購入してから整備しまくった甲斐あって、最近は好調なジャイロキャノピー。それでも遅いので後続車から煽られる。ドラレコはいずれ付けたいと思いつつ、追突されると面倒なのでボックスにハイマウントストップランプを取り付けることにした(今回もバカみたいに長い記事)。
私のジャイロキャノピーはデカ箱が付いているが、後にハミ出した分そのままではテールランプが見えにくい。後続車の車高が高かったり、車間を詰めてしまうと箱に隠れて見えなくなる。そのため以前のオーナーがテールランプをデッキからボックス下に移設したようで、私の所に来た時点でジャイロはこのようになっていた。今まで歴代オーナーをけなしてきたが、これについてはグッジョブと言わざるを得ない。
とはいえテールランプが低い位置にあるので、やはり車間を詰められると見えにくい。特に渋滞時は車間が詰まるため、ボンネットの長いクルマやトラックなどではテールランプが見えなくなってしまうだろう。
というかテールランプが見えなくなるほど車間を詰める後続車が悪いんだが、現代は危機感のないバカの方に周りが合わせないとならない時代。やはり自分の安全のためにもハイマウントストップランプが欲しい。
ジャイロキャノピーには純正オプションがあり、そのための配線も用意してある。
だがやはり値段が高い。安い社外品も見つけたが、なんかコレジャナイ感。
デカ箱に貼られている赤い反射シール。ここが点灯した方がしっくりするし後続車との距離も近い。車間距離を空けさせるにはここに取り付けるのがベストだろう。
私のジャイロについているボックスはたぶん FRP メーカーの JMS 製で、オプションでハイマウントストップランプが付けられたらしい。
こんな感じで光るとステキ。でもすでに本体自体すでに生産中止らしい。仕方がないので Amazon で汎用品を探したら以下を発見。税込で千円以下と激安。
購入してみると取付ネジが付属しているだけで、取扱説明書もついておらずプラスマイナスもわからない。バッテリーに直結して極性を調べてから、バイク側の方はテールランプのカプラに直接差して点灯確認。
ハイマウントストップランプのコードは3本で黒がマイナス、緑がポジション(+)、オレンジがブレーキ(+)と判明。バイクのテールランプのコードは5本あり、灰色がマイナス、オレンジがブレーキ(+)だった(車によって色が違うかも)。
まずはブレーキ灯の配線の確保。純正用の配線はボックスやデッキを外さないと出てこないし面倒だし遠いので、テールランプの配線から分岐することに。雨が直接当たらない所だけれど、外に露出している上に振動も多い所。以下のような分岐金具だと外れるかもしれない。
多少引っ張っても断線しないよう、手間はかかるが今回はハンダ付けで結線。コードは新しく AWG18(0.75スケア相当)を購入。安心の国産、協和ハーモネット製で2m×7色入り。
テールランプの配線からブレーキ灯のオレンジ(+)、灰色(-)コードの被覆の一部をカッターナイフで剥がして銅線を出す。
ここに新しいコードを巻き付け、
ハンダ付けでしっかり固定。
同様にマイナス側(緑)もハンダ付け。
ショートしないよう絶縁テープでぐるぐる巻きに。
念のため増設したコードをつないで点灯チェック。おっけー。
コードを適当な長さに切ったら、
2極カプラを用意。本当はロック付きがいいのだが、いつ買ったかわからない手持ちのやつを使用。
金具を電工ペンチでカシめ、カプラに挿してようやく分岐配線ができた。
次にボックスにハイマウントストップランプを取り付ける穴を開ける。この激安ランプはなぜか配線の部分が出っ張っているため、そのままでは平らな所に付けられない。この出っ張りを逃がすための穴も開けなければならない。
メジャーで測ってマジックで穴の位置をマーク。最終的には目見当。
出っ張りを逃がすための約15mmの穴を開けたいが、そんな太いドリルは持っていないので細いドリルでグリグリと穴を拡げ、ヤスリで整えた。
悪戦苦闘してようやくすっぽり収まる穴が開いた。
だが案の定ネジ穴がズレてネジが入らない。
4mmドリル突っ込んで穴をグリグリ。どうせ見えないところだから気にしない。
付属のネジを締め込んでようやく取付完了。
今度はボックス内の配線。ボックス下からの配線取り出し穴を開ける。テールランプの後ろになるよう目見当。
防水用のゴムブッシュ(グロメット)を入れるため、またドリルをグリグリして穴を拡げて何とかねじ込んだ。
あとはボックス内の配線。コードを2本這わせるとまとまらないので、持っていた安物スピーカーケーブルで配線。
電工ペンチで金具をカシめ、2極カプラを接続。
ボックス取外し時のメンテナンス性も考え、ここで脱着できるようにした。
