夏の実り

人間や猫の方は陽射しが強くなり気温が上がるほどにしおれてきそうだが、植物はどんどん元気になっていくようだ。数日見ないとものすごく成長し、実をつけている。
  
最近アザミの綿毛の種子が宙を舞っているのを見る。蜜で虫を呼び寄せて受粉させたり、果実を動物に食わせて移動させ排泄物から新たな場所で根を下ろしたり、子孫を遺すための植物の工夫はどこから産まれるのだろう。エントロピーに逆らう自然の生命活動には神秘を感じざるを得ない。

短調ちょー辛い

ヴァイオリンの発表会が終わってから教本も見ずにダラダラといい加減に弾いていたのだが、通常レッスンが始まるので見直し。そうしたら小野アンナのヴァイオリン音階教本が去年からやっててページの半分も進んでいたかったことに気がついた。これはイカン。

音階とは大ざっぱにいうと「ドレミファソラシド」で構成される音の定規。これをずらすことで曲のニュアンスを変えたり、歌手の音域に合わせることができる。また全音・半音の組み合わせによって主に長調・短調の2種類の音階があり、長調は明るく聞こえ短調は物憂げに聞こえる。クラシック曲では長短の前にカタカナがつくが、これは主音という基準になる音の和名。ド(和名「ハ」・英名「C」)から長調で始めればハ長調(Cメイジャー)、ラ(和名「イ」・英名「A」から短調を始めればイ短調(Aマイナー)となる。主音が変われば五線譜に調性記号の#(シャープ)や♭(フラット)が増えるのだが、私もちゃんと理解しているのか怪しいのでこれぐらいで。

で、調性が変わればヴァイオリンの指の位置というか指使いがまるで変わってくる。音楽で飯を食おうと思うならあらゆる指使いを訓練し、まんべんなくどの調でも弾けないとならない。私の目標はジャズとか転調しまくる曲で即興演奏できるようになることなので、その辺はクリアしないとならない基本中の基本。だが♭記号1個ですでにつまづいている。

特に私は短調が壊滅的にダメ。短調の音階は昇りと降りで音が違うからだ。イ短調だと音が下る(下降する)ときは

 ラ ソ ファ ミ レ ド シ ラ

となるのだが、上がる(上昇する)ときには

 ラ シ ド レ ミ ファ# ソ# ラ

と、なぜかファとソが半音上がる。なので行きと帰りの指がまるで違うから頭がこんがらがってくる。深くツッコむと自然的短音階とか和声的短音階、旋律的短音階なんて言ったりするので、さらにワケがわからなくなってくる。

とにかく「そういうもんなんだから仕方ない」と割り切って練習しているが、♭が1個ついてニ短調になったらさらにワケがわからなくなってきた。♭になっている音が半音上がるとナチュラルがつくので、果たして何の音かわからなくなってくる。ダブルシャープとかそういう意味のわからない臨時記号だってあるのにこんな調子では先が思いやられる。

それはそうとレッスン中、先生が譜面に注釈を鉛筆で加えてくれるのだが、時々あとで見返すと何が書いてあるのか読めなくなるときがある。これは何と読むのだろう・・・

※8/13追記
文字の謎が解けた。「くっつく」だと思われる。

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少女のマンガはオッサンの夢

私が買うマンガは女の子が主人公のものが多い。というか何が哀しゅうて男のガキやオッサンの話を読まにゃアカンのや。やはりマンガ読むなら可愛いものを読みたい。だが流行や安易な萌えには走りたくない乙女オッサン心。

前から書こうと思っていて書けなかったレビュー2冊。まずは少年画報社ヤングキング「アワーズ」で連載中の近藤るるる「アリョーシャ!(1)」。幼い頃から暗殺者として軍で訓練された16歳の少女アリョーシャが主人公。東側の大国の大統領を暗殺するために日本の高校に留学生として潜伏したが、いざ暗殺直前に計画が頓挫。大佐の命により突然「普通の高校生」として余生を過ごすことになってしまうというストーリー。
  
