昨日は夏に向けた課題曲のため、先生と奏法を相談しながらレッスン。ヴァイオリン用の譜面ではないので色々と調整が必要になって大変な事に。

ヴァイオリンには様々な奏法があるが、レッスン用の譜面には指使いや弓使いが記譜されているのでそれに従えばいい。だがちょっと凝った曲をやろうとしたら、そんな懇切丁寧に書いてある楽譜などない。とはいえプロの間では暗黙のルールと言うか「ここはこれ」という常識が存在する。アウフタクト(裏拍)では上げ弓とか、弱拍は先弓とか。私はそこまでわからないのでプリントした楽譜を先生に渡し、レッスンしながら注釈を入れてもらうことにした。

しかし表現方法はその他に沢山あり、演奏家の感性で曲を解釈して奏法を選択しなくてはならない。だから同じ曲であっても演奏によって表現が異なるため様々なバリエーションが生まれる。どうやら私の選んだ曲は先生の芸術家魂を燃え上がらせてしまったらしい。最初は私に弾かせていた先生も、途中から自分の楽器も引っ張り出して試行錯誤を始めた。1フレーズ弾いたら鉛筆で書き込んだり、その後ゴシゴシ消したり。刻みの16分音符をスラーに書き直したり、上げ弓を下げ弓に変えたり、私の作った譜面にどんどん書き込みが加えられた。場所によっては装飾音(トリル)やオクターヴ下げまで行われ、ちょっとした編曲状態。私はその意見に口出しできるはずもなく、どんどん演奏の難易度が上げられた。

「ハイ、これで弾いてみて」と習ったこともない奏法を要求される。ていうか目が怖い。逆らえない。自分でPC入力したとはいえ、自分で試しに弾いてみたりもしなかったのでほぼ初見で先生の指示に従って弾いた。だがこのときは自分でも信じられないぐらい弾けた。ヘタはヘタなんだけれどいつもよりヴィブラートもきっちりできていたし。これはイケるかもしれないっ。

結局いつもよりレッスン時間を10分オーバーしたが、先生はまだ納得がいかないらしく「また次考えましょう」ということでレッスン終了。帰宅したらぐったり。いつもなら日付が変わってもだらだらしているのに、マウスを持つ腕が痛くて早めに就寝してしまった。

朝起きてヴァイオリンを構えたら昨日弾けたフレーズが全然弾けなかった。ヴィブラートもいつもの通りガタガタ。どうやらレッスン中は120%の力を発揮していたらしい。ガックリ。

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