こないだ初めて「二郎系」を食べた。ラーメン二郎じゃなくてインスパイア系。

「ラーメン二郎」でググると「コール」だの「ロット」だの、なんか面倒な用語やルールが飛び交っている。注文の際スターバックスばりの呪文を唱える、店員が不愛想、私語禁止など、一見さんお断り的な感じがあって近寄りがたい。あとブタの餌だの麻薬だのと食欲をそそらない評もあって、興味はあっても食べに行く気にまではなれなかった。

でも近所に味はほぼラーメン二郎で、店員が親切で、面倒じゃなさそうな店があるらしい。とりあえず二郎系がどんなものか体験したかったので、こないだ仕事帰りに寄ってみた。

批判めいてしまうので店名は割愛

「マシ」とか「カラメ」など選べるらしいが、食べたことがないので小ラーメンを「全部普通」で注文。念のためライスも追加。評判通り愛想の良い店員さんからカウンター越しに丼を受け取り、まずはスープを一口。からっ、塩辛い。麺と合わせると違うのかな? って、硬い。ネットで「わしわし」と擬態語で表現される強力粉の麺は噛み応えがすごく、スープと調和しない。野菜がたくさん入ってヘルシーなはずなのに不健康な味しかしない。

ニンニク入れたら変わるのかな、と思ってスプーン2杯投入したらもう口ン中がケンカ状態。チャーシューもこんなに厚切りなら歓喜するはずなのに、もう苦行でしかない。ダメだ、これはアカン。と思いながらも千円越えの夕食をムダにしたくない。煮卵とライスで塩分を中和しながら意地で食い切った。丼の底に残る粉っぽいものまで飲み切ったが、ライスがなかったら塩分過多で血圧が上がり、そのまま後ろに卒倒していたかもしれない。

いらすとやより

そういえば外食でラーメンを食べたのは久しぶり。ご無沙汰している間、あんなに魅力的だった食べ物が受け付けられない身体になってしまったのか? え、老化? マジ? いやん。と、そんな風に落胆していた。

だがそれでもラーメンを食べたい衝動が抑えられない。また仕事帰りにジャイロで国道を突っ走り、山岡家に寄り道。この店も今回が初めて。

山岡家の醤油チャーシュー麺+煮卵+チャー丼

…なんだ、うめぇじゃねえか。油ギラギラだったけれど、舐めるようにスープまで完飲しちゃったよ。帰りにジャイロで夜風に当たりながら濃厚とんこつの余韻まで楽しんじゃったよ。まじうめぇ。

ということで私は全然衰えていなかった。もしかすると私があと20歳若かったら二郎系を受け付けられたのかもしれない。いや、やっぱり私には合わなかったのかも。「二郎は最低三回は食べないと良さがわからない」などとどこかに書いてあったが、あと三回どころか二度と食べる気にならない。うん、二郎はジャンルの違う食べ物なんだな。好きな人にはたまらない味なんだろう。たまたま私に合わなかっただけ。私は音楽は割と何でも聴く方だが、デスメタルと演歌とノイズ系と無調は無理なので、二郎系はラーメン界のデスメタルなんだろう。違うか。

考えてみれば私は外食すると何十年も前から同じものばかり注文している。変に冒険しちゃうと今回のようにガッカリすることがあるので、決まったものをローテーションしている感じになってしまう。でも保守的になると年取ったようでイヤだから、たまに新しい店を開拓したくなる。結局また定番に戻ってしまうが。

他にもあるのにこればかり食べる

月2はガッツリステーキ。医者に「揚げ物控えて」って言われているのに、ガン無視して週3は鶏唐揚げ。食べているメニューが食べ盛りの中高生男子が好みそうなものばかり。

ガストじゃいつもミックスグリル+目玉焼き+大ライス
というか肉の万世でもミックスグリルランチ+目玉焼き+大ライス
ステーキのどんではミックスビーフコンボ+目玉焼き+ライス3杯

さすがに昔より量は食べられなくなったが、それでも人と比べれば量は多いと思う。こないだステーキのどんで、ライスお替りがセルフサービスになったのをいいことに、大盛3杯食ってしまった。なんだ、全然枯れていないじゃん。良かった良かった。身体には全然良くないが。

そういえば昔勤めていた会社の社長が「オレは老い先短けぇから、旨いもんしか食いたくねぇんだ」と言って、当時70代だったが大盛カツ丼とかガシガシ食っていた。あれから20年ぐらい経つがまだご存命らしい。健康のために味気のないカサカサした食事を摂っていても、明日事故で死ぬこともあるし。私は今日も唐揚げを食べることにする。

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