ハイマウントストップランプ側はギボシ端子で。本来ボディと接触してショートしないよう、プラス側をオス(給電側がメス)になるようにしておくべきだったが間違えた。FRP ボックスじゃアースしないから、ま、いっか。
荷物が載る所と、蝶番のところはコードがこすれて断線しやすくなるため、コルゲートチューブに入れて保護。本当なら全部囲ったほうが良いのだろうが、ホムセンで買ったやつは長さが足りなかった。
ボックス内から引っ張ってきたコードを切って接続。
ボックス内の配線を適当に這わせたら微妙になった。アメリカ人が大好きなダクトテープか何かで隠した方がいいかな? とりあえずこっちは後回し。
なおこのハイマウントストップランプ、前述したようにポジション(スモール灯)用の配線(緑)もあるのだが、日本の法律では「補助制動灯」をブレーキ以外で点灯させることは禁止されている。
(補助制動灯)
道路運送車両の保安基準第2章及び第3章の規則の適用関係の整理のため必要な事項を定める告示 – 国土交通省
第四十三条 平成十七年十二月三十一日以前に製作された自動車については、保安基準第三十九条の二の規定並びに細目告示第五十七条、第百三十五条及び第二百十三条の規定にかかわらず、次の基準に適合するものであればよい。
(中略)
三 補助制動灯は、前号に掲げた性能を損なわないように、かつ、次の基準に適合する
ように取り付けられなければならない。
(中略)
ニ 補助制動灯は、尾灯と兼用でないこと。
ホ 補助制動灯は、制動灯が点灯する場合のみ点灯する構造であること。
ググったら「ハイマウントストップランプ ポジション化」などとサジェストされて、そんなキットも売っているらしい。もちろん違法で車検は通らない。というかそんな改造意味ないし、後続車にブレーキが分かりづらくて危ない。
一応、ポジション用の配線も保護のためギボシ端子をつけたが、使うことはないだろう。
まとまった休みがなかったので、ちょこちょこ数日かけてようやく取付完了。ブレーキレバーを縛って後ろに回ったらこんな感じに点灯。取って付けた感はあるがおっけー。
試しに緑のコードに繋ぎ替えてポジションを点灯させるとこんな感じ。日中だと微妙な明るさでブレーキ灯には使えないかな。
で、取り付けた結果だが、乗っている人間は点灯する所が全然見えない(笑)。苦労して取り付けた甲斐なし。
どうしても動作状態を見たくてコンビニまで走ってガラスに反射させてブレーキを握ってみたら、テールランプと点灯に時差があることに気が付いた。ハイマウントの方がコンマ何秒か早く点き、早く消えてしまう。これはテールランプが電球で、ハイマウントは LED だから。以前 XJR1300 のウィンカーを LED 化した時の比較動画を見てもらうとわかるが、結構点灯状態に差が出てしまう。
電球は通電してからボヤッと点くので LED のようなキレがない。恐らく周りは気付かないだろうが、気になると微妙な感じ。ブレーキ灯も LED にしたくなる。でも市販されているテールランプ用の LED ダブル球はだいたい「バイク不可」って書いてあるんだよね。ジャイロは半波整流で脈流になるから、アイドリング時にチラチラ点滅しちゃって LED が耐えられないらしい。この安物ハイマウントストップランプもそのうち切れるかも。
あと安物のせいか LED の光が直線的で、角度がつくと光量が極端に落ちる。
元々 LED 自体が指向性の強い光なので、大手メーカーは反射板や透明カバーを工夫して光を拡散させて広範囲に光るようにしている。だが安物にそんな工夫はされていない。真後ろの車なら見え方に問題はないから、気になるが気にしないことにした。
あと肝心の後続車の車間距離。取り付けた直後に通勤で乗ったみたが、車間を詰める奴は結局詰める。ドライバーを見ると60代以上と女性ドライバーに多い気がする。こちらが制限速度以上で走っていても高齢者マークをつけたセダン、外車(特にベンツ、フォルクスワーゲン)、黒塗りプリウス、アルファード/ベルファイヤは黄色のセンターラインでも無理に追い抜こうとする。どうせ次の信号で追いつくのに。煽っている自覚はないのかも知れないが、こちらが急ブレーキかけたら止まれないだろう。結局バカにできる対策なし。
むしろぶつかってくれた方がジャイロが廃車になって、保険で新しいのを買ってもらえるかもしれない。でも痛い目に遭うのはイヤだし、相手が無保険で当て逃げされたら終りだし。いっそ手元にブレーキ灯だけ点くようなスイッチでも付けて牽制しようかな?(たぶん違法)
おまけ:電装部品がごちゃごちゃしてきたので、新しくケースを購入。
透明なので見やすいし、整頓しやすくなった。
以前のケースはたぶん30年近く使用。今後使うことのなさそうな部品は整理したはずだが、前より部品が増えているのなんでだろう?
前にも書いたがジャイロのせいで工具やパーツが増えすぎる…