最近、家の片付けを手伝わされていて自分のことができない。もちろん練習にも集中できないので自己逃避に走ってしまう。突然、こないだからケースにしまったままの5弦ヴァイオリンを思い出し、取り出していじりはじめてしまった。そんなことしてる場合じゃないのに。

久々にケースから出して調律をしようとしたらやたらにペグ(糸巻き)が渋い。調律を合わせてもこれまた弾きにくいったらありゃしない。放置していたせいで胴が全然鳴らない。小一時間もガーガーやってたらどうにか音は出始めたが今度は調律が狂ってきた。E線以外は全部ドミナントのヴィオラ弦なのだが、長さが余る分ペグに巻き付けすぎなのですぐに狂うのだろう。ヘリコアに5弦ヴァイオリン用のスチール弦があるらしいが、金欠で新しい弦は張れないので試しに切り詰めてみることにした。

ペグを1本ずつ外してはペグコンポジションでペグ穴を均し、弦の余り分をニッパーでプツンと切断。なるべく均等な間隔を空けるようにして巻き直し。5弦もあると狭くて大変なのでピンセットを使って穴を通したり間隔を揃える。うん、前より巻きやすいし前より格段に調弦しやすく音も安定するようになった。あとC線とG線の弦高差が少なすぎて隣の弦にすぐキッと触れてしまうので駒もカッターで削ってC線の高さを6mmから5.5mmにしてみた。

だがそれでも隣の弦に指を残したまま移弦するのが私の太い指だと非常に厳しい。弦の間隔は狭いし弓の傾きがシビアだしでこの楽器は弾きにくい。もしかしてこれって重弦(2弦以上を同時に引く)をメインにして使う伴奏楽器なのかもしれない。3弦同時弾きとか簡単だし。試しにやったらヴァイオリンらしからぬ物凄い音がした。あまりの摩擦力に弓の毛が1本切れたけれど。

と、そんなことをやっていたら全く課題曲の練習をしていないことに気がついた。出川哲郎みたいに「ヤバイよヤバイよ」と頭を抱えてしまったが、今日はもう眠いので寝ることにする。

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