高級感は・・・ない

前回の弦楽器フェアのとき、知り合いの楽器商の方からあるものを預かった。「買わなくてもいいから、ぜひ弾いてみて」と半ば強引に貸してくれたイタリア製の古いヴァイオリン。

実は以前にもこの楽器商の方から弓を購入している。私の買いっぷりが良かったものだから、売りたくてしょうがないらしい。妹に聞いたら「いいカモだね」と言われた。やっぱ、そうだよね。

で、中身もロクに確認できず、ずっとそのヴァイオリンケースを抱えたまま、その日は午後から友達のもっちゃんと落ち合い神保町の神田古書まつりやら、秋葉原でオタクグッズ見物やら、両国にちゃんこ食いに行ったりだのしてあちこち歩き回った。重くはないのだが、かさばるし借り物なので神経使ってすごく疲れた。
出店がいっぱい 藤子っぽいキャラ 中央線は古い高架がまだ残っている
とりあえずその辺の散策はこの話に関係ないので写真並べるだけで軽く流し。
有名な階段らしい 1912年の階段? 新生ラジ館
ウルトゥルナン? ここに霊が写って・・・ません 両国国技館
邪魔くさかったが、やはり中身が気になる。途中で開けてみたのだが、そこのラベルに書いてある文字を読んでみて驚いた。

Marengo-Romanus-Rinaldi, 1893

・・・マジか。121年前のヴァイオリンやん! ンなもん、気軽に渡すなッッ!!

当日は歩きまわって疲れてしまいそのままにしていたのだが、翌日になって開けてみてもう一度確認。確かに傷やら打痕やら補修跡がハンパなく古い印象。ラベルはニセモノだとしても、明らかに100年以上は経っていると思う。何故なら弾いてみてわかった
パーフリングがギリギリ 傷だらけの胴だ クラックやら補修跡やら

めっちゃ、おばあちゃん臭いッ!(`;ω;´)モワッ

弾いた振動で中に堆積したホコリが舞うのか、とにかくおばあちゃんの臭いがプンプン。カビなのか何なのかわからないが、すごく臭う。というかおばあちゃんをクンクン嗅いだことはないけれど。

ラベルドなわけだけど・・・

そんなわけで、耐えられなかったので借り物なのに外に出してエアダスターでf 字孔からブシューッ。ホコリを出したらラベルが写真のようにハッキリ読めるように。むう、なんかホンモノっぽい・・・

とはいえヴァイオリンの職人やらブランド名を私が知るわけないので、本物なのかはわからない。貸してくれた人はニセモノ掴ますような人じゃないんだけれど(コピーはコピーだとちゃんと言う)、121年前って・・・明治26年ですよ、あーた。相場よりだいぶ安いと思われる値段を言われているが、それでも私のなけなしの貯金が飛ぶほど高価。むむう。

肝心の弾き心地だけれど、反応はいいと思う。というか全くクセなくストレートに澄んで乾いた音が出る。それも軽い力で。音色の良し悪しは・・・正直わからない。

「返すのはいつでもいいですよ」とは言われたけれど、果たしてこれをどうしろと・・・いやいや、買いませんよ?

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