガマンし、ひたすら譜面をにらんで楽器を弾くしかない。いや無理。

とはいえ毎回いちいち指番号を振るのは面倒なので、少しでも読めるようヒマを見ては以前紹介したアプリで練習している。最近チェロをいじるようになったため、ヘ音記号も混ぜて練習し始めたが大苦戦。同じ音でも全然位置が違う。五線譜を発明した人間を呪いたくなる。いや、とっくに亡くなっているだろうが。

頭で理解しようとしたら後頭部から煙が出そうになったのでト音のヴァイオリン、ハ音のヴィオラ、ヘ音のチェロの同音を並べた譜面をPrintMusic 2011で作ってみた。各々の楽器の音域分を記譜(出せない音は休符)して開放弦の目印に指番号0を挿入。ヴィオラ/チェロ譜は加線足したり8va(オッターバ=記譜より1オクターブ上げる)せずにト音記号に変えて記譜するのが普通だが、譜読み用なのでそのままの音部記号で統一。だが同音なのに記号変わっただけで何このカオス。やはり呪ってやる。習うより慣れろというが、譜面に穴が開くほど見つめて慣れるしかないなぁ。

作った譜面をPDFにしたので欲しい人はこちら(右クリで保存)。
https://mezzo.jp/scale.pdf

(FinaleシリーズでPDF出力する方法については以前のエントリーをどうぞ)

なお、コントラバスについては実際の記譜より1オクターブ低い上に4度チューニングと訳がわからないので割愛。私はコントラバス持っていないし、大体あれヴァイオリン属じゃないし。あくまでも自分用ということで・・・

デジピが戻ってきた

姪にあげたはずのデジタルピアノが戻ってきた。ローランドのHP900L。部屋の中でずっと鎮座していたエレクトーンをやっと部屋から出したところなのにぃ。

このデジピはかなり前に18万で新品購入したもの。25歳になって初めて楽器を習い始めたときの相棒だ。当時一人暮らししていたので部屋のスペースと予算の都合で76鍵(通常は88鍵)にしたが、未だ端までフルに使ったことがない。

引き上げてみたら姪に預けた間にえらく汚くなっていた。掃除機や雑巾で掃除して家具用ワックスかけたら多少マシに。でもスイッチが渋くなっていたのを無理やりブチブチ押していたら元に戻らなくなってしまった。むむう。

数年ぶりにいじってみたがまるで弾けない。元々当時だってちゃんと弾けなかったのだが、あまりに悔しいのでハノンで指を慣らし、エリック・サティやバッハの譜面開いてしばらく練習中。

というかチェロが戻ってきたらどうするのか。私は一体どこに向かっているのだろうか・・・

楽典

姪にせがまれて本屋に行き、最近マンガ以外の本を読んでいないなぁと思ってポケット楽典購入。本は持ち歩くのに面倒だが、これならどこへでも持ち歩ける。というか以前も新書や文庫しか読んでいないけど。

楽典というのは音楽の取扱説明書みたいなもの。譜面の書き方や音符の決まりごと、音楽理論などが書いてある、音楽学校へ行く人にとっての必読書。私は偉そうなことを毎度毎度ここに書きなぐっているが、実際は小学校の音楽レベル以上のことはよくわかっていない。ヴァイオリンの合奏のときに「テヌートで」とか「トゥッティから」なんて言われるとこっそりEvoでぐぐって調べている。こんなんじゃダメだと思ってたので、ちゃんと勉強した方がいいだろうと読み始めてみた。

判りやすく書いてあるし、なるほどと思うこともいっぱい書いてあるのだが、4ページぐらい読むと眠気が襲ってくる。なので眠れないときに読む睡眠導入本になりつつある。

created by Rinker
¥1,047 (2024/04/18 21:32:14時点 Amazon調べ-詳細)