先週アントニオさんに調整に出していた装飾ヴァイオリンBugsGearを取りにSRX飛ばして新松戸に。到着したらチェロの先客がいたのでしばし見学。初めてのお客さんらしく、どうやら音の出だしが遅いという相談らしい。店主がf字孔から小さなハンマーを入れて魂柱をコツンコツンとやったら音がガラッと変わってお客も感動。「お代はいいですよ」と相変わらずのサービス精神。メンテナンスの話になって「最低半年に1回ぐらいは」と店主。オリンピック並みに数年に1回しか来ない私は耳が痛い。

 私の番になってヴァイオリンを受け取ると、弾きやすくなったばかりでなく、低音弦で微かに聞こえていたウルフトーンが消えた。明細を見ると指板まで削って弦まで交換してあったが、最初の見積もり金額以内に合わせてくれていた。「大サービスで」と言っていたけれど、他の工房に持っていったら多分倍の金額になるはず。それ以前に「当店で購入していない楽器はお断り」なんて高飛車な商売やっている店が成り立つこの業界。アントニオさんは安い楽器でも嫌がらず見てくれるから、片道1時間半かけても通いたくなる。いや、今度はちゃんとネックが反る前に調整に出さなくちゃ…

 そのままBugsGearを持って某所へ。この日は合同練習のため、施設の地下練習場で20人ほど集まって伴奏合わせ。といっても私と演奏する相方2名が欠席したため、1人で練習するハメに。初めて会う生徒さんたちがほとんどなのだけれど、子供と女性が多いな…というか、成人男性は私1人じゃないか。相方がいないため、さらに地下に隔離されてひたすら課題曲を練習。

 独りで2時間半ぐらい練習していたら、お呼びがかかって他の生徒さんたちの合同練習を見学。モーツァルトの合奏だが先生がかなり厳しい。特に子供に対して容赦ない。「やるの、やらないの? やりたくないなら帰りなさい」「先生はどっちでもいいけど、どっちなの? みんな待たせてるんだけど」と、うつむいて黙る女の子に厳しい言葉を連発。宮崎オバサンキャラ並みのすごい形相。

 でも先生は「良い」か「悪い」かを断定したり押し付けたりはせず、選択肢を与えて子供自身に考えさせていた。子供って「こうしなさい」って頭ごなしに言うと聞かないけど「どっち?」って選択肢を与えるとこちらが意図していた方を選ぶんだよね。江角マキコもこないだそう言ってたし。先生の長年のキャリアを感じさせる指導を垣間見た気がする。でも私があんな指導されたら泣いてしまうかも。

 この日は練習に集中できたので、課題曲はほぼ弓の上げ下げも間違わずに弾けるようになり暗譜もできた。BugsGearも絶好調。先生のOKももらった。音楽としての完成度は低いけどとりあえず弾けるようになったので気はラクに。でももう一つのソロ曲がまだ全然弾けない。まだ何ヶ月もあるよと思っていたけれどもう1ヶ月しかないじゃん。というか弾けたら課題を一つ上乗せされたし…こんな日記書いてる場合じゃない!

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