昔の人は「禍福は糾える縄の如し」と言った。災い(禍)の後には福が来る、と。鋼の錬金術師でも等価交換の原則とかあるけれど、物理でもエネルギー保存の法則とか、化学でもプラスになればどっかがマイナスになるわけで。自然界でも、肉食動物と草食動物の個体数のバランスが崩れれば共倒れになるし。まあ人間の幸不幸も自然の摂理には抗えないよね。
って前置きが長すぎ。XJR1300 のオイル交換をしようと思ったら、フィルターエレメントのカバーを割ってしまった。原因は締め込み過ぎ。
昔は特殊工具を使わず、レンチやドライバーで整備できるところはほぼ自分でやっていた。だが工具一式盗まれて以来、ここ数年はバイク屋任せ。たまにはちゃんと自分でやってみるかと思い、ゴールデンウィークのツーリングに備えて夏用オイル(空冷なので15W-50をチョイス)に換えようと思ったらこれだ。
実はペケジェーには罠がいくつかあるようで、エレメント交換の際には右上の油圧クラッチのキャリパーを外さないと、エレメントカバーの脱着がやりにくい。さらにこのカバーの下にはサイドスタンド戻し忘れ防止用のスイッチのケーブルが通っている。今回、脱着もスムーズに行えて、中をパーツクリーナーでキレイキレイして、クラッチのロッドもグリスアップして、順調に組み上げた。つもりだったのだが、オイルを入れて動作確認にエンジン入れたらオイルが下からトローッと漏れてきた。
ここからがいけない。もう一度外して組み上げ直すが、気が焦り手順がどうしても疎かに。結局やり直してもオイルが止まらず、さらにネジを締め上げようとしてメコッと。さらにクラッチキャリパーのネジも1本ねじ切ってしまう。もうこうなったらお手上げ。致し方なく購入したはとやに電話して、翌日トランポで回収に来てもらった。
もちろんツーリングも中止。自分のミスにガックリしていたら、その後なんか具合が悪くなり、気づいたら風邪を引いていたようで結局GW中はほぼずっと寝込んでしまうハメに。
整備士さんによると、どうやらサイドスタンドのケーブルがケースに噛んでいたようで、それでしっかりフタができずに漏っていた模様。馬鹿力で絞め込んだものだから、ケーブルも断線したそう。ようやく昨日修理から上がってきて、修理費を安く(2.5k円弱)上げてもらって一安心。
クランクケースにボルト残してネジ切ったから、ヘリサートか下手すると腰下分解して溶接か・・・修理費10k超えるかな? なんて思っていたけれど、意外とあっさり直った(といっても整備士さんがネジ抜くのに苦労しましたとは言っていた)。大事にはならなかったのは不幸中の幸い。
それに仕事の疲れとか、体調不良に全然気づいていない状態でツーリングとか行ってたらヤバかったかもしれない。整備の腕がなまくらになっていることに気づいたのも出かける前で良かった。ボルトの絞め忘れとかで出先でトラブルとかガクガクブルブル。
ツーリング一緒に行こうと思っていたもっちゃんには「ペケジェが庇ったんだね」とか、母にも「もし壊れていなければ出先で何かに巻き込まれたんじゃない」とか言われ、もしかしてそうかもねーと妙に納得。災い転じて福と為すってことかな。
ま、でもやっぱ自分のミスだけどね・・・ちゃんとトルクレンチ買うか・・・