クラシックのチラシ

先日サントリーホール前で入場前に大量のチラシをもらってきたのだが、国内でもこんなにコンサートって開かれているものなのね。日本にどれだけクラシックの人口がいるのかわからないけれど、こんなにあるんじゃチケット売るのも大変だろう。毎年どれだけの人間が音楽学校を卒業しているかはわからないが、この大量のチラシの中に顔写真が載っている人はその中からさらに選ばれた精鋭の人たちなんだよね。

貧乏人の私はそのほとんどに行けないけれど、とりあえず全部ざっと見て面白いのをピックアップ。

左からシェーンベルク、ブラームス、マーラー、リスト、リヒャルト・シュトラウス。「タイタン」とはクラシックの巨人だそうな。

映画のパクリっぽくて何かカックイイ。

公式サイト
指揮者でけえ。超でけえ。10mはありそう。

クラシック界は巨人だらけか。

公演情報サイト

妹とクラシックコンサート

以前献血した際、献血ルームにコンサートのチラシがあったのでチケットを予約購入。昨日六本木のサントリーホールへ妹2人と行ってきた。日本赤十字社 第43回 献血チャリティーコンサート。

会社の同僚のクラシックファンの人に聞くとサントリーホールは音響がいいとのことで、P席というオーケストラ後方にある2階席はいい音を安く聴ける穴場なのだそうだ。なので2,000円と格安のP席を3枚買った。本来は姪2人を勉強のために連れて行こうと思ったのだが、どうも興味がないらしい。たまたま富山に単身赴任している妹が休暇で帰省するとのことで、妹2名と出かけることに。兄妹3人でどこかに出かけるというのは初めてかもしれない。

電車賃と帰りのメシはおごるという約束で電車で南北線六本木一丁目駅へ。これまた同僚から「ホールみたいな建物を想像すると迷いますよ」と言われていたので、森ビルの中に入るとその敷地内の中庭みたいなところにいきなり出入口があった。ビルに組み込まれた感じで確かにパッと見で音楽ホールとわかる造りではない。開場40分前と早く着きすぎたので、その入口の向かいにあるスープストックで小腹を満たし、ビル内のドラッグストアや文具店でヒマを潰した。

妹2人と一緒にぶらついてて思ったこと。妹と言ってもアラフォーなのでやはり経済観念とかしっかりしてるなぁと。ドラッグストアでハンドクリームを買うのかと思えば試用品のチューブだけで手を潤し、缶コーヒー買おうとしたら「ウチに帰ればいくらでも飲めるでしょっ!」って怒られた。散財しまくりで貯金がゼロの兄、ちょっと反省。

肝心のコンサートだが、オーケストラの後方の席はなかなか面白い。1曲目のR・シュトルラウス「交響詩ドンファン」は初っ端からド派手な曲なので迫力ある。何よりも指揮者の沼尻竜典の顔が見えるのが興味深い。沼尻がコンマスや各々の奏者に合図を送っているやり取りがよく目に見える。パーカッションに近い位置だったので、打楽器系の音がちょっと前面に出すぎていたけれど、音自体はほどよく近いのでよかった。

でもヴァイオリンやチェロ協奏曲のようなステージ前方にソリストがいるタイプの曲だとやはり音が聞こえづらい。とはいえオケの音に負けない音色を出すソリストって、やはり選ばれた人なんだろうなと実感。肝心の妹たちの反応といえば、上の妹は割と楽しんでいるようだったが、下の妹はひたすら眠そうだった。「イビキ立てなけりゃ寝ててもいいぞ。音を聴きながら心地よく寝るのも音楽の愉しみ方のひとつだ」と言っておいた。静かにして他の人の迷惑にならないんだったら、落ち着かずにソワソワしてるよりはその方がいいだろうと私は思う。

つうかソリストが独奏してるときに限ってゴホゴホ咳き込む奴は何なんだ? 生理的に仕方ない場合もあるが、せめてオケが大音量で鳴っているときにしろよ。見るとそういうときには咳き込んでないし。バカなの? あと演奏終わって必ず「ブラボー」叫ぶ奴。お前「ブラボー」叫びたいだけやろ。もう。

と、悪態をついたところで本題に。遠藤真理というチェリストが入りチャイコフスキー「ロココの主題による変奏曲」。オーケストラを小編成にしたり、チェリストのお立ち台を用意する準備があって、こういう裏方的な動きがよく見えるのはP席ならではで面白い。逆にチェロがすごく遠くておまけに後ろ向きなので音は小さく、発達した僧帽筋上腕二頭筋はよく見えても肝心の演奏が見えないのは難点だけれど。バロック調の曲だけど、私にはちょっと冗長すぎてあまり面白くなかったかな。チェロは門外漢なのであまりわからないが、テクニックだけで言えば良かったかな、と。長い音符のフラジオレットの音がキレイだったな、という印象しかなかった。

