こないだヴィオラの弦を交換したのだが、結局1本だけまた交換してしまった。D線のヤーガー(Jargar)をヘリコア(Helicore)に。
以前にも書いたがヤーガーは音量が小さくて他の弦とのバランスが悪かった。弦がなじんでくれば音量も上がるかなと期待していたのだが、このところの蒸し暑さのせいか今度は音まで裏返るように。私のボウイング(運弓)の未熟さも相まって速いパッセージを弾くとキッキッと鳴ってしまう。やはり北欧の弦だけに暑さと湿気には弱いのだろうか。
試しに張替え前のヘリコアに差し替えてみたら難なく鳴らせるように。じゃあこのまま古い弦で行こうかと思ったが、よく見ると表面がザラザラと削れていたので致し方なく新品を出した。持っているのになかなか出さない貧乏性。
古い方のヘリコアはLM(ロングスケール/ミディアムテンション)だったのだが、今回張ったのはMM(ミディアムスケール/ミディアムテンション)。LMは大きいヴィオラ用なので糸巻きでやたら余ったが、胴長400mmのこのヴィオラだとMMがちょうどいい。ヘリコアは張力が高いのか張り替えたら他の弦の音程まで狂ったので落ち着くまで何度も調弦。その間音階や重音を弾いてみたらやはり音が明瞭でいい。A線のカプラン(Kaplan)との相性もバッチリ。C・G線のスピロコア(Spirocore)ともちゃんと調和する。
さらに後日アントニオさんに調整してもらい、湿気のせいでこもり気味だった音がクッキリとした発音に。店主によると夏場用に音の角が立つよう魂柱をずらしたとのこと。流山おおたかの森S・Cで暇つぶししている間に弓も毛替えしてもらいバッチリ快適に(なお事前にアントニオさんに電話確認しておかないと日帰り毛替えできないこともあるので注意)。
これで練習中移弦でもたついていたところが少しだけ改善。若干ストレスから開放された。ヤーガーは愛用している人もいるので悪くはないと思うのだが、私の楽器と高温多湿の部屋には合わないようだ。でももったいないから冬になったらもう一度張ってみるか。