楽典

姪にせがまれて本屋に行き、最近マンガ以外の本を読んでいないなぁと思ってポケット楽典購入。本は持ち歩くのに面倒だが、これならどこへでも持ち歩ける。というか以前も新書や文庫しか読んでいないけど。

楽典というのは音楽の取扱説明書みたいなもの。譜面の書き方や音符の決まりごと、音楽理論などが書いてある、音楽学校へ行く人にとっての必読書。私は偉そうなことを毎度毎度ここに書きなぐっているが、実際は小学校の音楽レベル以上のことはよくわかっていない。ヴァイオリンの合奏のときに「テヌートで」とか「トゥッティから」なんて言われるとこっそりEvoでぐぐって調べている。こんなんじゃダメだと思ってたので、ちゃんと勉強した方がいいだろうと読み始めてみた。

判りやすく書いてあるし、なるほどと思うこともいっぱい書いてあるのだが、4ページぐらい読むと眠気が襲ってくる。なので眠れないときに読む睡眠導入本になりつつある。

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未来の自分に投資?

勤務中にこのブログを読み返したら垂れ流し過ぎと自己嫌悪に陥ったので少し休んでみた。というのは建前でこの所忙しかったので怠けていただけ。一応GJ!(Web拍手)にも反応がそこそこあるのでそれなりに役立つ記事もあるようだ。だから今後も何が役に立つかわからないし、有用/無用は読者に判定してもらうことにしてマイペースで垂れ流し。

アマゾンのキャンペーンでキャッシュバックがあったので、無理やり本を3,500円分買おうとして検索したら気になる本があったのでポチリ。Fリプシウス「耳を使ってジャズの基本をプレイするブルース・エチュード ヴァイオリン [C]」2,940円也。あとで割引がされてなかったのでアマゾンに凸したら対象外製品だった。送料向こう持ちで返品してもOKと言われたが、面倒だしどうせ要るものなのでとそのまま購入。

私のヴァイオリン最終目標はジャズライブなのだが、いざジャズっぽいフレーズを弾こうとしても全くうまくいかない。ジャズというのは好き勝手に演奏するものだが、ちゃんと常套句があってそれを使いこなさないとそれっぽく聴こえない。私はピアノが弾けるわけではないが鍵盤に置き換えればそれらは何となく理解できる。だがヴァイオリンのフレットに置き換えると頭がこんがらがってくる。それにステファン・グラッペリなどが弾くようなジプシーっぽさはどう見てもクラシックのテクニックにはない技が盛り込まれている。つまり譜面だけ見てもマネができない。

ジャズというのは変人*注 がやる音楽なのでごく少数派。なので一般の書店や楽器店にはこうしたテクニック本が置いていない。アマゾンでも「ジャズ・ヴァイオリン」で検索したらこの本ぐらいしかヒットしなかった。早速手元に届いたところで付録のCDをかけてみたら、おお、これだよこれ。私の目指していた音楽がそこにあった。巻末をみたらシリーズ物がいっぱいあったので、調子に乗ってATNの直販サイトで以下も購入。

どうせ要るものなんだから買っとけ、とポチッたら計5冊14,740円にもなってしまった。Yahoo!の星占いにも「精神的な満足感が得られる買い物ができる日。散財しますが、後日、投資と判明するでしょう。」って書いてあったからこれでいいのだ。さっき届いてパラパラめくって満足。はあ♡

「要るもの」とは書いたけれど、今はクリスマスの演奏会の練習で忙しいのでこれらの本を開いているヒマはない(ていうかそもそも弾けるテクニックもない)。でもこういった楽譜関係は定番以外重版されることが少ない(だから値段も高い)。あるときに買っておかないとあとで入手困難になる。なので今は使わなく(使えなく)ても将来のためにと思って見つけた時点で買ってしまう。

だがそうやって購入したまま開いたこともない本が私の本棚には山とある。本を買った時点で満足しちゃっているのだろう。ちょっと気になってヴァイオリン関係の楽譜だけ引っ張り出したらこうなった(他のも合わせるとこの倍ある)。総額を計算したら恐ろしいことになりそうだったのですぐ本棚に戻した。うん、お金が貯まんないわけだな。