ベテランの前橋汀子に変わってメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」。赤いドレス引きずって歩いてくるところから威風堂々で、演奏が始まるとグイグイとオケを引っ張る。弓でヴァイオリンだけじゃなく楽団員の音から根こそぎ引っ張っていく感じがした。前橋のソロになると指揮の沼尻もおとなしく手を下ろして「拝聴」している雰囲気。だからと言って前橋が好き勝手弾いているわけではなく、指揮者やコンマス、ハープ奏者などに目や弓の構えで合図を送って調和を取っていることがわかり、全体としての音作りを重視していることが見て取れた。なるほど、さっきのチェロに足りない部分はここかもしれない。誰にも有無を言わさぬテクニックとカリスマ性。「協奏」曲というものがよく理解できた演奏だった。前橋がステージを後にする際、終始ヴァイオリンの伴奏を務めたハープ奏者の肩を叩いて労をねぎらったあたりなど、ベテランの余裕を感じさせた。

ソリストが抜けて再び大編成になりR・シュトラウスの組曲「ばらの騎士」。前橋がいなくなったら沼尻がイキイキとタクトを振った。途中4拍子や3拍子に変化するにぎやかな曲。最後のシメは小さな木製の楽器をブンブン回転させてガリガリ鳴らしてたし(ハンド・ラチェットって言うらしい)、総員大騒ぎな感じで楽団員も楽しくやっていそうな雰囲気があった。演奏後の鳴り止まない拍手に沼尻が一部の楽団員に合図を送って起立させ、観客にさらに拍手を送るようアピールしていたが、あれは功労賞なのかな。私も各曲演奏中に「おっ」と思うフレーズをハープやオーボエ、ホルン、コンマスのヴァイオリンが演奏していたので、都響のレベルは高かったと思う。

しかしP席って音楽をやっている人には面白い。一人だけパイプ椅子のホルンの人がいて、妹が「いじめ?」って言ってたし、出番の少ないチェレスタの人が自分の番に来る前に緊張でプルプル震えているのまで見えたし。妹に感想を求めると「トライアングルの人が面白かった」と言っていた。まあ一番近かったから音はデカく聴こえたよ、確かに。

帰りに乗り換えの王子駅で下車して居酒屋で妹におごって帰宅。まあ私も別段クラシックファンでもないのでコンサートのことはほとんど話さず雑談。でもたまにはこういうのもいいよね。

おまけ。地下鉄のポスターでマツコ・デラックス発見。

ヴァイオリンレッスンのおさらい

その日の気分でコンピュータの話題やヴァイオリン、果てはトイレの話にもなる節操ない日記。

昨日は日を空けずに今年2回目のヴァイオリンレッスン。練習不足で全然弾けなかった。いや、練習しててもちゃんと弾けたことがないけど。先生にこないだ描いた年賀状を手渡したのだが、気に入ってくれたのか教室の壁に私のだけ貼ってあった。おそらく他の生徒さんたちに「○○さんが描いたんだよ」と見せびらかしていると思われるのでちょっとこっ恥ずかしい。

最近はちょっと左手の運指に気を取られて右手のボウイングがおろそかになってきたようだ。特にひじの位置が高いことを指摘される。ひじに文鎮を吊るすような感覚を心がけるように言われた。なるほど、イメージとしてつかみやすい。また弓と楽器の角度も直角に交わらなければならないのが斜めになっていることも目ざとく見つけられる。先生曰く「私の立っている位置は弓の角度に合わせてあるから私を突くようなつもりで弾きなさい(笑)」と。長年教師として実績を持つ人は立っている位置すらあなどれない。

運指も日ごろの柔軟とビブラ棒によるトレーニングで柔軟な動きができるようになった。が、先生も指が動くとわかれば容赦ない。その分課題が上積みされた。指を指板から離すことなく開放弦を弾いたり隣の弦を弾くなどの、従来の私では考えられなかった高等テクニック(ってほどのものじゃないけど)を要求された。1音ずつしか出さないのにまるでピアノやギターでコード弾きをするような指の動き。梅図かずお「まことちゃん」のグワシサバラ10連発のような指の酷使。指の腱と脳を同時に混乱させる。

さらに教本マイア・バングは弓の使用配分を混乱させる課題がてんこ盛り。1拍目の四分音符を全弓下げ弓、2、3、4拍の四分音符をスラーで全弓上げ弓で返すという、1+3=2みたいな算数の計算が合わないような動き。でもこれができないと先生曰く「聞いている人が何拍子で演奏しているのかわからない」とのこと。アクセントや抑揚が適切にできないと「音楽」にならないし、それが出来る人は練習曲すら心地の良い「音楽」となるのである。

さらに手首から下の手の動きだけでボウイングする元弓、先弓の小刻みな動きなどの練習も開始。この奏法は長年習っている人でもなかなかできない高等技術らしい。だがこれが出来るようになると表現力が段違いになるとのこと。とはいえ現在の課題をクリアできていないまま次々と新しい試練が山積みされる。

