昨日、結局耐えられず自分でカレーを作ってしまった。というのも、先日気になっていた井上スパイス工業(埼玉県上尾市上野491-1)のカレールーを入手しておきながら、ずっと作るチャンスを逸していたので。

 えー、この井上スパイスであるが、テレ東か何かで流れたことがあり、ターバン巻いた変な社長が「カレー味のかき氷」なるものを食わせて、取材のアナウンサーを悶絶させていたりしていた。かき氷シロップは御免だが、カレーはなんとなく旨そうだ。割と近所にあって気になりつつも、数年は行かずじまい。先日やっとこさ重い腰を上げてようやくそのルーを入手したのだが、それでもまた2週間は放置していた。だが作るなら、カレーが食いたい今しかない。

 まず玉ねぎを2個、ザクザク切ってひたすらアメ色になるまでフライパンでゆっくり炒める。カレーの中で半生でクニッとして辛い玉ねぎは許せない。じっくり玉ねぎの甘さを引き出すために手間を惜しんではいけない。この甘さが後々、最初口当たりよく、あとで額に汗がジワッと来る絶品カレーにするのだ。

 そして鶏もも肉はブツ切りにし、皮を下にして脂を出し、出た脂で揚げるようにまんべんなくロースト。こんがりと焼き目をつけて出た脂は残して先ほどの玉ねぎと一緒に鍋に移す。水を投入して鍋でグツグツ。

 煮込んでいる間、鶏から出た脂を使い今度はじゃがいもを揚げるように表面に焦げ目をつける。肉やじゃがいもなどは表面をポアレすることで、煮込んだ時の型崩れを防ぐ意味合いもあるのだ。煮立った鍋にこれを脂ごと投入。鶏の脂だって中華じゃ「鶏油(チーユ)」と言って立派な旨み調味料。カレールーに添付されているローリエと唐辛子も入れ、余分な油とアクを取りながら一緒に煮込むこと数十分。

 いい感じになってきたところでカレールー投入。ルーと言っても顆粒状なフレークなので割と溶けやすい。ダマにならないよう少しずつ慎重に溶かす。うん、ニンジンを切らしている以外、手順はカンペキだ。いい匂い。ちょっとスプーンですくって味見してみる。

 むむ…? ま、マズイ…

 え、どうして? なんで? 手順を何か間違えた? なんか臭いよ、ヘンだよ。頭が混乱する。ぐわー。慌ててリカバリに別のカレー粉を追加で投入。さらにバターとか一片溶かしてみたりする。うわ、なんか多少マシになった気もするけど、でもマズイぞ。うえーん。結局諦めてそのまま1時間ほどとろ火で放置。夕飯までに何か変化が訪れればいいが…

 さて1時間後、親と一緒に食ってみる。多少はマシになったがやっぱり旨くない。辛味調味料かけてごまかして食す。うえー。だが、私の作ったものに遠慮なく毒舌を吐く母は「え? ウマイよ?」と言う。え? マズいじゃん? 私の舌がおかしいの? 疲れてるから? 何で?

 そして今朝、暖め直した「一晩経った」カレーを食ってみた。ものすごい絶品カレーに化けてた…料理って奥深いね…

追記:写真追加。結局、今朝も残りを食って4日連続カレー。

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