PrintMusic 2011

夜勤明けの睡眠中にクロネコ、佐川、佐川と宅配便に起こされた。また母が通販してるのかと思ったら1つは私のだった。イーフロンティアの直販サイトから購入した PrintMusic 2011 だ。ちなみに残りの2つは母が買った冷凍ギョウザと補正下着だけど。

Amazon でポチろうと思ったら在庫切れ。他だと送料が余計にかかる。じゃあどうせなら直販サイトで買おうと思ったら値段一緒で送料無料だった。おまけに作詞・作曲の入門本までつけてくれるらしい。震災の影響で発送が遅れ到着に1週間程度かかるとあったが、クレジット決済で購入したら2日後には届いていた。関東圏とはいえなかなか仕事が早い。売上を全額義援金として寄付するソフトもあるとのこと。ちょっとでも興味があったらどうぞ>【義援金版】AQUAZONE 水中庭園 エンゼル ダウンロード版・販売金額:1,000円(税込)

届いた箱を開けたら結構厚みのある本が同梱されていた。定価1,800円でCDまでついている。オマケとはいえ豪華だ。それに PrintMusic って MacOS X でも使えるハイブリッドなのね。昔はそういうソフトってよくあったけど今どき珍しい。早速インストールしようとしたらPCが微妙に具合が悪い。色々フリーソフトを入れすぎたのが原因だろう。CDまで読んでくれないのでレンズクリーナーかけたりチェックディスクやデフラグかけたり。PCを本調子にするのにえらい時間がかかってしまった。なんとか正常になってインストール完了。

基本的に以前紹介した Finale NotePad と操作感は変わらないのだが、有料だけあってできなかったことが色々とできる。装飾音入力とかレイアウトの自由度が断然いい。あと分厚い紙のマニュアルがついているのもうれしい。早速 NotePad 2008 で作ったファイルを読み込んで再編集。ステップ入力は慣れると割とサクサクできて快適。私は Sonar 使うときもスコア入力派なので五線譜は苦じゃない。細かく手直しを入れたら自分でも納得のいく仕上がりになった。なお PrintMusic だとスキャン入力もできるとのこと。OCRなのかな? 試しに今度ヴァイオリンの先生の手書き譜でも読み込ませてみよう。

NotePad でもできるがプレイバック機能といって、再生ボタンを押すと入力した音符をMIDI音源で鳴らすことができる。強弱記号やフェルマータを入れるとその記号通りに演奏される(機械的だけど)。デフォルトで入っている音源だけでなくVSTプラグインも使えるので、サウンドフォントを使ってリアルな楽器音で鳴らすことも可能。試しにフリーのVSTプラグイン sfz から AA Violin のサウンドフォントを読み込んだらデフォルトのMIDI音源よりリアルな音になった。初音ミクを呼び出せば無理くり歌わせることも可能だろう。とはいえ細かい調整がしにくいので、打ち込みソフトとしては使い勝手が悪い。でもこれはあくまでも音符の入力間違いをチェックするための機能。目的が違うからこれはこれで問題なし。

なおオマケについていた本は野口義修 著「楽しく学べる作詞・作曲」(ナツメ社)。挿し絵も豊富で音楽CDまでついている初心者向けの本。しかし中をパラパラめくると内容が濃ゆい。オノマトペとかの用語の解説など充実していて、私のようにデタラメに作曲してつまづく人にはとてつもなく参考になる。ギター1本でジャカジャカやるのに限界を感じている人はぜひ読んだ方がいいかもしれない。

今日、早速作り変えた譜面をプリントして先生に見せたら半ば呆れられるぐらい感心された。何せ一般で出版されている譜面は Finale で作られているわけだから同じ仕上がりだし。それだけでもいい買い物したなぁと自己満足。しかしそんなことにかまけてヴァイオリンの練習不足でレッスンはボロボロ。先生のシゴキも相まって腕と肩が悲鳴を上げて今サロンパス中。

小さな春見つけた

今日、東京でソメイヨシノの開花宣言が出た。こんなご時勢なので今年は花見とかイベントとか自粛になるのだろう。ニュースもネットも政治や社会の悪口ばかりで、見ているとあまり精神的によろしくない。人間の傲慢さと無力さを思い知らされ、先の不安ばかりが募らされる。

しかしマイナス思考は何も生まない。もちろん問題はいつか解決させなければならないことではあるが、自分がどうすることもできないことまで気にかけていると気分が重くなる。身の周りのほんの小さな幸せすらも見過ごしてしまう。

夜勤明けの帰り道、まだ外套も脱げない寒い朝だったが、顔に注ぐ陽射しが柔らかく心地よかったことに気がついた。足元を見ると小さな花がそこかしこに咲き始めていた。うっかりしていたら踏みつけそうな場所にも無数の花芽がついていた。花芽を避けながら注意して歩くとさらに春の息吹を感じることができた。

この冬は寒さが厳しく、妙に長かったような気がする。しかしその冬も終わろうとしている。多くの人にとって未だ不安という長い冬が続く状態ではあるが、生ある限り春は等しくどの人にも訪れる。