* ジャズを演る人はむしろ「変態」と呼ばれることに快感を覚える人が多い(私の経験上)。

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少女のマンガはオッサンの夢

私が買うマンガは女の子が主人公のものが多い。というか何が哀しゅうて男のガキやオッサンの話を読まにゃアカンのや。やはりマンガ読むなら可愛いものを読みたい。だが流行や安易な萌えには走りたくない乙女オッサン心。

前から書こうと思っていて書けなかったレビュー2冊。まずは少年画報社ヤングキング「アワーズ」で連載中の近藤るるる「アリョーシャ!(1)」。幼い頃から暗殺者として軍で訓練された16歳の少女アリョーシャが主人公。東側の大国の大統領を暗殺するために日本の高校に留学生として潜伏したが、いざ暗殺直前に計画が頓挫。大佐の命により突然「普通の高校生」として余生を過ごすことになってしまうというストーリー。
  
暗殺の描写はリアルだしテーマは重いし1巻でもう3人死んでいるのに、「天からトルテ」の近藤るるるの描く女の子は個性的で可愛いくほのぼのとしている。それに超一流のスナイパーだった彼女が普通の生活を目指すために普通でない行動を起こすところが面白い。ケーキやあんパンなどのスイーツにカルチャーショックを起こすし、初めて友人ができてもそもそもアリューシャは友情を理解していないし、その友人は本人と間違えられて別の暗殺グループに狙われるし、西側の大国からFBIの天才少女が捜査のために同じ高校に留学してきたらなぜか仲良しグループになるしと、周囲を巻き込んでのドタバタが時にはシリアスに、時にはコミカルに描かれて息をつかせない。

姪とその母である妹もこのマンガはお気に入りで「続きはないの?」としつこく聞いてくる。私にとってもあずまきよひこ「よつばと!(11)」や、オオツカマヒロ「のりタマ(2)」とともに続きが待ち遠しい作品だ。

次に紹介したいのは久住昌之 作・水沢悦子 画の「花のズボラ飯(1)」秋田書店の主婦向けのマンガ雑誌「エレガンスイブ」で連載している作品だ。夫が単身赴任中の30路の主婦がひとり自堕落な生活をしながら飯を食うだけという、一言で説明したら「何じゃそりゃ」というマンガ。しかし食うことにかけては「孤独のグルメ」で評判を博した久住の原作。そこにブラックなネタを可愛く昇華させることではピカイチなうさくん水沢が描くのだから面白くない訳がない。
  
30路の主人公「花」はダジャレを連発し、妄想しながらひたすら食べる。大きな事件も起こらずただ食べるだけ。だがとにかく食べる描写が秀逸で、大したものを食べていないのにシズル感がすごい。人間は美味しいものを食べればそれだけで幸せなのだ。またズボラなところがなぜか可愛い。おっさん2人が作ったマンガだからかとにかく可愛いのだ。日常のズボラ生活をここまで可愛く面白く描けるって、すごいマンガができたものだ(秋田書店のお試し読み記事はこちら)。

妹2人に読ませて反応が薄かったのは同族嫌悪なのだろうか? ちなみに私は妹と違って神経質な方なので、リアルに居たら多分耐えられないかも・・・でも可愛い!

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COMICリュウのベテラン作家

私は昔から新聞・雑誌の類は買わないので致し方ないが、何でこんな面白い本を誰も私に教えてくれないんだと思わざるを得ない。姪にせがまれて本屋に行ったら以下のマンガを発見。名前を聞くと懐かしいと思う二人だが、全然現役バリバリじゃないかっ。でも調べたらCOMICリュウは休刊中だそうで・・・

まずはSF界じゃ知る人ぞ知る、ふくやまけいこ改め福山けいこの「メルモちゃん(1)」。手塚治の「ふしぎなメルモ」のリメイクなのだが、これは単なる焼き直しではない。きちんと消化して大胆なアレンジが施してある。私は手塚治虫にそんなに詳しくはないのだが、新旧おなじみのキャラが沢山出てきて、私の世代以上は感無量。

