前回、ピアノソロの譜面からメロディラインを抜き出す作業をして、それでヴァイオリンを弾こうとういう話までは書いた。その譜面のメロディはわかりやすく分割してあるので、初見で弾けないヘタレな私でもそれ自体は簡単な作業だった。問題はその抜き出した楽譜。これをヴァイオリンで演奏するのが超絶に難しい。いや超絶は言い過ぎで、ようやく習い始めて1年経ったヘタレレベルの私にとって難しいだけだが。
五線譜の範囲で表現できない低音や高音は、その線からはみ出して「加線」という短い線を定規のように引き、音符にくっつけて表現できる。だが今回採譜していたら加線が3本の高い音があった。パッと見だと何の音だかわからないほど高い音だが、よく見たら「ミ」だ。ピアノだと真ン中のドより2オクターブ+3度上の「ミ」。ていうか今習ってる範囲の音じゃないぞ? 指の位置がさっぱりわからない。
先生に聞いたら第5ポジションという手のひらをネックの付け根に添えて弾く音らしい。私はまだポジション移動を習っていない第1ポジションのレベル。だが「テリーのテーマ」のサビは第1→第3→第5ポジションとダイナミックに指を移動させないとならない。いわゆる三段跳び。先生は「夏まであるから大丈夫よ」と言うが大丈夫なのか? いや、どう考えても大丈夫じゃない。何せ指が浮いたら頼りにする目印がなくなるし、指の位置が肉体的にも音程的にもシビアになる。そしてさらにフラジオレット奏法という課題が加わった。小指1本だけで軽く弦に触れながら弾いて口笛のような音を出す高等テクニックで、1ミリの誤差も許されないシビアな奏法。私のワガママのためにエライことになってしもた。
まあなるようになれと思いつつ、今は慣れないヘ長調(Fメジャー)の音階をひたすら練習中。でも憧れの曲だけに汚したくないという思いもある。がんがるぞ。
なお、今回採譜とプリントのために使ったソフトは Finale NotePad というもの。楽譜作成ソフトのデファクトスタンダード Finale の入門バージョンで、この2008は無料で使えた最後のバージョン。この程度の楽譜であれば全く問題ないというか、プリントもできて無料とは思えない素晴らしい出来栄えに。このバージョンは既に配布が終了しており、現在のバージョン2011は有料。とはいえ1,050円だけど。安いだけあって他のグレードより機能制限が大きいのでただ今グレードアップを考え中(→Finale ファミリー製品仕様比較)。
それはそうと今回の画像にいちいち mezzo.jp とうるさく入れたのは著作権対策。さすがにアメリカの出版社は敵に回したくない。