HP HPE-360jp を延命しまくったおかげで、現在不具合もなく快適に動作しているので不満はない。だが、Windows 10 は今年2025年10月14日にサポート終了とのこと。Windows 11 に移行しようにも AMD Phenom II X6 搭載のこのマシンはアップグレード適用外。

2010年11月に購入

裏技を使って Windows 11 に無料アップグレードする方法もあるらしいが、どうやら Windows Update のたびに穴をふさいで裏技を阻止しているという噂も。おのれマイクロソフト。まあアップルの方がもっとアコギな商売をしているが。

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メインのマシンを無理やりアップグレードして不具合が出てしまうのも怖い。致し方なく PC を新調しようと思ったのだが、グラフィックで使うならそこそこの性能のものが欲しい。でも新品で買うにはハードルが高い。そんなわけでヤフオクで中古の出物を探していたら、HP のワークステーションが気になりだした。

HP サイトより

ワークステーションとは PC(パーソナルコンピューター)と違い、家庭やオフィスで使うものよりさらにハードに使えるプロフェッショナル用コンピューター。性能も安定性も抜群だが、新品で買うと最低でも20万、CPU だけで100万超えるものがザラにある。

2025年7月現在最高峰の CPU、Ryzen Threadripper PRO 9995WX は200万超え(驚)

下位モデルの 7995WX でも170万超え↓ 際限なく性能を求めればン百万じゃ済まない世界。でも中古ならなんとか手が届くし、普通に PC として使える。

私の初ワークステーションは中古の HP VISUALIZE X550。1999年発売当時は128万円で、ワークステーション界のロールスロイスなどと呼ばれたらしいが、2005年ぐらいにアキバで7万ぐらいで買った。

庶民感溢れる部屋に鎮座する VISUALIZE X550

とはいえプロ用だけにクセが強い。電源を入れると掃除機並にブォーッとファンが鳴り響き、起動に10分近くかかった。うるさすぎるので静音ファンと交換したら、ピーピー鳴って本体正面の液晶モニターにファン異常が表示され、全く難儀なマシンだった。

BIOS 画面が長い

だが Pentium III Xeon 550MHz の CPU を2基積んでおり、Windows 2000 をインストールして安定性は抜群。今となっては絶滅しかかっている Ultra Wide SCSI(スカジー)もプロっぽかったし、Photoshop や Flash、複数の重いプログラムを同時に走らせてもフリーズすることはなかった。

さらに Windows が立ち上がるまでがまた遅い

…と、こんな感じで20年前から HP 信者だった私。さて、昔話から現代に戻ろう。

ヤフオクなどにはリース落ちのものが大量に出品されており、新品の半額、下手すると一桁ゼロが取れているものも。でも古すぎると Windows 11 未対応で買い替えの意味がないので、HP の Z4 G4 Workstation(販売期間:2017年~2023年)に狙いを定めた。

HP 直販サイトより

発売当時で40万超だが、2025年の中古相場では4万前後とケタ一つ違う。だが Windows 11 対応で CPU は Xeon のマルチコア。下手な Core i7 の PC よりよっぽど高性能だ。

で、ひと月ぐらいヤフオクで目ぼしいものをウォッチリストに入れたり、入札して流れたりしていたのだが、ようやく出物を発見。3万円まで予約入札していたら、なんと送料込みニッキュッパで落札できてしまった。

OS は Windows 11 Pro for Workstations(フルスペックのウィンドウズ)にアップグレード済み。おまけに搭載されている CPU は Xeon W-2125 4.0GHz。同じ Z4 G4 で出品されているものの多くは W-2123 3.60GHz なのにこちらはワンランク上のもの。さらに週末クーポンで1,500円引きとなって、実質28,301円。相場よりかなり安く入手できてしまった。

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グラボも NVIDIA Quadro P2000 なのでケタ違い。HPE-360jp を延命した時に付け替えた AMD FirePro W5000 と比較したら、146%も上回っている。3D もやらんのにオーバースペック。

比較サイト Technical City より

現在 28インチの 4K モニター(HP V28 4K / 解像度:3840×1260)を使用しているが、将来 8K(解像度:7680×4320)に替えてもこれで安心だ。

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出品者は連絡も早くすぐに発送してくれて、緩衝材もしっかり入れた丁寧な梱包で無事到着。出品情報にあった天板のこすり傷も、どうせ自分もつけてしまうから気にならないレベル。

上:HPE-360jp、下:今回購入した Z4 G4 Workstation

筐体の横にはZの刻印。

わたしたち、週末ワークステーション、くろいろ筐体ゼ~ット♪

横のノブを引っ張ると、

工具なしですぐに内部にアクセスできる。HP は昔から筐体の設計が秀逸。

メモリー冷却用のファンユニット(商品名:HP Z4メモリ冷却装置)も2カ所のノッチで脱着できて、すぐにマザーボードにアクセスできるのを発見。工具も配線コネクタ脱着も不要。さすが HP。さすえち。

メモリースロットが空いていれば増設したくなるのが男の性。Xeon W-2100 シリーズ搭載の Z4 G4 の場合、288ピンの PC4-21300(DDR4 2666)ECC Registered(RDIMM)という、PC 用ではなくサーバー/ワークステーション用メモリーが必須。ECC とは Error Checking and Correcting の略で、データのエラーを検出して訂正できる仕様。そのため PC 用の Unbuffered Non-ECC (UDIMM)より割高になってしまうし互換性もない。

なお Z4 G4 には CPU が Core X シリーズ(Core i9 / i7)のモデルもあって、そっちは非 ECC なので要注意。

HP Z4 G4 Workstation は4枚単位での装着が推奨されているため、今度は Yahoo! フリマで中古の Samsung 8GB を4枚、合計 32GB を送料込み5,000円で購入。Yahoo! フリマは初めて使ったので、これまた初回1,000円引きクーポンを利用して実質4,000円。新品1枚より安く入手できた。

なお Z4 G4 はメモリースロットが8本。32GB メモリーを8枚挿して最大 256GB まで増設が可能。でも インテル Xeon W-2125 の仕様を見ると 64GB×8 で 512GB までイケるらしい。というか 128GB ですらオーバースペックだよ! まあメモリーだけで10万以上かかるからやらんけど。

HP Z4 G4 Workstation QuickSpecs (PDF) より、メモリー取付順序

なおメモリーは下位互換性があるため、PC4-21300(DDR4 2666)でなくとも PC4-23400(DDR4 2933)や PC4-25600(DDR4 3200)でもOK。ただし Xeon W-2100 シリーズは 2666MT/s までしか対応していないので、速いメモリーを積んでもそこまでしか転送速度が上がらないし、逆に PC4-19200(DDR4 2400)以下の遅いメモリーを増設すると、そっちに引っ張られて遅くなってしまう。たまに相性などで認識しないこともあるので、推奨メモリーを積む方が無難だろう。

増設したあと起動時に BIOS エラーが出たが、どうやら以前のシステム構成から変わったことを検知した模様。さすがワークステーション。さすわく。OKしたらそのまま正常起動し、次回からはエラーは出なくなった。

てなわけであっさり増設完了。32GB→64GB にアップグレード。今まで使っていた HPE-360jp の2倍だぞ2倍! 昔使っていた Visualize みたいにファンの音も大きくないし。メチャ早くて快適!

CPU-Z で確認したところ、Channel が Quad で動作している。やったね! クワッドの何が良いのかよくしらんけど。

てな感じで、Windows 11 への移行完了…と言いたいが、まだまだ手をかけなければならないところがいっぱい。正式運用までの道は遠い…

意図せず爆買い

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