足元の小さな花を見て、高尾山のトイレに貼ってあった「脚下照覧」という言葉を思い出した。坊主がトイレのスリッパを揃えさせる意味で貼ったのだろう。だが自分の足元を見る余裕があれば人は優しくなれるものだ。我々がやることは伝聞に惑わされて浮き足立つことではない。己の軸足を据えてやるべきことをやるだけだと思う。足元の花はやがて種をつけ宙を舞い、翌年にはあちこちに花を咲かせることになる。自らその未来を踏みにじることをしてはならない。

などとエラそうに書いてはいるが、私も不安で押しつぶされそうな夜がここのところ続いていた。ブログをマメに更新するなどしてテンションを上げようと必死になっていた気がする。だが足元の小さな春を見つけて少し気分が和らいだ。焦らず、ゆっくりがんばろうと思った。

FinaleシリーズでPDF出力

以前の記事で紹介した Finale シリーズの製品比較を見ながらどれにしようかと検討中。そりゃ最高峰の方が一番いいに決まっているが、実売6万円なんて手が出せない。万年金欠の私にとって数千円でも安い方がいい。今のところ真ん中の PrintMusic 2011 が発売したばかりだしいいかなと思いつつ決めかねている。まあハンドルが mezzo 【伊】「中ぐらい」だしね。

で、機能一覧を確認したらどうも Finale シリーズにはPDF出力の機能がないらしい。最高峰の Finale 2011 は楽譜を様々な画像形式に出力できるとあるが、PDF出力には対応していないみたい。

別にプリントするだけならPDFにする必要もないのだが、ネットを介して楽譜のやり取りをするのにやはりPDFは都合が良い。もちろん著作権上問題のあるものを不特定多数に配布するなどしたらカスラックが黙っちゃいないが、自作の譜面やアレンジ譜などを個人的にやり取りしながら打ち合わせを進めるというのはミュージシャンにとって必要なことだろう。ていうか私ゃミュージシャンじゃないけど。

でもふと考えたらプリントできるってことはプリンタに PostScript データを送信できるってわけで。そしたらベクターデータに変換することも可能じゃない? と思って「PDF 仮想プリンタ」でぐぐってみた。ビンゴ、やはりフリーウェアが存在した。色々あるようだが今回窓の杜で紹介している PDF24 Creater を使ってみた。

普通にダウンロードしてインストールすると、プリンタの選択で「PDF24」というのが追加される。この PDF24 という仮想プリンタで「プリント」することによって、紙ではなくPC上の任意の場所にPDFファイルとして出力する。まどろっこしいようだがこれでPDF出力未対応アプリケーションの文書でもPDFに変換できるのだ。

試しに Finale NotePad 2008 で「印刷」メニューをクリック。プリンタ名「PDF24」を選んで「プリント」したら変な顔のヒツジの窓がポップアップ。「PDF文書の保存」を押してデスクトップに名前をつけて保存したら見慣れた Adobe Reader のアイコンができた。開いて拡大してみたが、フォントも音符もキレイにアウトライン出力されている。これを Illustrator で開けば出力した音符をデザイン素材としても流用できるかも。

なお「印刷」メニューのあるソフトなら何でも出力できるので、もちろん MS Office Word や Excel、その他いろんなファイルがPDF化できる。ってことで Finale NotePad 2008 でもしばらく戦えそうな気もしたが、NotePad は装飾音が記譜できないとか、扱えるページ数が少ないとか制限が多いのよね。さて、そろそろアマゾンでポチるか。

三度の飯より

私は三度の飯より白飯が好きだ。というか白飯を食べないと食事した気分にならない。だから震災以前から職場の机にはレンジでチンするご飯が常にストックしてあって、社内では「非常食品保管庫」と呼ばれている。

だが電気がなければレンジは使えない。そういや私は火で白飯を炊いたことがない(パエリアは炊いたことある)。ご飯好きがレンジでチンなどご飯好きを自負する資格はない。なので先日思い立って土鍋とガスでご飯を炊いてみた。

ネットで検索すると色々と手法が違うのだが、水に浸す時間と蒸らす時間をしっかり置くのが秘訣らしい。1人用鍋を使いご飯1合につき水200cc、30分は浸した方がいいようだ。始めチョロチョロ中パッパ、赤子泣いてもフタ取るなという有名な言葉があるが、底が厚めの鍋なら最初からガンガン強火で沸騰まで持ってくればいい。土鍋は温まりにくい分、熱が均等に伝わるのでご飯を炊くのに微妙な火加減が要らないとの事。沸騰すると湯気やら白い汁がふきこぼれてくるのでここで火を弱め、鍋の横で匂いをスンスン嗅ぎながら焦げ付かないよう注意。5分ほどしたらチリチリと音がしたので、おこげを作るため数十秒強火にしてから火を止めた。

蒸らすのに20分以上はフタをしたまま置いた方がいいらしいが、ガマンし切れないで15分で開けたら下の方がちょっと固かった。でも米の一粒一粒がふっくらもっちりとして、噛むと甘みがあって香ばしい。ウチの安物電気炊飯ジャーで炊くよりよっぽど旨い。個人的にはおこげがもうちょっと欲しかったけど、案外ちゃんと炊けて拍子抜け。今度飯盒を買って焚き火でやってみるか。

いざというときに役立つのは知識よりも経験。火で炊いたことのない人はぜひお試しを。