猫はほとんど寝てすごしている動物。夏でも大体ダラーッとアイスが融けたみたいになっているが、よく見ると細かく移動している。恐らく床が体温で暖まるとイヤなのだろう。外と中を行ったり来たりしながら少しでも涼しいところに移動しているようだ。
でも扇風機の前とかクーラーのかかった部屋には来ることがない。猫は汗腺が少ないため風が吹いても汗を蒸発させて体温を下げられないせいもあるのだろうが、奴らの涼しさの基準がよくわからない。
ふと背中をさすってみたら大量の抜け毛が。今年の変な陽気のせいで夏毛に変わるタイミングを逸したのだろうか? 手で掻き出したら面白いほど毛が抜けた。猫も気持ちいいのかずっと掻かれたがる。多分ハムスター1匹分以上は抜けた。これで多少涼しくなったことだろう。
それを遠目で見ていたのだろうか。もう1匹、私にまるでなつかない猫も擦り寄ってきた。他の家の者は毛を掻いたりしてやらないので、ブラッシングに関しては私に依存するしかない。ガシガシ掻いてやったら今度はクレーンゲームのヌイグルミが作れるぐらい抜けた。
こんな毛皮を糞暑い真夏にまとわないといけないとは何と不憫な生き物だ。私は毛無し猿に生まれて本当によかった。