先日、ようやく行きたいと思っていた毛無峠に行ってきた。
毛無峠(けなしとうげ)とは群馬県と長野県の県境にあるところで、時折ネットで未開の地グンマーとしてネタにもなっている、有名な看板のある所だ。群馬県なのに群馬側からの県道は閉鎖されており、長野県からぐるっと回ってこないとたどり着けない。おかげで下道で往復440kmの道のりになってしまい、久々のツーリングもあって疲れてしまった。
看板に「この先危険につき」とあるが、 群馬県側の県道は、硫黄の採掘場跡らしく、どうやら硫化水素が漂っているらしい。看板周辺では匂いもしなかったが、規制線の先を降りると本当に危ないのだろう。 錆びたチェーンをまたいでちょっと先を覗いてみたが、赤岩がゴロゴロとした道があるだけで何も見えなかった。
採掘用なのかロープウェイか何かの鉄塔が錆びてそのまま放置されていて、所々赤岩が露出していて、ハリウッドのロードムービーのような景色が広がっている。日曜日もあってか意外と人が多く、車やバイクが数台止まっていた。ラジコングライダーを飛ばしている60代以上のグループもいて、思ったほどの荒涼感はなかった。
「毛無」の名の由来のように、クマザサやシダ、コケ類などが生えるだけで木がほとんどない。
ここまでの道中は長野県側から県道112号大前須坂線をひたすら登る、そこそこ急坂で曲がりくねった峠道。途中で分岐して下ってゆくと次第に舗装が荒れてきて、岩肌が露出し、近づくにつれてそれが自動車同士がすれ違い困難な砂利道(途中、すれ違いポイントはある)に変わる。慣れないドライバーやライダーは要注意だ。
人がそこそこいたとはいえ、簡易な砂利道の駐車場が作ってあるだけで、事務所も出店もトイレもない。途中の道でも休めるところがない。行ってみたい人は観光地ではないので転んで怪我してもパンクしても自己責任でよろしく、と言っておこう。なお冬季の11~5月は大前須坂線が通行止めになるとのこと。
https://www.pref.nagano.lg.jp/suzakaken/doro/heisa.html
そういえば今回、ちょっと古めのミラーレス一眼、OLYMPUS の PEN Lite E-PL3 に交換レンズ3本を積んで行ったのだが、特に超広角の中国製レンズ LAOWA 単焦点 広角レンズ 7.5㎜ F/2 MFT でとてもいい絵が撮れた。
オリンパスは青のキレイさに定評があるらしいが、この LAOWA を使うとさらにキレと深みが加わったような気がする。それにF値が2と明るく、室内でも結構使える(開放だと時々暴れて JPEG ノイズがひどくなる時もあるが)。レンズも広角にありがちな出っ張りがないので、φ46mmの普通のプロテクトフィルターがつけられる。 それにズボンのポケットに無理やり押し込めば入るぐらいコンパクト(ちょっと重いけど)。 なので必ず持ち出している。
フォーカスも絞りもマニュアルだけど、無限遠∞にしておけばよほど被写体が近くない限り、だいたいピントが合う。絞りはシャッタースピードと相談しながらなるべく絞っておけば、ノイズで暴れることも少なくなる。何よりほとんど歪みなく広範囲に風景が撮れるのでホントおすすめ。
ていうか、あれ? いつの間にか、めっちゃレンズ沼になってない?