ピノコ(ブラックジャック)やトビオ(鉄腕アトム)、ロック、ヒゲオヤジ、アセチレンランプ(ローソク頭の悪役)と手塚ファンならおなじみのキャラが何気なく顔を出す。ブラックジャックに至っては福山の思い入れが大きいのか全段ブチ抜きで登場。本人も楽しんで描いているのだろう。ヤケッパチ(やけっぱちのマリア)はなぜかフィギュアの原型を作っているし、百鬼丸(どろろ)は厨二病のラノベ作家。オタク文化や世相ネタが散りばめられ、ストーリーは全く新しい。
  
親を失ったメルモの引取先の女子高校生ケートは今どきのギャル。したたかで町内じゃ「悪魔の娘」などと言われているらしいが憎めない子。手塚原作ではメルモを引き取ったおばさんがいわゆる昭和の「いじわるな継母」だったが、福山キャラは善人ばかりで暗さが全くない。

IPS細胞やストーカーネタなど世相をひねりつつ、だがあくまでも幼女メルモの等身大の視点にこだわっているようでキャンディの由来説明など一切なし。SF考証など細かいところは置き去りにしたスピード感のあるストーリー展開にまるで古さは感じさせない。むしろファンが勢いで作った同人誌のノリに近いものがある。だがそこはベテランの仕事。伏線も消化してただのバタバタ劇にはしていない。ただ、少ないページに情報が凝縮されているためか手塚を知らない小5の姪にはわかりにくいらしく、読者の対象年齢は高めかもしれない。

初版特典の「らくがきノート」は設定資料的なものもあるが、まるで学生時代のらくがき用ノートそのままの装丁。流麗な鉛筆の線画から福山のインスピレーションが溢れ出ているようですごい。「ひみつ」と書いてあったので中身は見せないが、もう50にもなろうという人が全く衰えていないのを見て、ぜひとも私と同年代の絵描きは勇気をもらって欲しいと思う。
  
次は星里もちる「ちゃんと描いてますからっ!(1)」。昔「りびんぐゲーム」を見て女性作家だとてっきり思っていたのだが、最近オッサンだったと知って軽くショック。というか調べたら奇しくも福山けいこと同じ1961年生まれ。私も196x年生まれだからオッサンだが・・・

ストーリーは漫画家の娘姉妹が〆切り前に逃げる父の代わりにマンガを仕上げて生活を支えるという平成苦労物語。しかし昭和の暗さはなくタッチは軽い。学園生活の両立、部活の先輩との恋バナなども絡めつつ、ピンチを迎えつつもギリギリのところで乗り切るストーリーはある意味ハラハラ。こちらは姪にも評判よかった。

また最近のデジタル入稿などにも触れている辺りも興味深い。マンガの現場も昔とは様変わりしつつも、〆切りの怖さがリアルにひしひしと伝わるところは漫画家ならではの視点。父が昔ヒットを出したけれど微妙に有名じゃない漫画家という件は自虐ネタか? アナログしかできない父と姉、器用にこなすデジタル世代の妹の対比もまた面白い。

特異な環境にありながら各々のキャラの心情がきちんと描写されていて感情移入しやすい。言動と行動が一致しない思春期の女子中学生。意外に冷めてる女子小学生。母代わりに家庭もサポートするアシスタント。そしてダメな男性陣。今どきのストーリーマンガには珍しくデフォルメの強い絵だけれども、人間味あふれたリアリティのある描写にページから目が離せない。苦労人中学生・歩未の明日はどっちだ?

新しい作家が出ては消えていく群雄割拠のマンガ業界。正直言うとこの2人は名前こそ知ってはいたがちゃんと作品を読んだことはなかった。だが出版不況の時代、大量に産み出されては消費されていく中で古い世代がこうした良作を創り出しているのをみると励みになる。発掘と書くとおこがましいが埋もれそうになる良作を紹介して応援しつつ、オッサンになって久しい私もがんばろうと思う。

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