言うことを利かない腕と、納得しない脳をコントロールできるようにするには、結局手数を動かすしかない。様々な奏法を組み合わせて音のニュアンスを作れることが私の最終目標。Practice makes perfect とは言うけれど「完璧」のないのが音楽の世界。上を見ると途方もなくキリがないが、行けるところまでは行ってみたい。

などとエラそうなことを書いていて、未だ他人に聞かせるような曲を1曲も弾けない基礎段階。

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スパムボット

こないだ、著作表記の2010を2011に直していたら、ウチのメールフォームのCGIが壊れていたことに気づいた。Perlスクリプトの半分より下がごっそりなくなって500エラーを吐いていた。もしかするとだいぶ前からメールが送れなくなっていたかもしれない。

で、壊れた原因に思い当たるフシがある。数ヶ月前から20分毎に2つのIPアドレスが代わる代わるウチのメールフォームにアクセスしてはエラーを吐いていたのだ。IPからドメインを逆引きするとオランダのレンタルサーバのものだ。POST送信のためアクセス解析ではどういったデータを送信しているかまではわからなかったが、同時に大量のデータを送ってスクリプトを改変するバッファオーバーランの手法を使っていると思われる。恐らくサーバ上であちこちのメールフォームに悪意のあるコードを送り込むボット(ロボット=自動巡回スクリプト)を動かしている利用者がいるのだろう。

今は自作のプログラムで対策を施しているが、以前から設置している掲示板などには毎日大量のスパムが送信されている。掲示板を立ち上げると必ず現れるのがBBSスパム。手動でいちいち書き込むのではなく、検索エンジンやリンクをたどるところまで大抵はボットがやっている。ウィルスにしてもスパムボットにしても、大体悪意のある奴がコードを書いているわけで、予防策を敷いても手を変え品を変えてくる。一度BBS上に書き込みを許してしまえばそこを足がかりにして色々な悪さをするわけだ。

今回はスクリプトを壊されただけで悪意のあるコードを埋め込まれなかったから良かったものの、サーバが脆弱性のある古いOSやデーモン、スクリプトを動かしていたら改変されていたかもしれない。そうなると知らず知らずに自分のサーバやサイト上のスクリプトが他のサーバや閲覧者に被害を与えてしまう。いきなり警察が来て自宅のPCを押収されたという笑えない実話もあるのでサイト管理者には注意が必要だ。

今回はメールフォームを狙われたのが盲点だった。最近のボットは多数のサーバを乗っ取って総攻撃をしかける。だが各々タイミングを計ってブルートフォースアタックとわかる動きをしないから、鯖缶(サーバ管理者)もそういった動きを見つけるのが難しい。だいぶ前から .htaccess でその発信元のサーバ全部をアクセス禁止にしていたが、相変わらず無意味な攻撃が続いてウザイ。たまりかねて新年早々そこの糞サーバ管理者に以下のようなメールを送った。

  Dear webmaster,

  Your IP **.***.93.5/**.***.93.197 access my mail form on my site frequency.
  They visit and send unjust data 3 or 4 times in a hour.
  I denied your ip but they never stop it for a few month.
  Please stop your illegal users.

  *********(本名): webmaster of mezzo.jp

辞書も使わずに適当に書いた文なので、英語として正しいかどうかわからないがまあ通じるだろう。と思って送信したら1日半で返答が来た。詳しいアクセス内容を聞かせてくれという内容ぽいメールだったが、アクセス解析を見たらちゃんと対策してくれたらしく、そのオランダ鯖からのアクセスはぱったり止んでいた。とりあえず「あなたのIPアドレスで検索したらいっぱいBBSスパムを見つけた」と、要約すれば「ぐぐれカス」という内容の英文を書いて返信しておいた。

もし掲示板を持っていて、スパムに荒らされてそのまま放置している人がいたらとっととスプリプトごと削除して欲しい。意味不明のキーワードであっても、それがスパムの足がかりや温床になっているかもしれないんだから。以前も掲示板のリファラを見たら他の掲示板からのものだった。その掲示板にスパムボットが私の掲示板へのリンクを貼っていたのだ。だがその掲示板はトップからのリンクが外されているだけで、それ自体は書き込める状態で放置状態。そこの管理者に「迷惑だから消せ」的な内容を丁寧な文章にして送ったが、恐らく理解できていないのか返信もなかった。つうかその程度の知識しかないんならCGIなんか設置するなッ、この○○○ッ(←好きな罵倒の言葉を入れてね)。

ていうか私も自作のメールフォームのPerlスクリプトもちゃんと作り直しておかないとなぁ…とりあえずバッファに溜める前にPOSTデータのサイズを判定して弾くようにしておかなくちゃ。