暗殺の描写はリアルだしテーマは重いし1巻でもう3人死んでいるのに、「天からトルテ」の近藤るるるの描く女の子は個性的で可愛いくほのぼのとしている。それに超一流のスナイパーだった彼女が普通の生活を目指すために普通でない行動を起こすところが面白い。ケーキやあんパンなどのスイーツにカルチャーショックを起こすし、初めて友人ができてもそもそもアリューシャは友情を理解していないし、その友人は本人と間違えられて別の暗殺グループに狙われるし、西側の大国からFBIの天才少女が捜査のために同じ高校に留学してきたらなぜか仲良しグループになるしと、周囲を巻き込んでのドタバタが時にはシリアスに、時にはコミカルに描かれて息をつかせない。

姪とその母である妹もこのマンガはお気に入りで「続きはないの?」としつこく聞いてくる。私にとってもあずまきよひこ「よつばと!(11)」や、オオツカマヒロ「のりタマ(2)」とともに続きが待ち遠しい作品だ。

次に紹介したいのは久住昌之 作・水沢悦子 画の「花のズボラ飯(1)」秋田書店の主婦向けのマンガ雑誌「エレガンスイブ」で連載している作品だ。夫が単身赴任中の30路の主婦がひとり自堕落な生活をしながら飯を食うだけという、一言で説明したら「何じゃそりゃ」というマンガ。しかし食うことにかけては「孤独のグルメ」で評判を博した久住の原作。そこにブラックなネタを可愛く昇華させることではピカイチなうさくん水沢が描くのだから面白くない訳がない。
  
30路の主人公「花」はダジャレを連発し、妄想しながらひたすら食べる。大きな事件も起こらずただ食べるだけ。だがとにかく食べる描写が秀逸で、大したものを食べていないのにシズル感がすごい。人間は美味しいものを食べればそれだけで幸せなのだ。またズボラなところがなぜか可愛い。おっさん2人が作ったマンガだからかとにかく可愛いのだ。日常のズボラ生活をここまで可愛く面白く描けるって、すごいマンガができたものだ(秋田書店のお試し読み記事はこちら)。

妹2人に読ませて反応が薄かったのは同族嫌悪なのだろうか? ちなみに私は妹と違って神経質な方なので、リアルに居たら多分耐えられないかも・・・でも可愛い!

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肉食系男子

8月に入って落ち着いたせいか無性に肉の塊を食いたくなった。歯ごたえのある分厚いステーキ。柔らかい高級な肉じゃなく、ナイフでなかなか切れなくて噛んでてアゴが痛くなるようなやつ。そう思ったら以前行ったステーキ&手ごねハンバーグ Bang! Bang! に直行。

店の名誉のために書くがここの店の肉が硬いわけではない。むしろふんわり肉汁ジュワ~の手ごねハンバーグが自慢の店。メニューを見てそちらに気を奪われそうになったが、当初の目的であるガッツリ!US産ステーキ300g(1,560円)をチョイス。事前にチェックしたぐるめぱどのクーポンを HTC Evo で提示してドリンクバーと注文。ランチタイムはご飯orパン、サラダと一口そうめんもついてお値段据え置きとお得。
  
前菜のにんじんジュースやそうめんを一口で流し込み、サラダを食い終わってしばらく待っているとジューッという音が。キタキターッ。でけーッ。さすが300gはデカイ。

ガキガキとナイフで切るとやはりアメリカ産。それに厚みがあるのでなかなか切れない。牛脂と赤みがくっきり別れた肉はまさに「肉ぅーッ」。これこれ、これだー。

肉の下敷きになっている飴色玉ねぎとバーベキューソースがアメリカンテイスト。上に添えたガーリックバターとレモンがまたアクセント。歯ごたえはあるけど思ったよりは柔らかく、アゴは痛くならない。昔ハードロックカフェでこれより硬いTボーンステーキを食ったけれど、それよりずっと丁寧な仕事をしているのだろう。ただ焼いただけではこうはならない。

もっしゃもっしゃと大盛りご飯と一緒に一気に平らげて大満足。食後のアイスコーヒーも旨いっ。偏った嗜好なのでおススメはしないが、テレビのグルメ番組の「やわらか~いを聞き飽きた肉食系諸君はぜひ。なお、お得なランチメニューも各種取り揃っております(回し者かっ