鴨居に引っ掛けたまま数年放置してあった、ヤフオクで数千円で買った壊れたエレキヴァイオリンをしまおうと、これまたそこらに転がしてあったヴァイオリンケースを開けたらこれが入っていた。ドイツのカール・ヘフナー製5弦エレアコ・ヴァイオリン。1993年製。10年前に水道橋の楽器屋で12万円で衝動買いしてしまったものだ。

 存在を忘れていた訳ではないが、以前弦の高さが高すぎて弾きにくかったので自分で駒を削ったら失敗してしまい、それ以来あんまりいじっていない。久々に調律して鳴らしてみたが、ネックがちょうどいいぐらいに反って弾きやすくなっていた。

 通常の4弦のヴァイオリンは上(右)からEADGとなっているが、このヴァイオリンはその下のC線が張ってあり、ヴィオラの音域もカバーしている。また弦楽器は高い弦を鳴らすとその下の低い弦が共鳴するため、これはE線を鳴らしてもC線まで響いてヴァイオリンともヴィオラともつかない音が鳴る。倍音がかなり響くので弾いてて結構気持ちいい。

 さらにこのヴァイオリンは駒にピエゾ・ピックアップが仕込んであり、横のピンジャックからアンプにつなぐことができる。とはいえウチにあるアンプは全て壊れたので鳴らすことはできないし、以前つないだ時は共鳴胴のハウリングと低音のバランスが悪くて全然ダメだった。ベース用のアンプを使うと音域的にはバランスがいいらしいが、試した事はない。

 ホコリを払ってしばらく弾いてみた。低音が響いて結構心地よい。でもしばらくしたら倍音とは違う何かヘンな音が聴こえることに気がついた。どうやら表板にハガレがあるっぽい。修理に出したいが、こんな邪道なものはどこに出せばいいんだろう? ていうかこないだの修理で金欠だし。何にせよ10年前の私よ、なぜこんな無駄遣いした?

 とか思いながらも、所有しているだけでなんかおもろいのでよし。またケースにしまって置いておくことにする。

「魅惑の低音」に2件のコメントがあります
  1. >所有しているだけでなんかおもろいので

    ブルジョワやんけ!!

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